お化け屋敷から複合現実(MR)まで 加速する「ホラーイベント」人気、その魅力とは?
2019年6月16日
お出かけ夏といえばホラー。近年はVRを利用したお化け屋敷なども登場し、人気を集めています。ホラーがコンテンツとして確立した背景や、多くの人を惹きつける理由とはどのようなものでしょうか。レジャー市場の調査分析を行う「文殊リサーチワークス」の中村圭さんが解説します。
90年代後半から「Jホラー」が確立
夏が近づきホラーの季節がやってきました。

近年、お化け屋敷やホラーイベントなど、ホラーコンテンツを使用した集客施策が活発です。特にホラーが注目を集めるようになったのには1990年代後半頃、『リング』(鈴木光司、角川書店)や『死国』(坂東眞砂子、角川書店)など、ホラー小説が映画化され大ヒットしたことが挙げられます。
国内ホラー作品は一大ジャンルとして確立し、「Jホラー」と呼ばれ、2000年代から玉石混交のホラー映画盛況時代が到来します。
また、書籍では『新耳袋 現代百物語』(木原浩勝・中山市朗、角川書店)シリーズなどの怪談本ブームや都市伝説本ブームが発生し、ホラーコンテンツの認知度が確実に上昇しました。
2000年頃からの流れに加えて、2010年頃には『シロメ』(監督:白石晃士、主演:ももいろクローバー)などアイドルが主演のB級ホラーが数多く制作され、ファンの裾野が広がりました。
そのような一連の動向が現在のメジャータイトル増加に繋がっています。『ほんとにあった!呪いのビデオ』(製作:株式会社ブロードウェイ、株式会社パル企画、日本スカイウェイ)シリーズなど、いわゆるフェイクドキュメンタリー作品も人気です。スタッフが実際に投稿者に話を聴きにいくなど、ドキュメンタリーさながらに進行していくもので、前述の作品をきっかけに映像製作会社から製作されるフェイクドキュメンタリーが爆発的に増加しました。
2010年前後にはインターネットラジオで怪談を語る「怪談ラジオ」や、リアルで集まって怪談を語り合う「怪談オフ会」などが活発に行われ、怪談ブームが到来しました。さらに携帯電話で読める「ケータイ小説」でもホラーコンテンツの投稿が増え、『王様ゲーム』(金沢信明<ぱっくんちょ>、モバゲータウン)のようなデスゲーム系の作品が人気となり、アニメや漫画にも展開されています。

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