産廃・ラブホテル・マリンクラブの奇妙な共存 旧江戸川の中州「妙見島」を歩く
2019年12月7日
お出かけ浦安駅から徒歩約10分の場所に、都内の河川にある数少ない中州「妙見島」があります。島の内部はいったいどのようになっているのでしょうか。都市探検家の黒沢永紀さんが解説します。
かつての呼称は「移動する島」
旧江戸川の河口から約3km、東京メトロの浦安駅から西へ徒歩で約10分にある「妙見島(みょうけんじま)」(江戸川区東葛西)は、都内の河川にある数少ない中州島のひとつ。今回は、産廃(産業廃棄物)・マリーナ・ラブホテルというミスマッチな取り合わせが奇妙な中州島の話です。

東京の河川にある、元来の中洲を人工的に改築した島といえば、隅田川の佃島や石川島がよく知られるものでしょう。隅田川の河口には、公園となっている島もあります。また、二子玉川からほど近い多摩川にも、兵庫島という公園がありますが、もともと中州島だったものの、現在では地続きになっているので、これは島とは呼べません。
そんな東京の中州島で最も大きな島が妙見島です。南北約700m、東西約200mの細長い形の島で、その面積約8万平方メートルは、サッカーコート約10面分くらいでしょうか。世界遺産軍艦島の約1.2倍の大きさです。
その昔は、江戸川を少し遡った川岸一帯に広がる欠真間(かけまま)と呼ばれた土地の飛び地でした。中洲の時代は、砂洲(さす)の堆積具合によって東西や南北に位置を変えることから「移動する島」と呼ばれていたようです。
さらにその前は西岸側が陸続きで、岸にできた砂洲の西側に川が流れ込み、やがて中洲として独立した島でした。

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