韓国だけじゃない、タイ・台湾・中国も 「アジアン・コスメ」人気が広がる背景は?
韓国はもちろん、中国・タイ・台湾など、今やアジアン・コスメは若い世代が選ぶメイクアップアイテムの中心的存在です。なぜそこまでの人気を集めているのでしょうか。注目アイテムとともにその理由を探ります。都心はもちろん、街の量販店にも 今や日本でもすっかり定番となった韓国コスメ。都心のショッピングビルだけでなく、最近では街中のドラッグストアでも見掛けるようになりました。 ただ、今は韓国発だけでなく、中国やタイ、さらに台湾などアジア各国・地域のコスメの人気が日本の若い世代に広がっていることをご存じでしょうか。 なぜ今、アジアン・コスメなのか。東京都内で購入できる注目のアイテムを紹介するとともに、人気の理由を探ります。 アジアン・コスメ、人気の理由は 鮮やかながらも肌になじみやすい発色、心をくすぐるかわいらしいパッケージ、そして10代から20代前半でも手に取りやすい値段……。人気を博すアジアン・コスメにはいくつもの共通点があります。 日本・東京でも人気のプチプラなタイ・コスメ「CathyDoll(キャシードール)」(画像:日本機能性コスメ研究所) 若いユーザーの多いインスタグラムには、 「デザインがかわいくてついついパケ買いしちゃう」 「アジアンコスメ沼に浸かりそう」 「アジアンコスメを見つけるとテンション上がる!」 「もっとアジアンコスメを購入できるお店が増えてほしい」 と熱烈な書き込みが見られます。 さらに「アジア」という地域が人気の理由には、高温多湿でも崩れにくいベースメイクや、色持ちの良いアイカラーやリップなど、日本と似た気候状況に合わせて作られた製品の特徴が「とても実用的」と支持の一因になっています。 デパコスより気軽に買えるデパコスより気軽に買える 東京都内に25店舗を構える「PLAZA」や同じく都内に32店舗を擁する「LOFT」など、若い世代が多く利用する雑貨ショップがいくつものブランドを扱うようになり、原宿・竹下通りには韓国をはじめとするアジアン・コスメのショップが並びます。 百貨店の化粧品売り場で見かけるアイテム(通称デパコス)よりずっと手に取りやすい価格帯もさることながら、ひとつひとつのアイテムを見ていくと、日本の若者にアジアン・コスメが人気の理由が見えてきます。 1. タイ コスメ●「SRICHAND(シーチャン)」 暑く、湿度の高いタイで一番売れているというフェイスパウダー「SRICHAND(シーチャン)」は、パウダーの粒子がシルクのようにきめ細かくなめらか。何も付けていないかのような軽いフィット感が、仕上がりの美しさを長時間キープしてくれます。 SRICHANDのフェイスパウダー 4.5g税込990円、10g1980円(画像:Instagram AIさん、ai0404_rinran) 皮脂吸着力があるのに乾燥しづらく、しっとりとした付け心地で小ジワや毛穴の目立ちにくい肌に仕上がります。マスクにも付きにくくメイク崩れを抑えてくれることから、新型コロナ禍の優秀コスメとして日本でも人気急上昇中です。 ●「CathyDoll(キャシードール)」 日本でもタイドラマブームのきっかけとなった大ヒット作『2gether』主演の人気俳優、Brigth(ブライト)とWin(ウィン)のふたりがプレゼンターを務めるタイコスメブランド「CathyDoll(キャシードール)」。 タイでベストコスメに選ばれている商品も多く、ミリオンセールスを達成したアイテムも。チークの粉質が柔らかく肌への密着力が高くよれにくいので、アイシャドウとしても使えるお得感が人気。 リップは軽い付け心地で、マットなのに唇が皮むけしにくく、マスクにも付きにくいと評判です。また1.5mmと極細のスキニーブロウペンシルは、滑らかな描き心地で色落ちしにくく、簡単にナチュラルな眉が描けます。 ほとんどが1000円以下ほとんどが1000円以下 タイ現地ではコンビニやスーパーなどでも買えて、商品はほとんどが1000円以下というプチプラばかり。アジアン・コスメ初挑戦の人にも選びやすいブランドです。 ●「Beauty Cottage(ビューティーコテージ)」 Beauty Cottageのビクトリアンロマンス・ビクトリアンセンセーション オードパルファン 税込3938円(画像:日本機能性コスメ研究所) タイでは定番の人気コスメブランド「Beauty Cottage(ビューティーコテージ)」。ヴィンテージ調デザインの香水やリップが日本でも話題になっています。 敏感肌でも使えるコスメをコンセプトに、自然由来の成分やオーガニック成分を使用しているというナチュラルコスメ。ほめられ香水、モテ香水という呼び名がSNSでも話題になりました。 2. 台湾コスメ●「heme(ヒーミー)」 最先端のトレンドを発信しているomaさん。秋っぽいパープルがポイントのパレット(画像: Instagram omaさん、omacchoooo) スイーツブームから火がついた台湾人気。今やコスメも、台湾人気を支える重要な柱となっています。 豊富なカラーバリエーションで、かわいいもの好きな若い世代たちがひとつは持っているアイカラーパレットが「heme(ヒー・ミー)」です。 ブランド名前はhe & meの組み合わせに由来しており、手に取りやすい価格で若い世代にぴったりなアイテムを提案するコスメとして人気を集めています。 アイカラーパレットは、使い勝手の悪い“捨て色”がない厳選の6色入り。毎日使える色味と質感で、グラデーションメイクもこれひとつで完成します。 3. 中国コスメ3. 中国コスメ●「ZEESEA(ズーシー)」 パッケージのデザインや絶妙なカラーバリエーション、コスパの良さが人気の中国コスメ「ZEESEA(ズーシー)」。 2019年頃から日本でも中国メイクを表す「チャイボーグ」がトレンドワードになるなど、韓国メイクに続いてやってきた中国コスメ人気。その中でもひときわ存在感を放つのがこのスージーです。 ZEESEAの16色アイシャドウ 税込2880円(画像:日本機能性コスメ研究所) チャイボーグとは「チャイナ」と「サイボーグ」を掛け合わせた造語で、サイボーグのように人間離れした美しい女性という意味。発色の良いマットな色は、薄く塗るだけで非日常感さえ演出できる仕上がりが特徴です。 プチプラとは思えない高級感のあるパッケージもSNSで人気に火が付いた理由。日本ではあまり見かけない、思わず自慢したくなってしまいそうなインパクトある見た目です。 パッケージへのこだわりはほかのアイテムにも。宇宙をイメージして1年がかりでデザインしたというハイライトも、同じくズーシーのコスメ。 うっとり眺めていたくなるようなフォルムの同品は、机の上に置いてもコロコロ転がらないよう付属の専用スタンドにセットして、インテリアのように飾っておく購入者も多いのだと言います。 アジア人に合わせたカラーアジア人に合わせたカラー●「AURORA KITTY(オーロラキティ)」 中国で月に1万本売れていて、デパコスをもしのぐ出来と話題なのが「AURORA KITTY(オーロラキティ)」のリップです。 トレンドのくすみニュアンスな発色は、アジア人の肌色に合わせて作られたカラーとのことで、肌なじみの良さにもうなずけるはず。 やはり「同じアジア発祥」という共通項は、メイク選びにも有利に働くのかもしれません。 ※ ※ ※ ここまで紹介した商品は、都内のPLAZAやLOFTで大きなコーナーを設けて展開しているのをたびたび見掛けた注目アイテムです。 これからまた新商品や新ブランドが売り場に登場するのが楽しみなメイク好きも多いはず。プチプラなので思いきっていつもと違うカラーを試してみるのもよいかもしれません。
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