期間限定で名場面の裏側を体験!国立競技場ツアーで降り立つ感動のフィールド

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期間限定で名場面の裏側を体験!国立競技場ツアーで降り立つ感動のフィールド

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日野京子

エデュケーショナルライター

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東京オリンピック・パラリンピックに合わせて竣工した新国立競技場は、世界的建築家の隈研吾氏が手掛けた斬新なデザインで注目を浴びました。実は今年の春から期間限定でスタジアムツアーが行われていることをご存じですか? 今回は、「国立競技場スタジアムツアー」の詳細について、エデュケーショナルライターの日野京子さんがご紹介します。

 東京オリンピック・パラリンピックに合わせて竣工した新国立競技場。2021年夏に行われた同大会でのメイン競技場として使用されたのも記憶に新しいところです。

 世界的大イベントですが、コロナ禍の影響で無観客でオリンピックとパラリンピックが開催されたこともあり、大々的に施設を詳しく取り上げることも残念ながらありませんでした。

 そのため、多くの人にとって「テレビを通じて見る競技場」という存在になっています。

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 今回は、スポーツの聖地であり、本来であれば国内外の新たな観光名所になっても良い新国立競技場を堪能できるツアーをご紹介します。

競技場のトラック&フィールドエリア(画像:日本スポーツ振興センタープレスリリースより)



オリンピックとパラリンピックのメイン会場

 新国立競技場は世界的建築家の隈研吾氏が手がけました。

 地上5階、地下2階の競技場のコンセプトは「杜のスタジアム」とし、同氏の特色である木材は47都道府県から調達し、鉄骨を組み合わせたデザインは近隣の明治神宮外苑の緑に溶け込むことを目指しました。

 和を取り入れた競技場は下から見上げると木を感じることができる世界的にも類を見ない斬新なデザインです。

歴史的な大会のメイン会場となった国立競技場(画像:日本スポーツ振興センタープレスリリースより)

 本来、日本国内だけでなく世界中の人々が訪れるはずだったメイン会場である国立競技場。残念ながら実現しませんでしたが、実は今年の春から日本スポーツ振興センターにより「国立競技場スタジアムツアー」が開催されています。

 現在のところ、国立競技場ツアーは2024年3月まで実施予定となっている期間限定のツアーです。

一般立ち入り不可の場所へ

 2022年4月1日からスタートしたスタジアムツアーでは、「アスリート体験」「スタジアム体感」「東京2020レガシー」を堪能することができます。

 アスリート体験に分類される「フラッシュインタビューゾーン」では、選手が競技後にメディアからインタビューや取材を受ける場所です。テレビ観戦をしている際に目にする場所ですが、選手や関係者しか立ち入ることができません。

競技後のインタビューを行うフラッシュインタビューエリア(画像:日本スポーツ振興センタープレスリリースより)

 また、同ゾーンからスタジアムへと進むアプローチのため、本番に向けて高揚と緊張感が入り混じっている選手と同じ視点でスタジアムを見ることができます。

 選手でなければ立ち入ることのできない国立競技場のピッチにツアー参加者が立つことができるのも醍醐味の一つ。様々な選手が勝利を目指してしのぎを削った姿を思い浮かべてみると、あの時の興奮がよみがえるはずです。

競技場のトラック&フィールドエリア(画像:日本スポーツ振興センタープレスリリースより)

 そして、メディアも入れないロッカールームにもツアー参加者は入ることができます。ロッカーは新国立競技場のコンセプトである「杜」を感じさせる更衣室が弧を描くように並び、一見すると「本当にスタジアムのロッカールーム?」と思ってしまうほど木のぬくもりを感じてしまいます。

 このように、ツアー内の「アスリート体験」ではオリンピック選手やパラリンピック選手になったような体験ができる内容になっています。

選手以外は入ることができないロッカールーム(画像:日本スポーツ振興センタープレスリリースより)

スタジアムを一望できる展望デッキ

 4階にある展望デッキからは競技場全体を写す報道写真と同じ風景を満喫できます。

 座席の色が視覚の錯覚で満員のスタジアムのように見えるため、観客がいなくても人がいるような雰囲気の一枚を撮れます。

約6.8万席の全景を鮮やかに切り取ることができる展望デッキにも(画像:日本スポーツ振興センタープレスリリースより)

 このほかにもツアーでは聖火リレーで使用されたトーチが飾られていたり、大会に参加した約300人の選手のサインが描いてある「サインウォール」を間近で見られるのも参加者だけの特権です。

約300の参加選手のサインが書かれたサインウォールエリア(画像:日本スポーツ振興センタープレスリリースより)

 「国立競技場スタジアムツアー」の所要時間は約60分で、参加費は税込で大人1400円、高校生以下 800円(未就学児は2名まで無料で同伴可能)。退場時間の指定はなく18時の閉場まで滞在することができます。

 また、通常のツアーよりも開催日が少ない大会の時にIOC関係者や各国首脳が使用したVIPルームやVIP席を見学できる「VIPエリア&展望デッキツアー」も実施されています。

 VIPエリアを巡るというコンセプトで、通常ツアーのように競技場のフィールド見学は含まれていません。

 ツアーの所要時間は約45分で参加費は税込で大人3000円、高校生以下は1500円(未就学児もチケットの購入が必要)です。エコバックがもらえる特典付きです。VIP施設を回ることから、ツアー終了後に施設内に滞在することはできません。

大会当時の熱気を体感(画像:日本スポーツ振興センタープレスリリースより)

特別なツアーは見逃せない

 オリンピックやパラリンピックはスポーツを通してさまざまなことを学べる絶好の機会です。当初、東京の子ども達も両大会で競技を観戦することになっていましたがコロナ禍でそうした貴重な機会が失われてしまいました。

 期間限定で行われているスタジアムツアーに参加し、あの時の熱狂や日本のスポーツ界において特別な存在である国立競技場を堪能してみてはいかがでしょうか。

「国立競技場スタジアムツアー」
開催場所:国立競技場
料金:大人 1,400円/高校生以下 800円
実施時間:11:00~18:00 ※時期によって変動
※事前予約制です。詳細は公式サイトでご確認ください。

■国立競技場
住所:東京都新宿区霞ヶ丘町10-1
TEL:0570-050800(ナビダイヤル)
アクセス:都営大江戸線 国立競技場より徒歩1分 
JR総武線各駅停車 千駄ケ谷駅・信濃町駅より徒歩5分
東京メトロ銀座線 外苑前駅より徒歩9分

大会で実際に使用された表彰台に登壇することができるエリアも(画像:日本スポーツ振興センタープレスリリースより)

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