SNS時代における「プライバシー」とは何か? 日本人が学ぶべきこととは
2019年5月29日
ライフ本記事は、2019年5月17日(金)に「Facebook Cafe」(渋谷区神宮前)で行われたトークセッション「SNSの利用とプライバシーとセキュリティについて」での、慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科特任准教授 クロサカタツヤさんによる発言内容を再構成したものです。
ネット知識「大学生は危ない」
ご紹介に預かりましたクロサカタツヤです。私は、エンドコンシューマー(末端の消費者)にさまざまなサービスを提供している日本企業のお手伝いを主に行っています。そのほかに、日本政府への政策立案やフランスにあるOECD(経済協力開発機構)などにも関わってきました。日本では現在、個人情報保護法やプライバシーに関する意識が非常に高まってきていると感じています。
個人的に一番使っているSNSはフェイスブックですね。ちなみに、どのくらいの頻度で使っているかというと、1時間に1回ぐらいでしょうか。なぜかというと、仕事の連絡や情報共有などで使っているんです。(同じくフェイスブック社が提供する)インスタグラムはごくまれにやる程度です。「これはイケるんじゃないか」という写真を時々アップするのですが、「いいね!」が全然付きません。皆さん、後で「いいね!」の獲得方法を教えてください(会場笑)。

私には小学3年生と6年生の子どもがいます。彼らは物心ついた時から、目の前にスマートフォンがある環境で暮らしています。ふたりにはスマートフォンをまだ持たせていませんが、「ちょっと見たい」と言われた時に渡すと、非常に親しみを持って使っています。
今、こういったことを申し上げたのは、スマートフォンへの認識は世代によって、大きく異なるからです。今の大学生はすでにスマホネイティブ(初めて持ったモバイルデバイスがスマートフォン)といっていいでしょう。ですから、スマートフォンに関するさまざまなインシデント(好ましくない出来事)をすでに経験しているので、その辺りは理解しているのかなと思っています。
ただ、私は大学で先生をやっていて、彼らと向き合っていると、「大学生は危ない」と感じることもあります。今の小中高生はインターネット教育をしっかり受けているのですが、大学生はほったらかされている状況なんです。
今後、成人年齢が引き下がると18歳は成人になりますから、国は「いいじゃん、ほっとけよ」ということになる。私としては「お~い、それはそうなんだけれども、ちょっと待ってくれよ」と正直思っています。
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