名前は「伊豆」なのに、伊豆諸島が東京都に所属しているワケ
2020年9月22日
知る!TOKYOレジャー先として人気の伊豆諸島。所属は東京都にも関わらず、なぜか名前は「伊豆」です。いったいなぜでしょうか。フリーライターの県庁坂のぼるさんが解説します。
相模湾の南方に散在
伊豆諸島は東京都に属する火山列島で、相模湾の南方に散在しています。
・大島
・利島
・新島
・神津島
・三宅島
・御蔵島
・八丈島
といった伊豆七島のほか、さらに南の青ヶ島、鳥島なども含んでいます。
しかし、ここでひとつの疑問が浮かんできませんか?
「伊豆半島は静岡県なのに、伊豆諸島はなぜ東京都なのだろう」
と。その理由を皆さんはご存じでしょうか。
江戸と強いつながりがあった伊豆諸島
伊豆諸島は江戸時代に天領(幕府の直轄地)でしたが、明治時代になり、廃藩置県が行われた1871(明治4)年、その管轄は足柄県(旧伊豆国全域と相模国の西半分)になりました。

1876年に足柄県が解体され、旧伊豆国が静岡県に合併されると、伊豆諸島も静岡県に引き継がれます。
所属は目まぐるしく変わっているように見えますが、こうした廃藩置県にともなう混乱は全国で起こっていました。
江戸時代の体制は複雑でした。
ある藩の飛び地が、藩に縁もゆかりもない遠い場所にあったり、ひとつの地域が複数の旗本領に分割されていたりしたのです。
そうしたなかで、ひとまず静岡県の所属となった伊豆諸島ですが、時代の流れとともに、東京府に所属させたほうがよいのではないかという意見が出てきます。
その名前から一見、伊豆半島との結びつきが強いように見えますが、実は江戸時代から江戸と経済的につながった地域だったのです。

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