東京在住、小学2年の“プロ”がいた
わが子の成長を実感するときというのは、どんな場面でしょうか。
「ありがとう」が言えるようになったとき、逆上がりができたとき、相手の気持ちをおもんぱかる言葉が自然と出てくるようになったとき……。
東京に住む2児の母、ジュンさん(@fkjk)の小学2年の長女(8歳)は、思いがけない手書きのペーパーを自作して父親(ジュンさんの夫)に手渡し、両親をうならせました。
「アドバイスをかいてください」
「アドバイス用紙」と題されたその1枚紙には、
「下の□(※記入欄)にアドバイスをかいてください。なければ『なし』と、かいてください。」という依頼文とともに
・マッサージのけんのアドバイス
・かみをととのえるけんのアドバイス
・サービスそのほかのアドバイス
という三つの記入欄が。
これを見たジュンさんが
「8歳児、肩たたき券(※マッサージ券)と髪を整える券(クシで髪をとかしてくれる)をくれた後にフィードバックを求めてきた。より良いサービスにこだわるプロの仕事だ」
というつぶやきとともにアドバイス用紙の画像をツイッターにアップすると、閲覧したフォロワーたちから称賛の声が寄せられました。
「仕事を最後までやり抜く8歳児すごい!」
「めっちゃ仕事できる」
「将来有望だ」
「私も仕事にプライベートに参考にさせていただきます」
といった感想とともに、2021年8月16日(火)11時30分までに集まった いいね の数はなんと1.8万件超。
さっそく“業務向上”に役立てる8歳児
ジュンさんの夫は、タレントの中尾明慶さんと仲里依紗さん夫妻の初共演テレビCMでも話題になったカレンダーシェアアプリを展開するTimeTree(新宿区西新宿)の代表取締役。
「激務で毎日疲れている夫の体を気遣って、娘がマッサージ券と『かみをととのえる券』を渡してくれました。それほど疲れていない私にも律儀にくれました(笑)」
それらの券と併せてくれたのが前述のアドバイス用紙。
その心は、「いいサービスってどうすればいいか、よくわからないから、マッサージとか、かみをととのえたあとにアドバイスがほしいとおもった」からと話していたそう。
大人も驚く行き届いた心遣いに「優しいなあ……と思い、『ありがとうね!』と伝えました」(ジュンさん)。
子どもたちは、今回に限らず疑問に思ったことやもっと上達したいことについて「これはどうしたらいい?」とよく質問してくるといい、ジュンさんも「なるべく答えてあげたい」と考えているといいます。
「実際には、忙しかったり時間がなかったりでなかなか答えてあげられていないな……と反省することもありますが」
夫はすぐさまアドバイス用紙にフィードバックを記入し、長女に返送。
マッサージのけんのアドバイス欄には、
「かたは たたくより もむほうが よい」
「あたまと うでが上手」
かみをととのえるけんのアドバイス欄には、
「きもちよく ぼぉーっとしてたので おぼえてない」
と返したところ、長女は「これからは、かたをたたくんじゃなくて、ももうとおもう」と受け止めて、さっそく“業務改善”に役立てていたと言います。
大人をよく見て吸収する子どもたち
「仕事柄、夫がいつも『ユーザーさんへのサービスが……』という話をしているので、それを横で聞いて子ども心に何か思うところがあったのかもしれません」とジュンさん。
大人が想像する以上に子どもは大人をよく見て吸収しているのだということが分かる、心温まるエピソードなのでした。