駐車料金10分500円、高速上の大渋滞! 地方出身者が驚く「東京都内の運転事情」 絶対に注意すべき5点とは

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駐車料金10分500円、高速上の大渋滞! 地方出身者が驚く「東京都内の運転事情」 絶対に注意すべき5点とは

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岩本信彦

フリーランスライター

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いくつもの入り組んだ道、驚くほどの交通量――。東京都内での運転は、ほかの地方とは比べ物にならないほど神経を使います。仕事で約3年間、毎日都内で車を走らせていたフリーランスライターの岩本信彦さんが、注意すべきポイントを五つ、紹介します。

上京者は特にご注意を

 東京は、世界的に見ても複雑な道路網を擁する街です。

 都内を運転する機会がある人なら同意してもらえるかと思いますが、時間帯や使用する道路を1本間違えるだけで、とんでもないタイムロスが発生することもあります。

走りやすい幹線道路ばかりではない、東京都内の交通事情と運転事情(画像:写真AC)



 たまのドライブで走るのであれば、そんなアクシデントも思い出のひとつになるかもしれませんが、日々の仕事で運転するとなると、なかなかにプレッシャーやストレスを感じる場面も多いのではないでしょうか。

 特に、別の地方から上京して運転をすることになった人にとっては、注意すべき点がいくつかあります。今回は東京都内での運転について、3年間ほぼ毎日仕事で都内を運転してきた筆者が感じる注意点を五つを紹介します。

1. まるで迷路のような道

 冒頭でも触れた通り、東京の道はとにかく入り組んでいて非常に複雑です。

 全ての目的地が、環線道路沿いの分かりやすい場所にあるとは限りません。太い通りを走っていたと思ったら、急にすれ違うのも難しいほど狭い道路に入らざるを得なくなる場面も間々あります。

 運転スキルが決して高くない運転者にとっては、これはなかなかの苦行となるでしょう。

 駐車スペースが非常に狭い場合などは、特に神経を使います。筆者の場合、社用車として使用していたのはトヨタのアルファード。それなりに大きい車に乗っていることもプレッシャーを重いものにする一因でした。

都内には想像以上に細い裏道が多く存在する(画像:写真AC)



 たとえどんなに気を付けていても、車をぶつけてしまうこともあります。

 例えば港区の青山にある骨董通り。裏道に入ると途端に道幅が狭くなり、入り組んでいるうえに「一方通行」の標識がいくつも立っています。何とか駐車をしようと悪戦苦闘している最中に後ろから車が来ると、それはそれはあせります。

 思わず気を取られて注意が散漫になった結果「ガリッ」と行ってしまったという経験は、おそらく筆者だけではないでしょう。

 都内を縦横無尽に走り回る大型ロケバスのドライバーなどには、つい尊敬の念を抱いてしまうほどです。

2. 驚くほど高い駐車料金

 次に気を付けたいのは駐車料金です。

 東京は地価が高いため、当然ながら駐車料金も高い。なかでも都心部の料金の高さは群を抜いています。

東京でコインパーキングを利用するときは、事前に料金を確認しよう(画像:写真AC)



 わずか10分で500~600円という料金設定のところもあり、その場合1時間で3000~3600円が掛かることになります。軽自動車なら、ほぼ満タンのガソリンを入れられる金額です。

 正確な金額はうろ覚えですが、筆者も一度、港区・神谷町の駐車場で5000円強を支払いました。1時間半ほどの駐車でした。

 その際も社用だったため経費での請求が可能でしたが、自腹のプライベートでも同じように利用するかどうかは正直何とも言えません。

 都心でコインパーキングを利用するときは、事前に必ず料金を確認するようにしましょう。

3. 至る所で発生する渋滞

 そして何より渋滞です。東京は車の数が多く、さまざまなところで常に渋滞が発生しています。

「銀座4丁目」など大きな道路が交差する地点は混み合うことも多いので、付近を通る際は渋滞情報を逐一チェックしておくべきでしょう。

 カーナビが提案する一般的なルートに素直に従っていると、渋滞によって思いがけないタイムロスが生じることもあります。交通事情がある程度頭に入るまでは少々しんどい思いをするかもしれません。

車も歩行者も多い銀座4丁目の交差点(画像:写真AC)

 渋滞で注意したいのは、やはり首都高。

 東京では、例えば渋谷から銀座まで国道246号線経由でさほど時間のかからない距離であっても、タイトなスケジュールで動いているビジネスマンが多いために首都高を利用するというケースはザラ。

 特に平日の夕方などは、ラジオの道路交通情報でもよく耳にする谷町ジャンクション(港区六本木)から芝公園方面での渋滞が多く、しょっちゅう足止めを経験します。

 そして仕事ともなると、そんなタイミングで上司や関係先から催促の電話が鳴ることも。急かされることで、余計にあせりが募ります。

 高速を使えば早く移動できると高をくくっていたら、大渋滞に巻き込まれてしまって冷や汗……なんてことは十分起こり得るので、東京で運転をする場合には常に早めの行動が求められます。

4. 約5万台ものタクシー

 東京のハイヤー・タクシーの総台数は4万8096台(2016年度)。全国の20.3%が東京に集中している計算になります。昼夜を問わず大勢の人が行き交う東京において、タクシーが多いのは当然でしょう。

 都内の運転に不慣れな人は、前を走るタクシーの動きにも十分注意を払う必要があります。沿道でお客さんがタクシーに向けてふいに手を挙げれば、当然タクシーはハザードをたいて車を寄せます。これを見落としてしまっては、思わぬ追突事故につながり兼ねません。

東京での運転時にはタクシーの動きにも十分注意を(画像:写真AC)



 なかには急に手を挙げるお客さんもいるでしょうし、そうした客にきちんと応えたいと考えるのはタクシードライバーとして当たり前の心情。ときには、中央の車線を走っていたタクシーが突然、左側の車線に入ってくることも考えられます。

 また、タクシーのお客さんが立っていることの多い交差点付近では、かなりスピードを落として走るタクシーもあります。タクシードライバーはプロだからと相手任せにし過ぎず、こちらも十分に注意を払った運転を心掛けましょう。

5. さまざまな場所での取り締まり

 交通量が多い東京は、おのずと交通違反の絶対数も多い街です。

 あちらこちらに警察官や駐車監視員がおり、注意して運転しないと思いがけず取り締まりを受けることがあります。

 言うまでもありませんが、交通違反をする人が悪いのであって取り締まりが悪いわけではありません。そのため仕事であせっているときこそ、いつも以上にスピードの出し過ぎなどに注意する必要があります。

 また、近くの駐車場に空きがないからといって、路上駐車をするようなことは絶対にいけません。違反行為ですので、反則金の支払いが発生するだけでなく近隣に多大な迷惑を掛けることになります。

東京ならではの運転の楽しみとは

 法令順守は全国共通のルールですが、やはり東京ならではの運転の難しさ、困難さはあると言えます。

 ただ、裏を返せば東京でしか味わえない運転の楽しみもまた存在します。

 最先端のビルや商業施設がいくつも建ち並ぶ都心の街並みは非常に刺激的で、ダイナミックに変わる車窓の景色はまるで生き物のようです。

 いろいろな注意点を述べてはきましたが、徒歩や電車移動とはまた違った風景に出合うことができるはずなので、一度は挑戦してみていただきたいとも思います。

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