THE BOOM『中央線』――日本を代表するニューミュージック路線 杉並区【連載】ベストヒット23区(2)

人にはみな、記憶に残る思い出の曲がそれぞれあるというもの。そんな曲の中で、東京23区にまつわるヒット曲を音楽評論家のスージー鈴木さんが紹介します。


代表格・友部正人『一本道』の後継曲は……

 井上陽水の代表曲の1つ『東へ西へ』では、「満員」「すしずめ」の「電車」が「のびる線路」を走るという表現がありますが、これなど、当時の中央線のことではないかと推測されます。

 三鷹を超えて国立まで行けば、そこはRCサクセション・忌野清志郎の聖地。彼が住んでいたという多摩蘭坂(たまらんざか)は、JR国立駅のそば。さらに八王子まで行けば、言わずと知れたユーミン(松任谷由実)の生まれ故郷。八王子の3駅手前、立川から青梅線で1駅のところにある西立川駅の発車メロディは、ユーミンの名曲『雨のステイション』(1975年)。

 と、このようにニューミュージック界の巨星たちが、何らかの形で中央線に絡んでくるのですが、1970年代「ベストヒット中央線」の代表格と言えば、友部正人『一本道』(1972年)だと断言できます。舞台は国鉄(現JR)阿佐ケ谷駅。

阿佐ヶ谷駅の外観(画像:写真AC)

 歌詞の主人公の男が彼女にフラれた夕方、阿佐ケ谷の駅に立っている。「一本道」とは中央線のこと。主人公は、一本道をまっすぐ走るような中央線が空を飛んで、彼女の胸に突き刺さるさまを妄想する――。

 以上、「1970年代ニューミュージック路線」としての「ベストヒット中央線」を見ていきましたが、読者層も考え、この連載では、もう少し手前、1980~1990年代の曲中心でいきたいと思いますので、今回は、この友部正人『一本道』の後継とも言える1曲を「ベストヒット中央線」に認定します。

 その名も、THE BOOM『中央線』。

 1990年発売のアルバム『JAPANESKA』に収録され、後の1996年にシングルカットされた名曲。矢野顕子のカバーでも有名です。

乗るとよみがえる30年前の甘酢っぱい気持ち


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