平成スイーツ史「完全保存版」、流行語とともに30年を振り返る!
2019年4月29日
ライフ時代の波に乗って華々しく登場し、人々の心を魅了してきた平成スイーツたち。流行語とともに、そのヒットの歴史を振り返ります。
いくつ覚えてる!? 平成を彩るヒットスイーツ
社会の情報化が急速に進んだ平成の時代。メディアによってスイーツのトレンドが生まれ、そのスピードは時代とともに加速。めまぐるしく移り変わるようになりました。

さらに、グローバル化の波とともに、海外のスイーツがどんどん紹介され、日本でも気軽に楽しめるようになりました。学生時代をカフェブームとともに過ごし、外食産業専門誌の編集記者を経て、フリーのフードライターとなった筆者が、取材遍歴も思い返しながら「平成スイーツ史」を振り返ります。
1990~1999年、イタメシブームの流れがスイーツにも
【平成2(1990)年】
●ティラミス
平成スイーツのトレンド史は、ここから始まるといっても過言ではありません。“イタメシ”ブームの流れから、1986年にデニーズがメニューに導入。その後、女性誌「Hanako」で紹介されたのをきっかけにブレイクしました。女性誌がスイーツのトレンドを生み出すという流れを作り出すきっかけとなりました。
当時、ティラミスの材料である「マスカルポーネチーズ」は、一般のスーパーで手に入らない代物でした。「家で作ってみたい」と思っても、材料が手に入らないため、外食時に食べる「ちょっと贅沢で、おしゃれな」デザートだったのです。
≪新語・流行語≫
オヤジギャル、アッシーくん、バブル経済、ちびまる子ちゃん など
【平成5(1993)年】
●ナタデココ
フィリピン発祥のデザート。独特のコリコリした食感に加え、低カロリーで食物繊維が豊富という点が健康志向の女性の注目されてヒット。1992年7月、デニーズがメニューに導入し、女子学生に大人気となりました。
●なめらかプリン
パステルが「なめらかプリン」を発売。従来のプリンにはない、とろけるような食感が話題となりました。以降、パティスリーやコンビニで売られるプリンの多くが、なめらか、とろとろの食感になるほど、業界に大きな影響を与えました。近年、コンビニなどで「かため」「やわらかめ」とあえて別々の商品として売られることも。
≪新語・流行語≫
Jリーグ、規制緩和、お立ち台、「聞いてないよォ」 など
【平成6(1994)年】
●パンナコッタ
ティラミスに続き、イタリア発祥の洋菓子です。1993年からデニーズで発売されたり、森永乳業がカップ入りの量産品を発売したりしてブームとなりました。ティラミスと比べて、パンナコッタは簡単に作れるため、家庭で手軽に楽しめるスイーツとして普及しました。
●ベルギーワッフル
大阪・梅田のベルギーワッフル専門店の元祖「マネケン」(創業昭和61〈1986〉年)が、平成6年に出店した「なんばCITY店」をきっかけに行列を作るように。同年に新宿にも東京1号店がオープンし、行列店となりました。レストランや自宅で楽しむティラミスやパンナコッタと異なり、その場で食べることができるカジュアルさも魅力でした。また、関西の人気店が関東に出店し、全国的なブームになったという点も注目です。
≪新語・流行語≫
「すったもんだがありました」、イチロー(効果)、価格破壊、就職氷河期、ヤンママ など
【平成11(1999)年】
●カフェブームの始まり
渋谷や原宿を中心におしゃれなカフェが続々と誕生。“カフェめし”という言葉が生まれ、若者を中心に人気を集めました。当時のカフェのスイーツは、チーズケーキやガトーショコラ、ティラミスなどシンプルなものが定番でしたが、「専門店ではない場所で、さまざまなスイーツをおしゃれに、手頃に食べられる場所が増えた」という功績は大きく、その後のパンケーキ、海外上陸系スイーツといったブームへとつながっていきます。
●シナモンロール
アメリカ・シアトル発のシナモンロール専門店「CINNABON(シナボン)」が、平成11年、吉祥寺に日本1号店を出店。甘くて大きいアメリカンスイーツに、行列ができました。しかし、発売当初は、「甘すぎ」という声も少なくありませんでした。筆者も心から「おいしい」とは思えず……。日本で人気となるスイーツは、味だけではなく、ファッション的な要素(米国文化への憧れ)が大きいことを象徴したブームだったと言えます。
≪新語・流行語≫
カリスマ、癒し、iモード など
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