アニメ&ゲームファンはなぜ「聖地巡礼」にのめり込むのか? 『薄桜鬼』をモデルに考える
2020年8月3日
ライフ10年以上「乙女ゲーム」の人気を支える『薄桜鬼』。その人気の深層について、文教大学国際学部准教授の清水麻帆さんが解説します。
新選組の史実をベースとした『薄桜鬼』
女性主人公が男性キャラクターを攻略して恋愛を楽しむ「乙女ゲーム」の代表的作品のひとつといえば、『薄桜鬼(はくおうき)』ではないでしょうか。
2008(平成20)年9月に、最初のゲームソフト『薄桜鬼~新選組奇譚(きたん)』が販売されました。

『薄桜鬼』は、プレーヤーが新選組のメンバーと恋愛をしながら物語が進行していきます。そのため、選ぶメンバーによって物語が異なり、さらに物語の中でもさまざまな選択肢(ルート)があるため、どのように行動するかによって物語の内容が異なります。
プレーヤーは雪村千鶴という、史実には存在しない架空の女の子としてゲームを進めていきます。
千鶴は、蘭方医の父・綱道と江戸で暮らしていました。しかし父は幕府の仕事で京都へ出掛けたまま行方知れずとなり、千鶴は父を探しに行きます。そこで新選組と出会うのです。
登場人物は史実に基づいた人物がほとんどで、新選組の近藤勇、土方歳三、芹沢鴨(かも)、山南敬助、三木三郎、井上源三郎(恋愛対象には選べない)、沖田総司などが最初に登場します。物語が進むにつれて、坂本竜馬などさまざまなキャラクターが登場します。
10年続く『薄桜鬼』人気
そんな『薄桜鬼』は、ゲーム界における乙女ゲームの認知度を上げることに貢献。その人気は衰えていません。
ゲーム配信の初期は週間販売本数(2009年8月22日~28日)で、『薄桜鬼 随想録(PS2)』が第1位に、第2位には『薄桜鬼 ポータブル(PSP)』がランクイン。上位を独占しました。

また、『薄桜鬼 巡想録 限定版(PS3)』が発売された週の2010年6月12~18日の週間販売本数も1位でした。

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