今やカフェの定番 「エスプレッソ」はいつから日本人に飲まれるようになったのか
2020年6月11日
ライフ今やすっかり同じとなったエスプレッソ。そんなエスプレッソですが、いつごろから日本で普及したのでしょうか。フリーライターの猫柳蓮さんが解説します。
1996年、スターバックス到来
今や全国どこでも見かけるコーヒーチェーンのスターバックスコーヒー。店舗数は、なんと1553店舗(2020年3月末現在)もあり、日本最大の規模となっています。
ちなみに、ドトールコーヒーは1094店舗(同年4月末現在)、都内で増えてきたコメダ珈琲店は873店舗(同年2月末現在)、タリーズコーヒーは741店舗(2019年11月末)となっています。

1971(昭和46)年にアメリカのシアトルでスタートしたスターバックスですが、日本の1号店は1996(平成8)年8月に銀座でオープンした銀座松屋通り店(中央区銀座)です。
スターバックスの到来は、従来の喫茶店にかわって主流になりつつあったコーヒーチェーンの常識を塗り替えるものでした。
普及に時間がかかったエスプレッソ
当時のコーヒーチェーンは、一杯160~180円程度。それに対してスターバックスは250円からで、コーヒーのサイズもボリュームたっぷり。店の雰囲気も、それまでの日本にはないスタイルでした。
またトレーニングを受けた「バリスタ」と呼ばれる専門家がエスプレッソ(コーヒー粉に高圧蒸気を通して入れた濃いコーヒー)をメインに、アレンジを施したコーヒーを入れるというではありませんか。
そう、ここから日本にはバリスタという言葉が定着し、エスプレッソが普及していくことになったといえます。

今ではメニューに加えている店も多いエスプレッソですが、日本での普及は結構な時間がかかっています。
なぜなら日本では、「コーヒーとはブラックで飲むもの」という固定観念を長らく持っていた人が多かったからです。入れたとしても砂糖だけ、といった状況でした。
ちなみに「何も入れずに飲むのがおいしい」という人と、砂糖をドバドバ入れる「甘くなければコーヒーではない」と人という、ふたつの「派閥」がありました。
しかし本場イタリアではエスプレッソに砂糖を入れるのは常識で、クリームなどを混ぜたバリエーションも多数あったのですが、残念ながらそれらも当時普及していませんでした。

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