永田町に広がる、総理官邸という「異界」 参院選後にフリーランス記者が考える
2019年7月22日
知る!TOKYO「東京都千代田区永田町2丁目3番1号」に位置する総理官邸。「総理大臣の仕事場」である同館では、首相や官房長官の記者会見が日々行われています。それらの仕組みを通して、総理官邸という「異界」をフリーランスライターの小川裕夫さんがあぶり出します。
官邸は、「国家の頂点に立つ権力の館」
2012年12月の衆議院選挙で政権を奪還して以降、安倍晋三首相がそのイスに座り続けています。
安倍首相は公務を終えると、渋谷区富ヶ谷の私邸へと帰宅することも珍しくありません。しかし、歴代の内閣総理大臣が在任中に住まいとしたのは総理公邸で、すぐ横には仕事場となる総理官邸が隣接しています。

総理公邸はプライベートを過ごす住居にあたるため、不特定多数の人たちが立ち入ることはありません。しかし、官邸は仕事場です。官邸職員や首相秘書官、衆参国会議員や陳情に訪れる知事、市長、外国からの賓客(ひんかく)、そして総理番として常駐する記者といった多くの関係者が官邸に出入りします。官邸は、国家の頂点に立つ権力の館でもあります。
官邸の正確な住所は、「東京都千代田区永田町2丁目3番1号」。最寄駅は、東京メトロ丸ノ内線・千代田線の国会議事堂前駅です。国会議事堂正面からアプローチすると、なだらかな坂道を上っていくことになります。金曜日夕方の風物詩になった、2011年の福島第一原発事故に端を発する官邸前デモは、この坂を上りきった地点、ちょうど官邸の目の前で実施されてきました。官邸を訪れる来客も、ここを通って官邸へと入館するのです。
総理番の記者たちも同じように官邸へと入館しています。総理番の記者たちは大別して新聞社・通信社とテレビ局・ラジオ局に分かれますが、内閣記者会と呼ばれる記者クラブに加盟していることが必須条件になっています。

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