「歌手になる夢あきらめきれない」 29歳女性、東京でもがき続けた日々の末
2021年3月22日
ライフ東京で暮らし、働く人々は、どんな思いを抱いて生きているのでしょうか。1400万人もの人がいるけれど、誰もがかけがえのない「ひとり」であり、それぞれの夢や希望を胸に秘めています。そんな「東京のひとり」たちを追う企画、今回は歌手デビューを目指す29歳の女性の物語です。
茨城から上京、厳しい世界へ
毎年、歌手を目指す何百人もの新人がデビューを果たしますが、ほとんどが日の目を見ないまま消えていきます。歌がうまい、イケメン、かわいいだけでは通用しない現実。そんな厳しい世界に、東京でもがきながら挑戦し続ける女性がいます。
芸名は自分で決めた白雪未弥(しらゆき みや)。純白の雪のように透き通った歌声を、聴く人の心に届けたいとの思いを込めたそうです。
※ ※ ※
本名・遠井未弥は1991(平成3)年12月、茨城県結城市に生まれ、父母と祖母、曽祖父母、妹ふたりの4世代8人が住む家に育ちました。
筆者が彼女と初めて出会ったのは演歌歌手・三橋美智也氏の後援会の新年会でした。8年も前になります。未弥はゲスト出演で「おんな船頭唄」「津軽じょんがら節」を声高々に歌いました。
民謡で鍛えたのどと節回しは百点満点。作曲家の榊薫人(さかき しげと)さんの弟子ということです。歌だけじゃなくおしゃべりも上手、とっても明るくて、これは将来有望だと注目しました。
2020年の春にデビューする予定だったのが新型コロナウイルスの関係で延期になり、さらに追い打ちをかけるように榊師匠の病気が悪化して同年8月に亡くなってしまいます。未弥は師匠の看病に尽力しましたが、それにより歌手活動が休止してしまいます。
「激動の1年だったけど、私の中で、良い意味で何かが吹っ切れました。歌手で成功することが師匠の成功にもなる。真っ直ぐ生きよう」。いつまでも悲観して泣くのはやめると心に決めます。

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