愛しいペットに起こる熱中症はどう防ぐ? 屋内、屋外それぞれの対策とは
屋内でも熱中症になるのはペットも同じこと 熱中症をゼロにしよう――。そんな思いのもと、日本気象協会(豊島区東池袋)が推進する「『熱中症ゼロへ』プロジェクト」。同協会が2018年に実施した「熱中症に関する意識・行動調査」(調査対象1225人)によると、「屋内にいる犬や猫などのペットも熱中症になることがある」ことを知っている人は52.9%でした。 大切なペットも、屋内で熱中症になる可能性がある(画像:写真AC)「他の項目と比べかなり少ない結果となっています」(日本気象協会) 同プロジェクトの公式サイトでは、暑い時期は屋内であっても ・室内温度を26度以下で維持すること ・部屋の風通しを良くしておくこと ・ペットが自由に居場所を選択できるようにしておくこと が重要としています。 さらに、締め切ったクルマのなかに関しても「外気温が25度を超える環境下では、ペットを置いておくことは避けるように」と記載。活動的な犬や興奮しやすい犬の場合、さらに低い温度でもリスクがあるとしています。 屋外については、散歩の際、アスファルトを歩く機会が多い犬たちが、気温以上に高温の環境下にさらされやすいことを注意喚起。暑い時期の外出では、こまめな給水や体の表面に水をかけ流すことや、簡易的な体幹冷却法を実践することをおすすめしています。 なお、体幹冷却法とは、喉から首にかけてや、胸、内腿を含めたお腹全域に水道水をかけたり、水分を多く含んだタオルをかけてせんすであおぐなどを指しています。 「イヌ・ネコの熱中症予防対策マニュアル」を配布「イヌ・ネコの熱中症予防対策マニュアル」を配布 でも万が一、大切なペットの症状に異変を感じた場合、どのようにすれば良いのでしょうか。そもそも、どのような症状が出た時に、危険を察知し、どのような応急処置を行うのが良いのでしょうか。 同協会は「イヌ・ネコの熱中症予防対策マニュアル」を新たに作成。そのなかで、犬の散歩時の「持ち物チェックシート」や「注意点」、犬や猫の「熱中症の症状」「予防と対策」「応急処置」などを紹介しています。 携帯しやすいポケットサイズ。全8ページ(画像:日本気象協会) 同マニュアルはまず、学校法人ヤマザキ学園(渋谷区松涛)で2019年6月15日(土)に開催された「譲渡会」(主催 日本動物愛護協会)で配布され、その後は、全国各地の動物病院(日本獣医師会加盟病院)やペットショップ(全国ペット協会加盟店)に設置されるといいます。 なお、冊子だけでなく、「『熱中症ゼロへ』プロジェクト」公式サイトでも、犬や猫の熱中症対策情報を公開しています。 ペットのためのひんやりアイテムも各種登場ペットのためのひんやりアイテムも各種登場 なお近年では、ペット用の暑さ対策アイテムも充実の兆しです。各ペットショップのほか、300円の商品を中心に置くバラエティストア「300COINS」でも、「ペットひんやりベスト」(税抜500円)などが販売されています。 接触冷感生地を使用した「Cool ペットベッド」(画像:AWESOME STORE) また、原宿表参道をはじめ、全国に45店舗を構える、生活雑貨店「AWESOME STORE(オーサムストア)」のオリジナルペットブランド「#036PETS(オーサムペッツ)」シリーズでも、夏向けのひんやりグッズが展開中。 接触冷感生地を使用した「Cool ペットベッド」(税抜1580円)や、水に濡らすだけで涼感を味わえる特殊素材を使用した「クールシャツ」(税抜690~750円)などが販売されています。 これからの季節、私たちが辛い暑さはペットにとっても辛いもの。しっかり対策をして、彼らの暮らしを、いのちを守っていきたいものです。
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