マンガに一晩中浸かれる! 都心に現れた「5000冊」完備の宿泊施設とは
宿泊施設「MANGA ART HOTEL, TOKYO」が2019年2月1日(金)、オープンします。その名の通りマンガに囲まれた同施設。いったいどのような施設なのでしょうか。
「漫泊」とは何か
宿泊施設「MANGA ART HOTEL, TOKYO(マンガ アート ホテル トーキョー)」が2019年2月1日(金)、オープンします。いったいどのような施設なのでしょうか。取材しました。

周辺に多くの古書店が並ぶ「神保町駅」から徒歩7分の「MANGA ART HOTEL, TOKYO」。その名のとおり、マンガをアートとして捉えた宿泊施設で、男女別の相部屋・素泊まりというホステル形式となっています。
施設はビルの4階と5階の2フロアで、4階は約80平方メートルに女性専用の16室が、5階は約90平方メートルに男性専用の19室が入っています。フロアには両階合わせて5000冊のマンガが並べられており、そのコンセプトは「漫泊(まんぱく)」。運営元で、宿泊事業の企画開発などを手掛けるdot(ドット/中央区湊)は、漫泊について次のように説明します。
「何かのついでとか、片手間とか、暇つぶしではなく。ただひたすら、マンガの世界に浸る“一晩中マンガ体験”です。他にしなきゃいけないことがあるのに、つい手が伸びて、時間も忘れて読み耽(ふけ)る。そんな、マンガへの心地いい敗北感が、ここにはあります。出会ってしまったら、最後。読めば読むほど引き込まれていく空想の世界へ。さあ今夜は、マンガの吸引力に負けてしまいましょう」
そんなコンセプトは、「MANGA ART HOTEL, TOKYO」にどのように反映されているのでしょうか。さっそく見ていきましょう。
「くぼみ」が生み出す「奥行き」
本棚が見え隠れしながら立体的に広がるフロアは、まるで洞窟のような造り。加えて、ベッドユニットの向きを上下左右に振ることで、空間に奥行きを持たせつつ、居心地の良さも実現しています。ベッドの広さはシングルが100cm×200cm、セミダブルが120cm×200cm。全部屋に貴重品を収納・保管できるセキュリティボックスが設置されています。


「MANGA ART HOTEL, TOKYO」の目指す方向性について、建築設計を手掛けたAWGL(オーグル/世田谷区上馬)の代表・山之内淡さんは「都市的なスケール」で施設の計画を描いているといいます。
「ホステルというビルディングタイプは、(1989年~1995年に生まれた)ミレニアル世代に向けで、東京を始めニューヨークやロンドン、上海やシンガポールといった、過密状態かつ地価が高騰している都市にこそ求められる建築。東京以外の都市のコンテキスト(文脈)を反映しつつ、進化していきたい」(山之内さん)

また、山之内さんは次のようにも話します。
「通常のカプセルホテルやホステルは、ベッドユニットが垂直に積まれているものばかり。(寝室の)入口が互い違いにされたものはこれまでにあるものの、今回のように上下左右に振ったものはあまりありません。上下左右に振ることで空間に『くぼみ』ができる。そのような『くぼみ』を多く持たせることで、本棚も縦横無尽に広がり、マンガのレイアウトにおいても良い効果を上げています」
イメージしたのは伝統的な日本家屋です。




そのほかにも、施設の個性を出すためにさまざまな建築素材を使ったとのことです。

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