初心者の運転練習に最適? 東京23区なのに人が全然いない江東区「若洲」とは【連載】東京下町ベースキャンプ(6)
2020年11月26日
知る!TOKYOかつて江戸近郊の農村部だった東京東部の「下町」。そんな同エリアを、ブログ「限界ニュータウン探訪記」管理人の吉川祐介さんは新たな「拠点」と位置付け、再解釈を試みています。
車社会に対応しつつある東京の下町
公共交通網の発達した東京23区での暮らしは、自家用車を所有する必要がないとよく言われます。自家用車の保有にかかる税金や維持費の負担は敬遠され、近年、特に都市部における30歳未満の若年層の自動車保有率が低下。「若者のクルマ離れ」などと言われています。
しかし葛飾区や江戸川区、足立区などの23区東部の街並みを見ると、都心部と比較してやや貧弱な鉄道網を補完するバス路線網が非常に充実しています。その反面、個人の自動車利用を前提とした都市構造の地域も多いことに気が付きます。
コンビニエンスストアなどの小規模な商業施設でも駐車場を備えている所は珍しくなく、また近年の都心近郊の住宅街でよく見られる木造3階建ての戸建て住宅は、1階部分を駐車スペースにしているものが目立ちます。
かつての下町で、事業所を持たない一般民家に専用の駐車場が確保されていることは極めてまれでした。道路の拡幅や区画整理、再開発が進むにつれてその傾向は強まっており、クルマ離れとは言いつつも、街は車社会に対応したものへ変貌しつつあるのが現在の下町の姿です。
ペーパードライバーを生む東京暮らしの環境
そんな下町での暮らしは、自動車がなくても生活は十分成り立ちますが、自動車が本来の利便性を発揮できる場面が多々あることも確かです。
今日はレンタカーやカーシェアリングサービスが隆盛であり、所有しなくても必要に応じて自動車を利用できる環境が整えられており、昨今の新型コロナウイルスの影響で、密を避けるためカーシェアの利用がより進んでいるとも言われています。
ただ筆者もそうでしたが、自家用車を持たない東京の暮らしが長くなるにつれて、俗に言うペーパードライバーの期間は延び続ける一方でした。
自動車の免許は保有していても運転する機会がなく、いざ運転しようにも東京都内は交通量も多いため、久々の運転には尻込みしてしまう人がいても不思議ではありません。しかし、23区でもそんなペーパードライバーの方が気兼ねなく練習ができる地域が存在しているのです。

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