賃貸不動産経営管理士試験の難易度はどれくらい?合格率や勉強時間など徹底解説

  • 全国
  • 学び・資格
賃貸不動産経営管理士試験の難易度はどれくらい?合格率や勉強時間など徹底解説

\ この記事を書いた人 /

アーバンライフ東京編集部のプロフィール画像

アーバンライフ東京編集部

ライターページへ

2022年の賃貸不動産経営管理士の試験日は11月20日(日)です。賃貸住宅を管理する場合は賃貸不動産経営管理士の資格取得が必須です。国家資格になってから試験の難易度は年々上がっていますが、5問免除制度を活用したり合格実績が多数ある通信講座を受けたりすれば十分に合格が狙えます。

 資格のニーズが年々高まっている賃貸不動産経営管理士の資格は、賃貸住宅の管理業務をする上で欠かせません。

 この記事では試験の難易度や合格に必要な勉強時間、過去問の傾向について解説します。

 勉強におすすめの通信講座の紹介もあるので、受験を検討している人は参考にしてください。

※本記事はアーバンライフメトロが独自に記事を制作し、スクール紹介にはアフィリエイトプログラムの協力をいただいています。

賃貸不動産経営管理士とは

賃貸不動産経営管理士とは

 賃貸不動産経営管理士は、賃貸住宅管理の適正化と健全化のために設けられた国家資格です。

 アパートやマンションなどの賃貸住宅を管理する際は「業務管理者」の設置が義務付けられています。業務管理者になるには、賃貸不動産経営管理士の資格取得が必須です。

 賃貸不動産経営管理士は、賃貸住宅を管理する上で必要な知識や技能、倫理観をも持って業務にあたります。賃貸住宅の適切な管理は、住む人が安心・安全・快適に暮らすために欠かせません。

 物件の住人のニーズを把握して適切な管理をすると、入居率が上がり家賃収入の安定につながります。そのため、賃貸不動産経営管理士は賃貸住宅の住人だけでなく物件を貸し出す人にとっても重要な存在です。

賃貸不動産経営管理士のニーズが高まっている

 2020年6月12日に賃貸住宅管理業法が制定されてから、賃貸不動産経営管理士の需要は年々高まっています。この法は不動産業者が賃貸住宅の管理方法を適正化するために設けられました。

 賃貸管理業法によると、200戸以上の賃貸管理をする場合は事業所登録をする必要があり、事業所には業務管理者の設置が義務付けられています。

 業務管理者になるには、賃貸不動産経営管理士の資格を取得した上で賃貸管理の実務を経験する必要があります。

 受験者は増加傾向にあり、賃貸管理業法が施行される前の2019年の受験者数が18,488名だったのに対して、2021年は32,459名でした。受験者が増えたことにより、資格保持者の人数も増えています。

賃貸不動産経営管理士試験の難易度はどれくらい?

 試験を受けるにあたって、難しさはどれくらいでしょうか。

 賃貸不動産経営管理士が国家資格の認定を受ける2年前から試験の難易度は上昇傾向にあります。2013年からの合格率の推移や合格のために必要な正答率、勉強時間の目安は次の通りです。

賃貸不動産経営管理士試験の合格率の推移

 賃貸不動産経営管理士試験合格率は30%前後です。

 2018年までの合格率は50%前後の数値を推移していたため、比較的合格しやすい資格と言われていました。しかし、国家資格化を見据えた2019年には合格率が36.8%まで急落しています。

 2020年には29.8%まで下がり、国家資格になった2021年は31.5%でした。今後の合格率も30%前後になると予想されています。

 合格率が急落した2019年を境に、試験の問題が難しくなっています。以前はその場で読めば明らかに間違っているとわかるような文章でしたが、そのような問題が無くなりました。

 確実に合格点が狙えるように学習スケジュールを立て、対策を取る必要があります。

受験者数合格者数合格率
2013年3,9463,38685.8%
2014年4,1883,21976.9%
2015年4,9082,67954.6%
2016年13,1497,35055.9%
2017年16,6248,03348.3%
2018年18,4889,37950.7%
2019年23,6058,69836.8%
2020年27,3388,14629.8%
2021年32,45910,24031.5%

合格には7割以上の正解率が必要

 賃貸不動産経営管理士試験の合格ラインは7~8割の正答率です。

 同じ不動産系の資格である宅建の合格ラインは6割となっており、それより高くなっています。もちろん正答数だけで比べることはできませんが、1問の不正解で合否が左右される試験であることは間違いありません。

 試験には相対評価方式が採用されており、合格点は年度によって差があります。この相対評価方式は賃貸不動産経営管理士だけでなく、多くの国家資格試験で採用されています。

 試験の問題数は全50問あり、制限時間は2時間です。1問あたりにかけられる時間は約2分となっています。この後に解説する5問免除制度を活用すれば問題数は45問に減るため、その分1問にかけられる時間が増えます。

 出題形式はすべてマークシート方式のため、記述をする必要はありません。

 内容は基本的な事項が中心です。合格ラインが7〜8割と高いのでケアレスミスがないように注意深く取り組む必要があります。

合格率で比べる賃貸不動産経営管理士試験の難易度

 賃貸不動産経営管理士試験の合格率は30%で、不動産関連の資格の中では比較的合格しやすい部類です。

 最も合格率が低いのは不動産鑑定士で5%前後です。次に低いのはマンション管理士で8〜9%、土地家屋調査士の8〜10%、宅建の15〜17%と続いている状況となっています。

 賃貸不動産経営管理士は不動産関連の中では取りやすいと言われていますが、合格のためには十分な対策をとる必要があります。

 試験合格へ向けて、効率のよい学習をしながらしっかりと準備をしましょう。独学で合格を目指す際には通信教育の活用がおすすめです。

合格に必要な勉強時間で比べる賃貸不動産経営管理士の難易度

 賃貸不動産経営管理士試験の合格に必要な勉強時間は100時間と言われています。1日2時間を勉強時間にあてた場合、約2カ月という計算です。

 不動産関連の資格で最も必要な勉強時間が多いのは不動産鑑定士の3,000時間で、ついで土地家屋調査士が1,000時間です。マンション管理士は500時間で、宅建は300時間が必要とされています。

 ほかの不動産関連の資格より必要な勉強時間は少なく、比較的挑戦しやすい資格です。ただし、この時間はあくまで目安です。自分に合う教材を探し、試験日まで余裕のある学習スケジュールを立てるようにしましょう。

賃貸不動産経営管理士の難易度はそこまで高くない?

 賃貸不動産経営管理士試験の出題は全50問のうちすべてがマークシート形式で、問題の選択肢は4つです。筆記の解答が求められる記述式の問題は出題されません。

 試験の制限時間は90分で、1問にかけられる時間は約2分になる計算です。さらに、後述する5問免除制度を活用すれば解く問題数が5問減ります。5問免除制度はなるべく利用するのがおすすめです。

 賃貸不動産経営管理士協議会から試験対策の公式テキストが発売されているため、試験の出題範囲は事前に明らかになっています。試験の問題は、賃貸管理業務をする上で知っておくべき基本的な内容が中心です。

 試験問題はそれほど難しくありませんが、その分取りこぼしが許されません。その理由は、合否の判定基準が約70%強に設定されているためです。2021年の合否判定基準は80%でした。

 ケアレスミスがあると不合格になってしまうため、試験当日はマークシートの記入ミスがないように気をつけましょう。

5問免除になる「賃貸不動産経営管理士講習」で難易度は下がる?

 賃貸不動産経営管理士試験には5問免除という制度があります。制度の概要と利用した場合の合格率は次のとおりです。

賃貸不動産経営管理士試の5問免除って何?

 賃貸不動産経営管理士講習を受けると試験から5問免除される制度があり、活用するのがおすすめです。

 知識を修得した証として、講習の修了者は出題される全50問のうち5問が免除(問46〜問50)されます。講習による5問免除の有効期間は2年間です。

 通常の受験生と5問免除制度を利用した受験生では合格基準点が異なっています。5問免除制度を利用した受験生は、制度を利用しなかった受験生の合格基準点より5点低い点数が合格基準点です。

 試験時間は2時間で、問題数は全50問です。5問免除制度を活用した場合には特定の5問が免除されるため、45問になります。問題の数が少ない分1問あたりにかけられる時間が増えるのがメリットです。

講習を受けて5問免除になると合格率が5%上がる

 5問免除制度を活用すれば、解く必要のある問題が全50問から45問に減るので合格に有利です。5問免除制度を利用した人は、利用していない人より試験の合格率が5%高いというデータがあります。

 受験者のうち、全体の3分の1程度の人が5問免除制度を活用しています。全体の合格率は31.5%で、5問免除を活用した受験者の合格率は36.0%です。

 講習は事前学習が約2週間、スクーリングが1日で構成されています。参加費用は税込18,150円で、別で税込4,048円のテキストを購入する必要もあります。

 講習を受ける際には受験費用に加えて講習の費用が発生したり、時間が拘束されたりするデメリットがあります。

 しかし、あと1問正解していれば合格していたという残念な結果に終わらないために、出来れば講習には参加しておきましょう。

難易度が上がり続ける試験の対策におすすめの通信講座2選

 賃貸不動産経営管理士試験の合格率は30%ですが、出題されるポイントを押さえて対策をとれば十分に合格できます。勉強には通信講座の活用がおすすめです。合格への近道となる人気の通信講座を3つご紹介しますので、活用してみてください。

スタディング

スタディング バナー

おすすめポイント:最強のコスパ!充実の学習サポート付きオンライン講座

・オンライン完結の講義

・圧倒的なコスパ

・豊富な学習サポートつき

 講座の受講やテキスト、過去問集まですべてオンラインで完結しているのがスタディング最大の特徴です。インターネット環境があればどこでも勉強できるため、隙間時間を有効に活用できます。

 講師は竹原健先生で、20年以上にわたり講師業を務めるベテランです。長年培ってきたノウハウで初学者が理解しやすい内容となっています。

 賃貸不動産経営管理士試験の通信講座は相場が35,000円程度に対して、スタディングの費用は14,960円です。相場の半額以下でお得に受講できます。

 スタディングにはさまざまな種類の学習サポートがついており、効率的に学べる仕組みが整っています。たとえば、学習レポートで勉強した内容を振り返ったり、学習フローを参考にして合格に最適な順番で学習できたりします。

 注意点として、質問サポート機能はついていません。そのため、講師に直接質問をしたい人は別のサービスを検討しましょう。

コース名賃貸不動産経営管理士 合格コース
受講料金・2023年度試験対応:14,960円
※2023年度更新版:6,820円(2022年度版以前の講座をを購入済みの方が対象)
キャンペーン・早期割引キャンペーン
・講座無料お試し
教材の特徴・基本講座:ビデオ/音声講座
・WEBテキスト:メモ機能あり・オンラインの提供
・スマート問題集:一問一答集
・セレクト過去問集:過去問からテーマを厳選
サポート内容・学習フロー・学習レポート
・AI問題復習
・AI検索・マイノート・メモ・勉強仲間機能
・スタディングアプリ
受講形態オンライン
受講期間2023年度版:2023年11月30日まで
教育訓練給付金非対称
合格実績2021年度試験220名以上
お祝い金の有無Amazonギフト券 2,000円分

アガルート

アガルート 賃貸不動産経営管理士 バナー

おすすめポイント:合格返金保証付き!安心の合格実績多数

・受講生の合格率が高い

・フルカラーのテキストが充実

・合格時全額返金制度あり

 アガルートの講座を受けた人は全国平均の約2倍という高い合格率を誇っています。その理由は教材が充実しているためです。オリジナルのテキストは講師によって合格に必要な情報が厳選されています。フルカラーのため、はじめて勉強する人にとって理解しやすい内容です。

 試験合格時には全額返金の制度がついているのはアガルートならではの魅力です。合格すれば返金されるため、合格へのモチベーションを上げられます。

 受講料の返金特典がついている講座は他にありません。費用は87,780円と相場よりやや高めですが、再受験割引や他校乗換割引、家族割引制度などの各種割引を活用すればお得に受講できます。

 アガルートには講師に質問できるコースが用意されています。Facebook上で質問できるシステムで、質問できる回数の制限がないため納得がいくまで理解を深められます。

コース名2023年合格目標
受講料金・総合講義:43,780円
・総合カリキュラム:87,780円
キャンペーン・家族割
・再受講割・再受験割
・他校乗換割
・他資格試験合格者割
教材の特徴・講義動画:オンライン
・オリジナルテキスト
サポート内容・受講前:オンライン受講相談
・学習導入オリエンテーション
・Facebook質問制度:無料・回数無制限
・カリキュラム購入者:毎月1回のホームルーム
受講形態オンライン
受講期間25時間/41時間
教育訓練給付金非対称
合格実績2021年の合格者数219名、70.25%
お祝い金の有無Amazon®ギフト券のコード2万円分orお支払金額全額返金(講座の指定あり)

まとめ

 国家資格になったことで年々需要が高まっている賃貸不動産経営管理士の資格。

 アパートやマンションなどの賃貸住宅を管理する際は「業務管理者」の設置が義務付けられ、その業務管理者になるには賃貸不動産管理士の資格取得が必須となっています。

 資格を取るのは決して簡単ではありませんが、講習を受けて5問免除制度を利用したり、通信講座を活用したりして万全の対策を取れば合格が狙えます。

 賃貸不動産経営管理士のニーズが高まったことにより、受験者の数も増えてきています。国家資格になる前の合格率は50%前後と比較的取りやすい資格でしたが、現在の合格率は30%前後と急激に難しくなりました。

 不動産系の資格の中では比較的難易度が低いと言われています。出題形式はマークシート方式の4択で、合格ラインが7〜8割と高いためケアレスミスの許されない試験となっています。

 今回紹介した通信講座を活用して、試験合格を目指しましょう。

関連記事