レトロブームをけん引する「キャラクター界の巨星」に迫る!

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レトロブームをけん引する「キャラクター界の巨星」に迫る!

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日野京子

エデュケーショナルライター

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マライア・キャリーやレディー・ガガといった大物ポップスターもファンだと公言するほど世界で愛されるキャラクター、「キティちゃん」。子ども用だけでなく、大人用のグッズも多種多様です。キティちゃんはどのように生まれ、世界的な知名度を上げたのでしょうか。自らもキティを愛するエデュケーショナルライターの日野京子さんが解説します。

今も昔も変わらない人気のキティ・ホワイト(画像:サンリオプレスリリースより)©’22 SANRIO 著作(株)サンリオ



 現在の公立小学校では、各学校が定めた「○○小スタンダード」というルールの下でシンプルな文房具を持ってくることが推奨されています。昭和の頃のような文房具とは思えないようなアイテムを持っていた時代に比べると決まりが多く窮屈ですが、今も昔も変わらず可愛い文房具、いわゆるファンシー文房具は健在です。

 現在の少子化とは正反対に団塊ジュニア世代が小学生や中学生だった1970年代から80年代にかけてファンシー文房具がちまたにあふれていました。

 お小遣いを貯めて可愛い文房具を買った思い出を持つ方も少なくないでしょう。現在、若い世代を中心に昭和レトロが人気になっていますが、ファンシー文房具全盛の頃から現在でも高い人気を誇るのが「キティちゃん」を代表とするサンリオのキャラクターです。

「可愛いキャラクター=子ども」という概念を壊したサンリオ

ドン・キホーテで発売されたネクタイ(画像:株式会社ブランチ・アウト プレスリリースより)

 マライア・キャリーやレディー・ガガといった大物ポップスターが大ファンだと公言するほど世界的なキャラクターでもあるキティちゃんはあまりにも有名ですが、この他にもシナモロール、マイメロディなど年齢や性別関係なく認知度の高いキャラクターが多数存在しています。

 かつてキャラクター商品は「子ども向け」というイメージが強く、必然的に子どもを対象とした商品展開が当たり前でした。しかし、中高生や大学生、大人でも使える商品は今では当たり前のように販売されています。

 一大転機となったのが、コギャル文化全盛の1996年に発売されたトレードマークのリボンの代わりにハイビスカスの飾りをつけたパールリーズのキティちゃんの登場です。当時の女子高生を中心に大ヒット。

 21世紀に入ると、他のキャラクターでも小物からアパレルなどで子どもから大人までターゲット層を広げた商品展開が行われていきました。

サンリオの月刊機関紙「いちご新聞」(画像:日野京子)

銀座の一等地にある世界最大規模のサンリオショップ

 昭和の頃から第一線でキャラクターものを展開しているサンリオは東京都内に多数のショップがありますが、その中でも旗艦店と位置づけられているのが銀座にある「サンリオワールド ギンザ」です。2009年10月にハローキティ誕生35周年を記念してオープンしました。

 ショッピングセンター「NISHIGINZA(西銀座)」の1階と2階にあり、1階の正面玄関にはラインストーンをふんだんに使用した大きなキティちゃんとマイメロディのオブジェが置いてあり撮影スポットにもなっています。

 銀座という土地柄もあり、2014年にリニューアルをした際に、海外旅行者向けの限定商品も多数ラインナップされました。また、品揃えも世界一でサンリオファンにはうれしい「他のお店では手に入らないアイテムが手に入るショップ」です。

 1階は大人向けのセレクトショップをテーマにした店内になっており、乳幼児向けの「サンリオベイビー」シリーズやシックなデザインの洋服やカバンなどのアパレルが豊富です。

 2階は各地にある普通のサンリオショップと同じ雰囲気ですが、大きなリンゴのオブジェが目を引きます。季節商品やイベント、キャラクターの誕生日が近づくとそのキャラクターの商品をクローズアップしたコーナーが設置され、お目当てのキャラクターの商品探しを楽しめます。

昭和レトロシリーズも人気

昭和レトロ風のサンリオグッズ (画像:日野京子)

 キャラクター分野は毎年たくさんのキャラクターが登場しては姿を消す厳しい世界です。しかし、昭和からキャラクター界をけん引しているサンリオでは当時の商品の色味やデザインを再現するなどまさに温故知新。若い世代を中心に空前の昭和レトロブームに関連する商品を発売しています。

 昔懐かしい80年代の雰囲気を醸し出したアイテムや、レトロ喫茶店をモチーフにした「喫茶サンリオデザインシリーズ」のグラスなどは昭和を知らない世代には新鮮に映り、80年代に子ども時代を過ごした大人にとっては懐かしく感じます。

サンリオキャラクターもさまざま(画像:日野京子)

 また、「キティラー」という言葉が定着した90年代半ばの平成のコギャル文化をキャラクターで表現する「ときめき平成コギャルデザインシリーズ」が登場しています。

 キャラクターはその時代の流行を表現するものです。しかし、多くの人に長く愛されることは至難の業でありどのキャラクターが人気を集めるのかも予測が難しいものがあります。

 けれど数十年の時を経て再び当時を振り返ることができるのは、キティちゃんを始めとしたサンリオのキャラクターの強みといえるでしょう。

サンリオの世界を堪能しに出かけてみましょう

 数あるサンリオショップの中でも、銀座にあるサンリオワールドは別格です。世界一の品数を誇り、子どもの頃に憧れた文房具やお財布だけでなく、多種多様な商品が並んでいます。

 世界中にファンのいるキティちゃんを含め、お気に入りのサンリオキャラクターサンリオキャラクターの商品を見つけに出かけてみてはいかがでしょうか。

■サンリオワールド ギンザ
住所:東京都中央区銀座4-1先 西銀座1F・2F
TEL:03-3566-4040
営業時間:11:00~20:00
アクセス:東京メトロ銀座線・丸の内線・日比谷線 銀座駅出口直結

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