中学受験「子ども自身が希望」が6割、親には何ができる?

地域で決められた学校ではなく、個人で行きたい中学校を決める「中学受験」。受けるかどうかを決めるのは「子ども自身」というケースも多いようです。


中学受験を経験した小学6年生の保護者へアンケートを実施

 新入生にとって、4月は受験の終わりとともに学校生活が訪れる季節。新しい教室や友人、学びなど、多くの新鮮な刺激が訪れます。

受験を決意してから、合格通知を受け取るまでの期間は、2年以上に及ぶことも(画像:写真AC)



 一方、すでに将来の受験に向け、本格始動した人もいるかもしれません。東京近郊では、中学受験を考える保護者や児童も多いです。地域の公立ではなく、自ら選択した私立へ進む動きが活発化して久しいですが、彼らは、どのようにして受験を決意し、取り組んでいるのでしょうか。

 朝日学生新聞社(中央区築地)は、2019年度の中学受験を経験した小学6年生の保護者を対象に、「中学受験をすることにした理由」や「志望校選びで重視したこと」「中学受験を意識してから子育てで工夫したこと」などについて調査しました。

 アンケートは2019年2月7日(木)~2月20日(水)、朝日小学生新聞や合格発表の会場での呼びかけ、ウェブサイトなどで行われ、小学6年生の保護者593人(対象児童の性別は男性47%、女性53%)から回答が寄せられました。

中学受験の理由「子ども自身が希望した」が6割近く

 中学受験を決めた理由は、どのようなことなのでしょうか。回答で最も多かったのは「子ども自身が希望した」(59.5%)で、そのあとに「教育内容が地元の中学校より良い」(48.6%)、「高校受験をしなくてすむ」(43.0%)が続きました。

 自由回答のなかには、中学から高校までエスカレーター式で進むことにより、「興味があることを6年間かけ、探すことができるから」、「6年間というスパンのなかで、受験に追われることなく本当に大切な学習や人生勉強をして欲しかったため」などの回答も見られました。

志望校を選んだ理由、最も回答数が多かったのは?

「子ども自身の希望」は、志望校を選ぶ上で重視したことを選択肢から3つ選ぶ質問でも最も多い回答数を記録。55.0%でした。次に「雰囲気」(40.0%)、「大学進学実績」(33.9%)と続き、「通いやすい」(32.0%)かどうかも重視されている模様です。

 自由回答においては、「自ら考えて発言したり、文章にまとめたりすることができる力を育ててくれる」、「基礎学力をしっかり身につけ、自分から問題を見つけ解決できる力を養えると思う、教育内容でした」、「子どもが希望する大学、就職希望職種に沿った教育や活動、環境が整っているか」などの回答が。

 子どもが自ら学ぶ姿勢を身につけられるか否か、社会で必要な力を養えるかどうかなどを重視している様子が垣間見えます。

受験を意識してから「新聞を読ませた」が7割近くに

 では、受験の準備はいつごろから始めたのでしょうか。保護者が、塾や中学校などの具体的な情報を集め始めた時期を聞いたところ、最も多かったのは「4年生から」で32.7%。続くのが3年生で28.0%、5年生が20.7%でした。

「中学受験を意識してから、子育てで工夫したこと」の回答結果(画像:朝日学生新聞社)



 中学受験を意識してから、子育てで工夫したことを選ぶ質問(複数回答可)では、「新聞を読ませる」が最も多く、67.6%。次に続くのは「計算など算数の反復練習」で51.3%。「スケジュール管理」を工夫したと答える回答も多く48.2%、「本を読ませる」が42.2%。でした。

 また、少数ですが、「旅行」(19.0%)や「実験教室やワークショップなどの体験」(16.9%)、「自然観察会などの自然体験」(13.3%)「友だちとたくさん遊ばせる」(6.7%)など、机上だけでは学べない、体験を重視する回答も見られました。

「習い事はあえて辞めない」 息抜きを重要視した保護者も

 さらに、「中学受験を意識してから、子育てで工夫したこと」として、寄せられた自由回答を細かく見ていきましょう。保護者たちが尽力する様子が見て取れます。

「子どもから聞かれた事に対して、話を掘り下げて細かく説明するようにしました。子どもの話し方についても、相手が聞きやすいように、主語述語をはっきりと、言葉を省略しないで話すように伝えました」というように、日常会話を通して、理解力を高めようと努めた保護者も。

子どもとともに勉強したという親も(画像:写真AC)



 また、中学受験は親子で臨むものだと、一緒に勉強すると決意し、「朝の計算は、時間を計って、競争して取り組んだ」保護者や、「勉強と意識させずに教養を身につけられる、学習漫画を活用しました」という保護者もいました。

 息抜きを重要視した保護者も散見されます。

「受験勉強だけでは、ストレスがたまると思い適度にスポーツをさせていた」、「受験をすると決める前からやっていたテニスやスイミングも気分転換になると思いずっと続けた」など、体を動かす時間の確保に努めたという回答のほか、習い事に対し、「本人が行きたいと希望すれ出来る限り、その気持ちに沿うようにしました」との回答もありました。

「やりやすいところで勉強しなさい」

 工夫点として、環境を整えたことを挙げる保護者もいました。

「リビングで勉強がしやすいように、参考書や辞典、辞書、PCなど使うものは全てリビングに置いた」、「常々、どこでもいいから、やりやすいところで勉強しなさいと言っていた。父親の部屋を作り、テレビはそこで見てもらった」など、勉強場所を限定しないことで、子どもの意欲が高まるよう、努めたことが見て取れます。

 そのほか、「本当に受験をしたいのか、何のために受験するのかを何度も話し合ったりして子どもの意思を確認した」と話す保護者や、「受験する目的は何なのかを事あるごとに聞いた」との意見も。

 さらに、「中学受験をゴールとして考えて欲しくなかったので、子どもの人生において通過点に過ぎないこと、自分の人生の道をどの方向に進めるかを決められるのは自分自身だけだという話をよく話しました」という回答もありました。

 受験は、目的ではなく手段。合格すること以上に重要なのは、「受験後どうしていきたいのか」を悩み、導き出した答えに向け、行動していくことなのかもしれません。


【画像】「地元の中学校に行きたくない」人はどのくらいいる?

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