コロナ禍で変わるクリスマス商戦 百貨店・ショッピングモールが新たに仕掛ける「ネット販売」とは
2020年12月16日
お出かけコロナ禍で苦戦する百貨店やショッピングセンターが現在、ネット通販に力を入れています。具体的にはどのような取り組みなのでしょうか。都市商業研究所の若杉優貴さんが解説します。
三越伊勢丹が始めた「アート特化」のネットショップ
季節は年の瀬になり、イルミネーションがまぶしい時期ですが、クリスマス商戦もコロナ禍で2019年とは大きく異なっています。
そうしたなか、大手各社が力を入れているのがネット販売の充実です。クリスマスを前に、さまざまな企業が個性的な取り組みで集客に乗り出しています。
百貨店の雄・三越伊勢丹ホールディングス(新宿区新宿)が12月16日(水)から開始するのは、「日常で楽しめるアートを提案する」ことをテーマとしたコンセプト型のネットショップ「イセタンマート」です。

これまでの百貨店各社によるネット通販・ECショップは贈答品や百貨店向けの高級アパレル、化粧品が中心でしたが、イセタンマートはアートを大きなテーマとしています。
例えば、現代アーティストの奈良美智(よしとも)氏とコラボレーションしたスケートボードや、二ューヨーク近代美術館(MoMA)のコレクションのなかでも人気の高いゴッホの「The Starry Night(星月夜)」が描かれた折りたたみ傘など、アート性を感じるツールやオブジェ、ファッションアイテムを600点以上展開しています。
イセタンマートではオープニング記念として、「BRANDALISED presents BANKSY’S GRAFITTI MART」と題し、覆面アーティストとして知られるバンクシーの作品を使った限定アイテムの販売も行われます。
アーティスト・百貨店・消費者をつなぐ取り組み
三越や伊勢丹などの大手百貨店は、その創業初期から実店舗でアート作品の販売はもちろんのこと、アーティストの支援・育成に力を入れてきた歴史があり、現在も多くの店舗で実店舗型の「アートギャラリー」を併設するなど、アートとは切っても切り離せない存在となっていました。
しかしオンラインでのアートや関連商品の販売はまだ少なく、それゆえイセタンマートには、新たな時代の「アーティスト」「百貨店」「消費者」の三つをつなぐネット上の架け橋として成長に期待がかかります。

これまでの百貨店のネットショップとは一味違ったものとなりそうなイセタンマート。気になる人はぜひチェックしてみては。

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