キャンディーズ『アン・ドゥ・トロワ』――伊藤蘭から続く、文化的気品漂う「日芸美女」の系譜 練馬区【連載】ベストヒット23区(14)
2020年3月15日
知る!TOKYO人にはみな、記憶に残る思い出の曲がそれぞれあるというもの。そんな曲の中で、東京23区にまつわるヒット曲を音楽評論家のスージー鈴木さんが紹介します。
『ど根性ガエル』の中の練馬
大阪生まれ・大阪育ちの私(スージー鈴木。音楽評論家)が、練馬区の存在をうっすらと知ったのは、TBS系で放映されていたアニメ『ど根性ガエル』だったかと思います。1972(昭和47)年10月から1974年9月までの放送。私が幼稚園から小学校2年生の頃。
練馬区の石神井公園(練馬区石神井台)あたりが舞台で、東京には「練馬」(ねりま)や「石神井」(しゃくじい)という変わった地名があるんだなぁと、子ども心に思ったものでした。

『ど根性ガエル』が終わった1974年の秋、生まれて初めて手にとった漫画誌『少年チャンピオン』(秋田書店)で、私は衝撃的な漫画に出会います。
『がきデカ』――1970年代後半を席巻した、めっぽうラジカルでとことんエロチックな漫画の記念すべき第1回が掲載された『少年チャンピオン』を、奈良の親戚を訪れた帰り道、親に買ってもらったのです。
その『がきデカ』に唐突に出て来るのが、「練馬変態クラブ」なる、ブリーフ1枚の姿で突如ポーズをとりながら現れる3人組。幸福な形かどうかは分かりませんが、「練馬変態クラブ」によって私は、「練馬」なる地名をはっきりと認識しました。
「ベストヒット練馬区」の選定に向けて、これらふたつの漫画作品から聞こえてくる音楽を思い起こすと、まず『ど根性ガエル』からは、日本テレビ系で放映された『新・ど根性ガエル』(1981~1982年)の主題歌、とんねるず『ピョン吉・ロックンロール』。
木梨憲武と、隣の板橋区出身・石橋貴明が歌うこの曲は、1981(昭和56)年8月の発売。作詞・作曲は、当時人気絶頂の横浜銀蝿。
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