「小さいおじさん」も出現?“東京のへそ”子育て厄除け八幡さま・大宮八幡宮―東京神社案内【8】

  • 新高円寺駅
  • 方南町駅
  • 高円寺駅
「小さいおじさん」も出現?“東京のへそ”子育て厄除け八幡さま・大宮八幡宮―東京神社案内【8】

\ この記事を書いた人 /

石津祐介のプロフィール画像

石津祐介

ライター、写真家

ライターページへ

東京都には約2,000社の神社があると言われています。初詣や祈願成就で参拝したり、散歩がてらに立ち寄ったりと神社に行く機会は何かと多いのでは。そこで本シリーズでは、写真家の石津祐介さんが神社の見どころや土地とのつながり、オススメの授与品を紹介し、神職の方からお話を伺います。第8回は「大宮八幡宮」です。

広大な多摩の大宮

 かつて「多摩の大宮」と称され、埼玉の大宮にある氷川神社、秩父神社と共に、武蔵国三大宮の一つに数えられています。「子育厄除けの八幡さま」として知られた大宮八幡宮を、今回は禰宜の額賀大康さんに案内していただきました。

「江戸時代には約6万坪の広大な神域があり、また古墳が発掘されるなど昔から神聖な場所だったようです。現在は約1万5千坪の敷地で、東京23区内では明治神宮、靖国神社の次に広い神社です」(額賀さん)

「武蔵之国八幡一宮」とも称されています(画像:石津祐介)



源氏の八幡さまを祀る

 大宮八幡宮は、御祭神として応神天皇、仲哀天皇、神功皇后の三柱をお祀りしており、神社の創建は、平安時代にまで遡ります。

「朝廷より、奥州で起こった反乱討伐の命を受けた源頼義公と息子の義家公が、この地を通った際に八条の白雲が棚引いているのを、源氏の白旗が翻っているかのように見えた事から、これは八幡大神のご守護のしるしであると喜ばれ、乱を鎮めた暁にはこの地に神社を構える事を誓って武運を祈り、反乱平定後に石清水八幡宮からこの地にご分霊を勧請したのが神社の始まりと伝わっています」(額賀さん)

本殿へとつながる神門(画像:石津祐介)

東京のへそ

 神社が鎮座する場所は、東京都の重心に位置した事から「東京のへそ」とも呼ばれています。

「鈴木都知事の時代に、『この地が東京都の人口の重心に位置する』という事と、安産の信仰もあった事から『東京のへそ』という愛称で都議会のレポートに出されました。それ以来、その愛称で呼ばれるようになりました」(額賀さん)

多くの木々に囲まれた参道(画像:石津祐介)

多摩の清水

 境内には水神をお祀りする「多摩清水社」があり、湧き出る水は御神水として人気があります。また、学問の神様である菅原道真公をお祀りする「大宮天満宮」や、「大宮稲荷神社」、「若宮八幡神社」などの境内社があります。

「霊(たま)の清水」と謳われた湧水が出る、多摩清水社(画像:石津祐介)
合格祈願で訪れる参拝者も多い、大宮天満宮(画像:石津祐介)
「小さいおじさん」が出る?と、かつて話題になった大宮稲荷神社(画像:石津祐介)

人気の授与品や御朱印をいただこう

授与品は、良縁を祈願した「えんむすび守」や、一つひとつ手作りという「子育て御守」、出産の安全を祈願した「安産御守」が人気です。御朱印は通常のものに加え、毎月25日には限定の天満宮の御朱印が授与されます。

神社で人気の授与品、左「えんむすび守」、右上「子育て御守」、右下「安産御守」(画像:石津祐介)
大宮八幡宮の御朱印と御朱印帳。他に大宮天満宮の御朱印も(画像:石津祐介)
今回、神社を案内いただいた禰宜の額賀さん。「もっと身近に神社を感じていただければと思います」(画像:石津祐介)

■大宮八幡宮(おおみやはちまんぐう)
住所:東京都杉並区大宮2-3-1
TEL:03-3311-0105
開門時間:6:00~17:00(冬)/18:00(夏)
祈願受付:9:30~16:30
アクセス:京王線井の頭線 西永福駅より徒歩7分
東京メトロ丸ノ内線 方南町より永福町行きバスで5分「大宮町」停留所下車 徒歩2分
JR総武線・中央線 高円寺駅より 永福町行きバスで約15分「大宮八幡前」または「大宮町」停留所下車
※大宮八幡祭り(秋の大祭)は例年9月中旬に実施

関連記事