司法書士って将来性ある?なくなるって本当?司法書士の未来について徹底解説

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司法書士って将来性ある?なくなるって本当?司法書士の未来について徹底解説

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アーバンライフ東京編集部

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法律事務の専門家である司法書士に将来性があるか否かについて解説しています。来るAI時代に向け、長く活躍する司法書士でいるためのポイントや司法書士資格取得を目指す人におすすめの通信講座についても説明しています。ぜひ参考にしてください。

 司法書士の合格率は例年3〜5%の間で推移しており、文系の国家資格のなかでは最難関資格と言われています。そのため、司法書士の資格を得るためには、膨大な時間をかけて勉強をする必要があります。

 しかし、たとえ司法書士になれたとしても、将来的にその資格を生かすことができなければ、せっかくの努力も水の泡になりかねませんよね。本記事では、司法書士の将来性についてを考えていきます。また、長く活躍をする司法書士でいるためのポイントについても解説しますので、司法書士の受験を考えている方はぜひ参考にしてください。

※本記事はアーバンライフメトロが独自に記事を制作し、スクール紹介にはアフィリエイトプログラムの協力をいただいています。

司法書士には将来性がないと言われる理由

 司法書士資格を取得できても、今後の見通しはあまり明るくないでのはないか? と言われると不安になってしまいますよね。ここからは、なぜそのような噂がちまたにあふれているのかについて見ていきましょう。

そもそも人口が減っている

 総務省がまとめた人口推計によると、2021年10月1日の段階で日本人の人口は1億2,278万人であり、前年に比べて61万8,000人減りました。減少幅はなんと10年連続拡大しています。さらに、国立社会保障・人口問題研究所による将来推計によると、総人口が2030年時点で1億1,662万人となり、2060年の段階では8,674万人にまで減少すると見込んでいます。

 こうした人口減少が続くなか、おのずと不動産購入する人が少なくなるのは必然です。その結果、司法書士の仕事のメインである不動産登記に関する受注が減少しているのが現状です。しかし、司法書士の人数は増えていて、需要と供給のバランスが崩れており、司法書士の仕事に不安があると考えられています。

マイナンバーやAIで自動化する業務が増加する

 マイナンバー制度により、行政に関する手続きが簡素化され、これまで一般人が司法書士に代行を依頼していた手続きを、自分自身で行えるケースが増えていくことが予想されています

 また、AIの普及により、現実的に大きな心配ごととして挙げられるのが、なくなる職業が出てくるのではないかということです。2015年12月の段階で、野村総合研究所が発表した研究結果によると、「10~20年後には日本の労働力人口の約49%にあたる仕事が技術的に代替可能である」としています。つまり、数年後の近い将来には、AIやロボットが代替可能な業務が急速に増加し、職業として成り立たなくなるかもしれないのです。

 定型業務が多い職業には弁理士や行政書士、公認会計士、税理士などが挙げられますが、司法書士も同様です。AIには機械学習という優れた学習能力があり、なかでも定型業務は得意分野でもあります。しかも、こうした流れは10年、20年といったロングスパンではなく、数年単位で進むことが予測されます。財政力のある大手行政書士事務所であれば、積極的にAIを導入し、定型業務はAIに任せ、AIが苦手とする分野において活躍できる人材のみを残すことが考えられます。一方で、これまで主に定形業務を収入源としていた行政書士事務所は仕事を奪われて、淘汰されるといった二極化が進むおそれがあります。

司法書士を使わずに自分で登記手続きをする人が増えている

 何か調べたいことがあるとき、以前であればその道に詳しい人に聞いたり、辞書で調べたり、本で調べたりといったことが当たり前でした。しかし、最近ではインターネットさえあればどのような内容でも検索でき、知りたいことがすぐにわかる世の中になりました。登記手続きについても例外ではなく、司法書士に依頼せずに、自分で調べて登記手続きを行う人が増加しています。司法書士に依頼するコストが抑えられることも理由として挙げられます。

ブロックチェーンの技術の進歩で業務が減る

 ブロックチェーン技術と聞くと暗号資産やNFT(代替不可能なトークン)を思い浮かべる人が多いかもしれません。実は、不動産分野においてもブロックチェーン技術の活用が、複数のIT企業から提唱されていて、国の規制改革会議において議題にのぼっているのです。

 不動産業界にブロックチェーン技術が導入されることで、これまで当たり前のように行われていた不動産取引の実務が変わる可能性が高まります。不動産登記についても同様であり、司法書士が一切介在することのない「ブロックチェーン技術を活用した新しい不動産登記」が、成り立つかもしれません。今すぐに司法書士の業務がすべてなくなるわけではありませんが、将来的には仕事が奪われる可能性は否定できません。

司法書士に将来性があると言える理由

 司法書士に将来性はないと言われている理由についてみてきました。しかしその一方で、司法書士には将来性があると考えられる理由がいくつか存在します。ここでは主に三つの観点でその理由について解説します。

AIでは代替できない業務が多い

 AIが得意とする分野は、限られた範囲のなかで問題を解決できる定型業務であると前述しました。ですが、反対に非定形業務は苦手分野であると言えます。現段階においては、人間のように考えて行動し、感情を持った「強いAI」は存在していません。つまり、人と人との対話が必要となる業務については、AIに仕事を奪われるとは考えにくいのです。

 クライアントとの会話のなかから、悩みや解決策を提示することは人間にしかできない強みです。表現力や感受性といった人間ならではの得意分野を生かしていけば、たとえ、AI時代に突入したとしても需要の維持が期待できます。

高齢化社会に伴った業務が拡大

 日本の総人口が減少傾向にある一方で、65歳以上の高齢者が占める割合は増加しています。2021年9月時点での高齢者人口は3,640万人で、前年に比べて22万人も増加、過去最多を記録しました。実は高齢化社会に伴い、司法書士がサポートする業務自体は拡大しているのです。例えば、「成年後見制度」とは、認知症などにより、判断能力が十分でない方の預貯金・財産管理や不動産売買に関わる管理をして、不利益を被らないように生活をサポートする制度です。

 近年、当事者の親族が後見人に就任するのではなく、司法書士をはじめ社会福祉士や弁護士などが後見人に就任する割合が高まっています。現行の運用では、公益社団法人成年後見センター・リーガルサポートに登録している司法書士のみが後見人に就任可能です。このほか、「遺言書作成」や亡くなった後の諸手続きなどの代理権を付与する「死後事務委任契約」、「民事信託」などの業務も増加しています。

相続登記の義務化による需要の増加

 司法書士は不動産登記に関する業務を通して、不動産に深く関わっています。従来、不動産相続が発生した際、登記の名義変更については相続人の意思に委ねられていましたが、2024年4月1日より相続登記の義務化が開始されます

 義務化の背景には、所有者不明の土地が増加傾向であることが挙げられます。不動産を相続し、正当な理由がないまま、3年以内に相続した不動産の名義を変更しない場合には、10万円以下の過料が発生します。こうしたことから、案件が増える可能性は高いと言えます。

長く活躍する司法書士でいるためのポイント

 司法書士に将来性があると言える理由についてご理解いただけたかと思います。もちろん案件が増えると予測されることは良いことではありますが、そうかといって従来と同じやり方では、先細りしていくだけです。長きにわたって活躍するためには、押さえておくべきポイントがあるのです。

手続き代行業務からコンサル業務にシフトする

 手続き代行業務については、インターネットを活用して自分で手続きをする人も増えてきていると前述しました。また、高齢化社会に伴う業務拡大や相続登記の義務化によって需要の増加が見込めるとはいっても、それらはあくまでも手続き代行業務に過ぎません。

 司法書士として生き残るカギはコンサルティング業務にシフトチェンジすることと言っても過言ではありません。コンサルティングとは、司法書士としての深い知識を活用して、クライアントの課題とは何であるのか、そして課題解決するための方策を考えることです。これは、たとえAIが加速度的に進化していったとしても、やはり生身の人間にしかできない分野であると言えます。

認定司法書士の資格を取得して業務の幅を広げる

 認定司法書士になるためには、まず、特別研修を受ける必要があります。そして、研修修了後に司法書士会が行う認定考査を受けて、合格することで「認定司法書士」になれるのです。認定司法書士の資格取得後には、過払い金の返還訴訟に関する業務を請け負うことができるようになるなど、仕事の幅が格段に広がります

得意分野を伸ばして差別化する

 得意分野を伸ばして同業他社と差別化をはかるのも有効な手段です。ある特定の分野のプロフェッショナルを目指していけば、「この内容なら司法書士の〇〇さんに相談しよう」と言ってもらえるようになります。

 その結果、つながりの高い顧客を獲得でき、ファン化させることができるのです。ファン化した顧客からの口コミで、さらに他の顧客もお願いしたいと思うようになり、案件の獲得につながっていくはずです。

これから司法書士を目指すなら通信講座を使うのが効率◯

 仕事やプライベートに忙しいなか、机に向かう時間を確保するのはなかなか難しいものです。通信講座であれば、パソコンやタブレットはもちろん、スマホでも視聴可能です。

 また、司法書士は超難関資格であることから、独学で合格を目指すのは難しいといえるでしょう。これから司法書士の道を歩むのであれば、通信講座で学習するのがおすすめです。自分のライフスタイルに合わせて学習できる通信講座であれば、通勤時間や移動時間、お昼休みなどちょっとしたスキマ時間を活用して、効率的に学習を進められます。

フォーサイト

おすすめポイント:初学者にもわかりやすい教材!最短で合格を目指す

おすすめポイント

  • 図や表などを多用する、初学者にもわかりやすい内容
  • デジタルと紙テキストを併用して効率的に学べる

 テキストや講義はダウンロードもでき、問題演習機能も豊富にそろっているフォーサイトの通信講座。一般的に、司法書士の試験に合格するためには約1年以上の勉強期間が必要と言われています。そのようななか、フォーサイトの通信講座では、なんと6カ月で司法書士試験合格を目指せます。

 その理由は満点合格ではなく、合格するために必要最低限のポイントを押さえた教材を使用しているためです。受講前の資料請求で、サンプル教材やeラーニング無料試用版を試すことができます。気になる方はチェックしてみてください。

基本情報

講座名・料金【司法書士 スピード合格講座】
・バリューセット(基礎講座+過去問講座):107,800円
・基礎講座:76,800円
・過去問講座:76,800円
講座回数
1講座あたりの時間
学習期間の目安最短6カ月
学習サポート専任スタッフによる充実の質問受付
あなたに寄り添う個別カウンセリング
フォローメルマガ
講師を身近に感じられるコンテンツ
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アガルート

アガルート 司法書士バナー

おすすめポイント:合格特典で受講料が全額返金!質問回数も無制限

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  • 合格したら全額返金+合格お祝い金がもらえる
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 アガルートでは、初学者向けのコースと、司法書士の学習経験がある人向けの講座に分かれています。過去に司法書士試験を受験したことがある人は、対象講座が10%OFFになるなど各種割引制度が充実。分割払いも12回まで金利手数料が無料のため、受講料がネックになっている人におすすめです。

 勉強していてわからない部分が出てきた場合は、Facebookの質問制度を利用して何度でも相談可能。毎月1回開催されるホームルームでは、進捗管理や改正法に関する情報を発信してくれるため、モチベーション維持にも効果を期待できます。受講前には、Zoomやメール、電話で相談に乗ってくれるため、悩みや不安を解消できます。

関連記事:アガルート司法書士講座の評判・口コミを調査【サポート体制が充実?】

基本情報

講座名・料金入門総合講義:140,800円
入門総合カリキュラムライト:239,800円
入門総合カリキュラムライト:294,800円
講座回数
1講座あたりの時間
学習期間の目安入門総合講義約323時間、記述過去問解説講座約49時間など
約323~約457時間
学習サポート質問制度
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おすすめポイント:合格に必要なテキストはすべてスマホ1台で完結!短期合格を目指せる

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 スタディングの通信講座では、比重が大きい主要科目についてはじっくりと時間をかけて、他の科目についてはコンパクトにとメリハリのきいた学習方法で、効率的に学べます。ビデオと音声講座によるインプット学習をした後は、記憶の定着をはかるために暗記ツールを活用、そして過去問を解くというサイクルの繰り返しで、短期合格を狙えるのも魅力です。

 また、司法書士の試験で得点を伸ばすのが難しいと悩む人が多い記述式問題に対しても、答案に対して丁寧に添削指導をしてくれるので、しっかりと攻略できます。忙しい時間の合間にも勉強できるように、ひとつの動画はわずか5分と短時間設計。さらにダウンロード可能なので、何度も見て復習もバッチリできます。

関連記事:スタディング司法書士講座の評判・口コミを調査【評判は悪い?】

基本情報

講座名・料金・司法書士合格コース ミニマム:46,800円
・司法書士合格コース ベーシック:69,300円
・司法書士合格コース スタンダード:89,100円
・司法書士合格コース コンプリート:99,000円
講座回数
1講座あたりの時間
学習期間の目安約180時間
学習サポートAI問題復習機能
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割引制度期間限定割引キャンペーン
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スキルアップ割
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合格率非公開
合格割引・お祝い制度お祝い金有

まとめ

 司法書士のメイン業務である不動産登記ですが、人口減に伴い不動産購入者の絶対数が減っていることから、受注は少なくなっています。また、マイナンバー制度やAIによる自動化、ブロックチェーン技術の進歩により、司法書士が一切介在することのない不動産登記が成り立つことも予測されています。こうしたことから、司法書士は将来性がないのではないかと懸念されているのです。

 しかし、その一方で、超高齢化社会における「死後事務委任契約」や「遺言書作成」といった業務については増加している現状があります。長く活躍をする司法書士でいるためには、AIで代替可能な手続き代行業務ではなく、コンサル業務に重きをおくようにシフトチェンジすることがよさそうです。難関試験である司法書士資格を取得するためには、効率的に学べる通信講座がおすすめです。ぜひ本記事を参考に、得意分野を持った司法書士を目指してください。

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