カラオケでも2000曲超え 「東京を歌った曲」の人気ナンバーワンとは?
2021年4月7日
ライフ日々世の中を流れる曲のなかで、東京を歌ったものはどのくらいあるのでしょうか。フリーライターの小西マリアさんが解説します。
東京をテーマにした最初の歌とは
新型コロナウイルスの感染拡大が懸念されるなか、就職や進学などで、2021年春も多くの若者たちが上京しました。東京への「憧れ」はこれまで、さまざまな作品のテーマとなっており、中でも多いのは歌のテーマです。
日本最初の流行歌手・佐藤千夜子が歌った「東京行進曲」(1929年)は当時として驚異的な25万枚を売り上げました。「いっそ小田急で逃げましょか」というその歌詞をもじった、郊外にデートしたり、駆け落ちしたりすることを「小田急(おだきゅ)る」という流行語も生まれました。
この歌詞を書いたのは作詞家・西條八十(さいじょう やそ)で、事前に断りなく「小田急」の名前を使ったため、当時の小田急の重役が「責任者を出してくれ」とうったえてきましたが、後に「宣伝になった」と、西條には終身の優待乗車券がプレゼントされたという逸話も残っています。
東京をテーマにした歌は「東京行進曲」が最初かといえば、実はそうではありません。
レコード普及以前の1918(大正7)年には、演歌師・添田さつき(添田知道)の「東京節」が流行しています。演歌師とは、街頭や寄席などの盛り場で楽器を弾きながら流行歌を歌い、その歌詞の本を売った人たちのことです。
「東京節」の正式なタイトルは「パイノパイノパイ」といい、「東京の中枢は丸の内 日比谷公園両議院~♪」に始まり「東京で自慢はなんですね 三百万人うようよと 米も作らずに暮らすこと~♪」など世相を歌っています。この頃の流行歌は演歌師が歌っていたもので、形を変えながら口伝で広まっていきました。
「東京節」は21世紀になっても歌われており、最近ではフジパン(名古屋市)のロングセラー商品「スナックサンド」のCMにも歌詞を変えて使われています。そのようなことからも100年超えの流行歌と言えるでしょう。
ちなみに「東京節」の元曲は、アメリカの南北戦争末期に作られた「ジョージア行進曲」です。

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