人気作『進撃』の超大型巨人が、もしも東京に現れたら? 意外と小さくて拍子抜けする全長60m
2021年4月に漫画連載を終えた大ヒット作『進撃の巨人』。作中に登場する全長60mの「超大型巨人」に大勢の読者が恐怖しました。もしあの巨人が、東京の街中に現れたとしたら……?超大型巨人が見る世界とは 2021年4月に、約11年半にも及ぶ漫画連載を終えた『進撃の巨人』(講談社)。完結編アニメは2022年1月より放送予定です。 単行本の累計発行部数は、全世界で1億部を超えるなど、日本を代表するメガヒットコミックとなりました。 『進撃の巨人』1(画像:諫山創、講談社) 本作には、さまざまな“巨人”が登場しますが、そのなかでも特に強烈なインパクトを残した巨人といえば「超大型巨人」が挙げられるでしょう。 超大型巨人は第1話で主人公エレンが住む区域を襲撃するなど、物語の重要なポイントで登場した巨人です。コミック第1巻の表紙にも描かれており、超大型巨人は同作の“顔”のような存在といっていいでしょう。 そんな超大型巨人の特徴は、その名の通りとてつもなく大型であるということ。全長は60m超と、20階建てのタワーマンションにも匹敵します。これほどの巨体が殺意をもって人間に襲いかかる世界は、考えただけでも恐ろしいものです。 では逆に、地上60mから人々や街並みを見下ろす超大型巨人の世界とは、いったいどのようなものなのでしょうか。 東京で60mは大きくない?東京で60mは大きくない? 東京都内で高い場所から景色を眺めるなら、まず思い浮かぶのが展望台でしょう。都庁(新宿区西新宿)や東京スカイツリー(墨田区押上)など、都内には気軽に利用できる展望台が数多くあります。 ですが、東京都庁の展望台は高さ202mあり、東京スカイツリーにいたっては450mにもなります。ほかにも、都内の展望台は100mを超えるものばかり。60mの風景を見るには、かえって高過ぎるのです。 そもそも60mという数字は、建築基準法において超高層建築と定義づけられるギリギリの高さ。超高層建築を20階以上のビルやマンションと見た場合、『東京消防庁統計書』によると、都内には998台もの超高層建築が存在していることになります。 つまり高さ60mは、東京ではあまり珍しくない大きさといえるのです。 作中では圧倒的な存在である超大型巨人も、現実の東京に現れたら、高層ビルの群れに埋もれてしまうのかもしれませんね。 しかし、そんな東京でも、探してみると60mの景観を満喫できるスポットがありました。今回は、超大型巨人の視界を体験できるスポットを紹介します。超大型巨人は、その目でどんな景色を見ていたのか、想像しながらご覧ください。 1. 東京タワー 外階段エアウォーク1. 東京タワー 外階段エアウォーク 電波塔としての役割を東京スカイツリーに譲ったいまも、東京のシンボルとして変わらぬ人気を集める東京タワー(港区芝公園)。 東京タワーの展望台は、150mの大展望台と250mのトップデッキがありますが、どちらの展望台でも超大型巨人の視界は体験できません。 しかし、外階段エアウォークを利用すれば、話は別です。東京タワーでは、備えつけの外階段で大展望台までの150mを、自分の足でのぼれる特別ツアーを定期的に開催しています。 段数にして約600段の道のりを、吹き抜けるさわやかな風と、のぼるにつれに小さくなっていく東京の景色とともに楽しめる、東京タワー名物のひとつです。 全長333mの東京タワーは、超巨大巨人の5倍超の高さ(画像:写真AC) 外階段で東京タワーをのぼれば、地上から150mまでの間の景色を自由に楽しめます。つまり、道中で高さ60mの景観も満喫できるのです。 地上60mは、おおよそ180~200段あたり。159段目で高さ55メートル、225段目で70メートルの看板がありますので、これらを目安にするのがいいでしょう。 事故防止の金網に遮(さえぎ)られるものの、地上60mからの東京の街並みや、豆粒のように小さくなった人や車がよく見えます。 「600段も階段をのぼるのはちょっと……」という人は、上りはエレベーターを利用し、下りだけ外階段を使うのもいいでしょう。 2, 東京ゲートブリッジ2, 東京ゲートブリッジ 東京ゲートブリッジとは、江東区若洲と大田区城南島を結ぶ臨海道路の橋です。 海面から、東京ゲートブリッジの歩道までの高さが、超巨大巨人と同じ約60m(画像:写真AC) 東京湾をまたぐこの橋は、全長2618m、海面から最上部までの高さは87.8mもの大きさを誇ります。2頭の恐竜が向きあっているように見える特徴的なフォルムから、「恐竜橋」とも呼ぶ人もいるようです。 東京ゲートブリッジは一般道路として開放されており、誰でも通行が可能。そして、都心側には歩道もあり、その高さが海面から約60mなのです。 天気のいい日なら、青く輝く東京湾を、潮風に吹かれながら一望できます。 『進撃の巨人』作中では、超大型巨人が海から出現し、港を攻撃するシーンがあります。ファンの人は、その情景を思い浮かべながら、東京ゲートブリッジを散策するのも面白いかもしれません。 あえて「あまり高くない」東京を楽しむあえて「あまり高くない」東京を楽しむ 高層ビルが建ち並ぶ東京において、超大型巨人の60mは、そこまで高いとは言えません。都内なら、さらなる高所から絶景を堪能できるスポットが、たくさんあります。 しかし「好きなキャラクターと同じ世界を見たい!」といった動機があれば、あえて高過ぎない場所からの景色も十分に楽しめるものです。 ウルトラマンにゴジラにと、巨大なキャラクターは超大型巨人にもたくさんいます。あなたの好きなキャラクターの身長は、何mあるのでしょうか。彼らの目には、この世界がどんな風に見えているのでしょうか。 この機会にぜひ、巨大なキャラクターに想いをはせながら、東京の「あまり高くない」場所に足を運んでみてください。
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