東京の「駅ホーム」で泣いた女性 声を掛けてくれる人は誰もいなかった
2021年2月14日
ライフ東京という街に対して、あなたはどのようなイメージを持っているでしょうか。地方と違って人が冷たい? 人と人との関わりが薄い? 果たして実際にそうなのか。東京で暮らして11年になるフリーライターの櫻井朝子さんが、自身の体験を通して考えます。
半数が地方出身者、ひとり暮らしの街
あなたは「東京」を好きですか?
東京は冷たい人が多いとか、怖い事件が日常茶飯事だとか、ネガティブな印象を持っている人もいるかもしれません。仙台に生まれ大学で過ごした秋田を離れるまで、人生の大半の時間を東北に費やした筆者も、かつてはそう思っていたひとりでした。
一方で、東京は地方出身者の多い街です。
人口が約1400万人もいるこの街で、45.6%が東京以外の生まれ(国立社会保障・人口問題研究所「第8回人口移動調査」)。ふたりにひとりは地方出身者だという計算になります。確かに、自分の身の回りの知人を思い浮かべても、東京出身の人は意外と少なく感じます。

都の推計(「東京都世帯数の予測」)によれば、単身世帯は今後も増え続け、2035年には50%を上回るそう。東京は、たくさんの「ひとり」が暮らす街。冷たい、というイメージが根強いのは、こうしたところから来ているのかもしれません。
筆者が通った大学ではほとんどの仲間が、地元の秋田か、身近な都会である仙台に就職していきました。「なんでわざわざ東京へ?」という言葉をかけられたことも、一度や二度ではありません。
住み慣れた地元で安定した生活を送りたい、勇気を出しても仙台まで――。少なくとも筆者が過ごした時期の秋田では、そうした保守的な考え方の方がどちらかというと正統だったように思います。

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