葉物野菜の定番「小松菜」 名前の由来は地名?人名? 意外に知らない歴史を探る
2020年9月3日
ライフ葉物野菜の定番で、毎日食べても飽きないご飯のお供「小松菜」。そんな小松菜の一大生産地が都内にあるのをご存じでしょうか。フリーライターの大居候さんが解説します。
関東でメジャーだった小松菜
西日本から上京した人が東京で初めて食べたことのある野菜といえば、小松菜かもしれません。なぜなら、小松菜が西日本で知られるようになったのは近年のことで、長らく関東でメジャーな野菜でした。

いわゆる「菜っ葉」「青菜」と呼ばれる野菜は、地方ごとに改良されてきた歴史があります。例えば関西は、昭和の初め頃まで「大阪しろな(天満菜)」の方がメジャーでした。
さて、そんな小松菜ですが、なぜ小松菜という名前なのでしょうか。由来は地名? それとも人名?
命名に徳川家が関わっていた?
ということで早速タネ明かしをすると、小松菜の由来は地名。発祥の地は現在の江戸川区の「小松川」地区周辺です。

小松菜は、江戸初期に品種改良で生まれたと言われています。
もともと小松川の周辺は広域で「葛西」と呼ばれていたので、葛西菜と呼ばれていましたが、いつの頃からか小松菜に名前が変わったようです。
名前がついた理由には、時の将軍がタカ狩りのために立ち寄った神社で青菜をあしらった雑煮を振る舞われ、青菜の余りのおいしさに感激。栽培されていた小松川村の名前をとって、小松菜にするよう命じたとのこと。
命じた将軍は五代将軍綱吉(1680~1709年)という説と、8代将軍吉宗(1716~1745年)というふたつの説があります。
しかし史実とは言い難く、おそらく誰かが思いついた冗談が伝承となり、現代に伝わったのでしょう。

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