東京に「インスタ映え」は必要ないーー百戦錬磨のコンサルが行き着いた、ある一つの結論とは
2021年2月17日
ライフ東京は数々の「流行発信地」と呼ばれる街を抱えていて、それこそそこらじゅうに“インスタ映え”する商品が並んでいるイメージ。ですがその一方で「好きなものを作ってお客さんに喜んでもらえたら」と、実直なものづくりをする商売人も少なくありません。そうした独特の文化のありようこそを大切にしたいと、経営コンサルタントで経済思想家の倉本圭造さんは指摘します。
あるクライアントふたりの事例
私(倉本圭造。経営コンサルタント、経済思想家)のクライアントには変わり種の業種もあって、なかでも「ひとりアパレル業」と「Jポップの作曲家業」のクライアントとの話はとても楽しいです。
ふたつとも、非常に「東京という街」らしい仕事である、と感じます。
「ひとりアパレル」というのは、「自分ひとりでアパレルブランドを運営し、自分で服などのアイテムをデザインし、自分で作って、それが好きなお客さんを集めてきて、自分で売る」というスタイルの仕事です。
もちろん、そういうスタイルのアパレル自体は世界中にあります。
間に小売店などを挟まずに「生産者が顧客と直接つながって商売をする形態」という意味で、「D2C(direct to consumer)」という専用の用語があるぐらいです。
しかし私のクライアントの「ひとりアパレル業」を見ていて「東京特有だなあ」と思うのは、良くも悪くも「現代風の商売っ気のなさ」に逆に驚かされるところがあるからです。
東京ってこんな仕事のやり方でも生きていける街なのか! という驚きがある。
というのは、諸外国でよく見られる「D2C」ビジネスというのは、もっと「インスタ映え」風のSNSでのアピールを徹底的に活用するスタイルが主流だからです。

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