目黒川の「冬の桜」 街の廃食油から生まれるイルミが自家発電になったワケ
2018年11月8日
お出かけLEDで「冬の桜」を咲かせる「目黒川みんなのイルミネーション」。開催9年目となるこのイベントの大きな特徴は、照明などの電力に、近隣の「廃食油」を活用していること。自家発電になった経緯を聞きました。
目黒川に「冬の桜」が咲き誇る!
いよいよ、夜の街がイルミネーションで沸き立つ季節です。山手線の南側に位置する、大崎・五反田エリアも、40万個近い光の粒で彩られます。

会場は、JR五反田駅から大崎駅へ続く目黒川の沿道(総延長2.2km)と、その中ほどにある「ふれあい水辺広場」。
桜の木に絡められた鮮やかなLEDは「冬の桜」と名付けられています。刻一刻と冷たくなる空気の中で、きらきらと咲き誇り、水面に写りこむ姿もまた艶やか。題して「目黒みんなのイルミネーション2018」は2018年11月9⽇(金)にスタートし、2019年1月6⽇(日)まで続きます。
変わりゆく街への愛着を育むために発足
同イルミネーションの始まりは9年前、2010年にさかのぼります。かつて工場の街という印象が強かった大崎・五反田エリアでは、大規模な再開発が進み、次々に巨大なタワーマンションが建ち、街と人との関係性が変わり始めていました。
「街は過渡期にありました。そんななか、住人の心に『住む街・暮らす街』としての誇りや愛着を育んでいこうという思いから始まったのが、このイルミネーションです」(目黒川みんなのイルミネーション実行委員会)
愛着を育むための施策がなぜ「イルミネーション」なのでしょうか。それは、同エリアの一大産業が、LED電球の製造だったことに由来します。
そこに、都内有数の桜の名所、目黒川という街の資産を掛け合わせた結果、「冬に目黒川の桜を満開にしよう」というコンセプトが誕生しました。

そして今、同イベントは、街との連携を強め、近隣の「廃食油」を利用するという、全国的にも珍しい方法で運営されています。そのスタイルは国内外から注目され、2017年には、イタリアで開催される国際的なデザインコンペティション「A‘ Design Award 2017」で銀賞を受賞しました。
自家発電を採用したきっかけは、2011年に起こった東日本大震災だったといいます。
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