都内のワーママにお役立ち ベビーシッターにまつわるエトセトラ
子どもの預け先に悩んだときに役に立つのが「ベビーシッター」です。しかし利用にまだまだ不安も多いはず。そんな現状について、ライターの宮野茉莉子さんが解説します。ベビーシッターという選択肢 育児中は子どもの看病、親自身の病気、また残業や急な出張、休日出勤や時短勤務が終わった後など、子どもを預けたいタイミングは多いもの。しかし東京に住む共働き夫婦は実家が遠方という人も多く、子どもをいつでも安心して預ける場所がないことが悩みです。 頼るのはまず保育園、次に一時保育。それでも不足感が否めないなか、利用手段として考えたいのが「ベビーシッター」です。 ベビーシッター利用時のイメージ(画像:写真AC) ベビーシッターというと乳幼児の利用が多いイメージですが、実は小学生でも利用していることをご存知でしょうか。近年のベビーシッター利用や、東京で利用できるベビーシッターについて見てみましょう。 小学生以上の利用率も比較的多い ベビーシッターの利用というと、乳児や幼稚園児までの利用のイメージが強いかもしれません。しかし多くの事業者は、受け入れ年齢を0歳~12歳までとしています。 全国保育サービス協会(新宿区左門町)のレポート「ベビーシッター事業の現状と課題」によると、家庭訪問保育を利用する子どもで多いのは、 ・0歳:11.5% ・1歳:14.2% ・2歳:7.1% ・3歳:13.3% ・4歳:11.5% ・5歳:11.5% の一方で、 ・6歳:8.8% ・7歳:5.3% ・8歳:5.3% ・9歳:3.5% ・10歳:4.4% と、小学生でも利用しているのです。 乳幼児と比べ、小学生の利用が決して少なくないことが分かります。特に子どもが低学年の期間は、自宅でひとりにしておくのは不安です。ましてや、家の中でひとりで待つのが怖いという子どもさえいます。 ベビーシッター利用の理由を見ると、「仕事の時」が79.6%。その詳細を見ると ・通常の通勤時:48.7% ・残業時:33.6% ・子どもが病気の時:24.8% が多く見られます。入園や入学で時短勤務が終わってしまい、ベビーシッターに迎えを頼み、帰宅するまで家で一緒に過ごしてもらうという利用法が多いようです。 また、「病児・病後児保育」を行っている事業者もあります。子どもは熱が下がった後も回復しきらないことが多いですが、そこまで会社を休めない人も多いでしょう。特に病後児の場合、家で見てもらえれば安心という面もあるでしょう。 東京のベビーシッター利用料金は?東京のベビーシッター利用料金は? 家で子どもを見てもらうという点で便利なベビーシッターですが、気になるのはやはりその価格です。全国保育サービス協会の「ベビーシッター事業の現状と課題」によると、東京以外のベビーシッターの基本料金は1678円ですが、東京は2064円と1.2倍以上となっています。 ベビーシッター利用時のイメージ(画像:写真AC) 使い方としては、単発利用と週1回、月1回などの定期利用があります。一般的には単発より定期の方が基本料金は安くなっています。月1回でも、ベビーシッターさんとの関係が作れると安心でしょう。 東京都では2018(平成30)年度から、待機児童の保護者や育休を1年取得して復職する保護者向けに、「ベビーシッター利用支援事業」を実施しています。東京都の認定を受けた認可外べビーシッターの利用料金の一部を助成してもらえる制度で、14の市区町村が採用しています。ただこちらは保育所入園が決まるまでになります。 「安全性」も気になる また、マッチング型のシッターサービス大手・キッズライン(港区六本木)が行った「ベビーシッター使ってる? ~最新シッター普及率調査~」によると、ベビーシッターを利用したいと考えている人たちの90%が求める条件として、「安全性を確保できる」が選ばれています。 保育所や学校と異なりベビーシッターは密室になるため、安全性に心配のある保護者が多いことがわかります。なお同調査で、61.3%の人が「料金が安い」「相性の良いシッターがすぐ見つかる」を条件に挙げています。 ただベビーシッターも、会社独自の審査や研修を行っており、元看護士や保育士というスタッフも在籍しています。やはり大切なのは、相性の良いベビーシッターに巡り合うこと。一度巡り合えれば、「いざという時に頼める」という安心感を常に持つことができます。頼れる人がいない人こそ、利用を考えると良いでしょう。 東京で利用できるベビーシッターは?東京で利用できるベビーシッターは? 最後に、東京で利用できるベビーシッター会社をご紹介します。 ●キッズライン(港区六本木) ベビーシッターや家事代行が探せる大手のキッズライン。独自の審査や研修を通過したベビーシッター・家事サポーターがいます。24時間スマホで予約でき、当日の予約も可能です。過去のレビューを見ることができるのも安心でしょう。 ●マミーヒルズ(杉並区宮前) 通常のベビーシッターのほか、英語を教えてくれるバイリンガルシッターや、幼児受験に備えた指導も行ってもらえるベビーシッター。保育にプラスアルファを求める人におすすめです。 ●フローレンス(千代田区神田神保町) 厚生労働省「イクメンプロジェクト」推進委員会座長、内閣府 「子ども・子育て会議」 委員など、幅広く活躍する駒崎弘樹さんが代表の認定NPO法人です。当日朝8時までに予約すればほぼ100%派遣してもらえます。はしか以外は対応可なのも嬉しいポイントです。 安心できる子どもの預け先があるのとないのでは、心の余裕も違います。頼れる人がいない人こそ、利用を検討してはいかがでしょうか。
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