都内に早くも5店舗 話題の「ねこねこ食パン」、いったいなぜ猫型に?
猫の顔の形をした食パンが、最近話題になっているのをご存じですか? とってもかわいいのですが、それにしてもなぜ猫の形なのでしょうか。高級食パン人気いつから? 食品の「プレミアム化」が加速したのは2000年代頃といわれています。 コンビニ大手・ローソン(品川区大崎)の「プレミアムロールケーキ」は2009(平成21)年9月に誕生。「スプーンで食べる」という今までにない新しいスタイルが話題になってロングセラー商品となりました。 ライバルのセブン―イレブン・ジャパン(千代田区二番町)が高級ブランド「セブンプレミアム ゴールド」の看板商品として「金の食パン」を発売したのが2013年4月。これは、2020年現在まで続く「高級食パンブーム」の流れを作ったとされています。 同じく2013年の10月にオープンした乃が美(大阪市)や、セントル ザ・ベーカリー(中央区銀座)、俺のBakery&Cafe(同区銀座)など、高級食パンはどれも文字通り「高級路線」をひた走るもの。 そんななか、2019年11月に東京初出店を果たした高級食パン専門店「ねこねこ食パン」が、ほかとは違う脱力感とかわいさにあふれていると、今ちょっとした話題になっています。 猫の顔の形をした「ねこねこ食パン」(画像:オールハーツ・カンパニー) 同店を運営するオールハーツ・カンパニー(名古屋市)広報担当の長谷川碧さんによると、店舗は全国に34店。東京都内は表参道などに5店を構えています。 それにしても、高級食パン専門店をうたいながら猫の顔の形というカワイイ路線。そもそもなぜ形を猫にしようと思ったのでしょうか。 長谷川さんいわく、 「まずは昨今の高級食パン人気についてですが、これは単なる一時的なブームではなく日本の食文化のひとつとして根付いたものと考えています。 当社ならではの高級食パンを追求しようと考え、水分はミルク100%で、国産小麦を使用。隠し味にハチミツ・生クリーム・バター・マスカルポーネを入れて、ほんのり甘くてミルキーな、ふんわり生地の開発にたどり着きました」 このオリジナルレシピこそが、猫の形の理由なのだそう。 ミルク好きといったら、猫ミルク好きといったら、猫「ミルクがたっぷり、というこだわりを形で表現しようと考えて、ミルクが好きな猫、猫がペロペロとミルクをなめるようなイメージから猫の形に決まりました」 水分にはミルクしか使っていないというのが特長(画像:オールハーツ・カンパニー) なるほど。パンを「こねこね」こねる響きが「ねこ」に似ているからとか、飼い猫が布団や毛布を「ふみふみ」するしぐさがパンをこねる動作に似ているからとか、いろいろな想像がふくらむ猫型パンですが、実は製法へのこだわりが表現されたものなのでした。 かわいらしい見た目はもちろん、こだわりの味も人気を呼んで、大人から子どもまで今ファンを増やしていっているそうです。 ところで、猫の形にパンを焼き上げるのは難しいことなのでしょうか、 「通常の四角い食パンは『横焼き』が一般的なのですが、ねこねこ食パンは特注の猫型を使って『縦焼き』で焼き上げるのが特長です。縦焼きは、熱を均等に加えないと焼き上がりに側面や上部がへこんで変形する『腰折れ』をしてしまいます。 まんまるのふっくらした猫の形に焼き上げるにはこの焼き加減の技術や、パン生地がきちんと発酵していることを見極める技術などが必要になります」 猫型チーズケーキも登場 ちなみに、食パンと同じ猫の形をしたチーズケーキ専門の姉妹店「ねこねこチーズケーキ」第1号店が2020年5月20日(水)、目黒区自由が丘にオープンする予定です。 チーズケーキも猫型(画像:オールハーツ・カンパニー) 同店のチーズケーキは、熟成チーズの上品な味わいと自家製あんずジャムが混ざり合う奥深い味わいが特長だそう。お店のオープンに合わせてオンライン購入もできるようになるといいます。 食パンはプレーン味が1本500円(税抜き)。チーズケーキは1個1800円。ほかではなかなか見掛けない猫型の食パンにチーズケーキ、手土産などとしても喜ばれそうです。
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