羨望の的から今や「絶滅危惧種」へ 30年前に超人気だった職業を覚えていますか
2020年8月27日
ライフ時代とともに「人気の職業」も変化していくようです。近年では中高生の「人気職業ランキング」にYoutuberがランクインし、話題となりました。約30年前、バブル全盛期の1989年の東京では、どのような職業が人気だったのでしょうか。20世紀研究家の星野正子さんが解説します。
「ハウスマヌカン」って何?
ハウスマヌカンとは、ブティックでその店の商品である服を着て店頭に立つ販売員のこと。ちなみにハウスにマヌカン(フランス語でモデルの意味)を足した日本語です。
1980年代に一世を風靡(ふうび)したDCブランドから登場したもので、単なる販売員ではなくいわば「生きたマネキン」として商品のアピールを求められた職業です。

単なる販売員の枠を越えて、DCブランドをかっこよく着こなし、ファッションの助言までこなすということで若者たちのあこがれの対象になりました。
しかし、実際には厳しい業界。現在のショップ店員もそうであるように、現場でスキルを磨いて営業成績もこなしながら足場を築いていく職業。当然最初は安い賃金からのスタートです。
1986(昭和51)年にヒットした、ややの『夜霧のハウスマヌカン』では
「ファッション雑誌 切り抜いて 心だけでもNew York」
「お金もないのに みえを張る」
なんて、切ない実情をさらけ出すような歌詞が話題になりました。でも、むしろそんな実情の中でもあえてと、この職業を志した女性が多かったようです。
その後、DCブランドの流行が落ち着くと次第に言葉も使われなくなり現在のショップ店員に代わっていきました。ところが2018年4月に突如、ハウスマヌカンがネットのトレンドキーワードになったことがあります。
NHK朝の連続テレビ小説『半分、青い。』で「あの人ハウスマヌカンだったでしょ?」というせりふが登場、意味がわからなくて検索する人がたくさんいたからのようです。
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