アニメ『昭和元禄落語心中』で一気に注目 新宿の聖地「末廣亭」とは?
2021年6月14日
お出かけテレビアニメ『昭和元禄落語心中』で老若男女問わず注目を浴びる寄席。その魅力について、漫画・アニメライターのシュウさんが解説します。
1年を通して落語を楽しめる「落語定席」
昔から広く人々に親しまれている話芸といえば、落語です。落語にはさまざまな噺(はなし)があります。くすっと笑える滑稽噺がある一方で、ホロリとさせられる人情噺もあり、奥が深いです。
そんな落語を楽しめる都内の寄席は数多くあり、なかでもほぼ年中無休で公演がおこなわれる常設の寄席を「落語定席(らくごじょうせき)」といいます。
落語定席では興行を1日~10日の上席(かみせき)、11日~20日の中席(なかせき)、21日~30日までの下席(しもせき)に分けて、10日間ごとに番組(出演プログラム)を変えるのが一般的です。
東京都内にある落語定席は
・鈴本演芸場(台東区上野)
・浅草演芸ホール(同区浅草)
・池袋演芸場(豊島区西池袋)
・末廣亭(新宿区新宿)
の4軒です。

このうち末廣亭は漫画・テレビアニメ『昭和元禄(げんろく)落語心中』に登場する寄席「雨竹亭」のモデルとなりました。同作では末廣亭の建物が詳細に再現されています。
落語で生きる者の人生を描いた内容
『昭和元禄落語心中』は、もともと雲田はるこさんによる漫画作品です。戦前~バブル期の東京を舞台に、落語の世界に生きる人々を描きます。
あらすじは以下のとおりです。
刑務所で服役していた与太郎(よたろう)はあるとき、慰問で来訪した昭和最後の大名人・有楽亭八雲の落語にほれ込みます。その後出所した与太郎は八雲のもとに押しかけ、弟子入りを志願。弟子はとらないことで有名な八雲でしたが、なんの気まぐれか彼を迎え入れることになります。
このようにして物語ははじまり、芸の道への探求、落語界の将来への展望、同門や男女間での複雑な人間模様などが描かれていきます。

これらの描写が落語になじみのない人をも引きつけ、本作は2016年と2017年にテレビアニメ化、2018年にはNHKでテレビドラマ化も果たしました。
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