行政書士試験は、毎年11月の第2日曜日に実施されています。
行政書士試験を受ける時には、試験会場に持ち込みできるものとそうでないものが定められています。
持ち込みできるものは、試験を受けるのに必ず持参するものと、使用が許可されているものに分かれているため、それぞれを理解しておくことが大切です。
本記事では、行政書士試験当日に必要な持ち物と、持ち込みできないものを詳しく解説します。
合わせて、持ち込みに関する注意事項も解説しますので、試験を受ける方はぜひご一読ください。
行政書士試験の当日に必要な持ち物一覧
ここからは、行政書士の試験を受ける当日に必要となる持ち物と、概要を解説します。
落ち着いた気持ちで、試験を受けるためにも、忘れ物がないよう、事前にしっかり準備しておきましょう。
試験当日に必ず持参するもの
行政書士試験の当日に、試験会場へ必ず持参するものは、次の通りです。
- 受験票
令和5年度の試験では、10月23日に受験票が受験者へ発送されています。10月27日(金)までに届かない場合は、行政書士試験研究センターへ問い合わせましょう。
受験票に記載されている試験場以外での受験は不可能です。申込者の多かった受験地では、受験会場が申込時と異なる場合があるため、確認しておきましょう。
なお、令和4年度にあった体温測定結果等確認票の提出はなくなっています。
- マスク
令和2~4年度は、新型コロナウイルス感染予防のため、試験中のマスク着用が必須でしたが、令和5年度の試験では「マスクの着用は個人の判断による」とされています。
アルコール消毒液の設置などその他の感染症対策も、今年度は実施されません。
しかし、各自治体や試験会場から感染症対策の実施を要請された場合は必要に応じた対策を行う可能性もあります。
- BまたはHBのシャープペンシルもしくは黒鉛筆
上記以外の筆記具を使用すると、機械での判読が困難になるため、ボールペンなどは使用できません。
シャープペンシルは、0.7mmの芯を使うとマークシートが塗りやすくなります。
- プラスチック製消しゴム
万が一落としてしまった時のために、複数個持っておくと安心です。
- 下履きを入れる袋と上履き
試験場によっては、土足厳禁となっている場合があります。建物内に入る際、下履きを入れるための袋と上履きが必要です。
▼土足厳禁となっている試験場は、こちらの記事で確認できます。
その他持参し、試験時間中に使用することができるもの
上記の持ち物とは別に、試験時間中に使用が許可されているものは、次の通りです。
- 腕時計(または懐中時計)1個
試験室の中に時計は用意されていないため、腕時計は必須です。計算機能や通信機能などが付いておらず、時間を確認できる機能のみのシンプルな時計を準備しましょう。
アラーム機能が付いている時計は、事前に解除しておきましょう。置時計などは持ち込み不可能ですが、懐中時計を机に置いての使用は認められています。
- 鉛筆削り
削りカスを中に溜めておける、小さな手動のタイプを用意しましょう。電動式は使用できません。
- 問題用紙に使う蛍光ペン
複数本持っていっても問題ありません。
- ティッシュ・目薬・ハンカチ・点鼻薬
試験は空気が乾燥する11月に行われます。室内も乾燥している可能性があるため、特に、普段目薬や点鼻薬を使っている人は、忘れずに持っていきましょう。
持病などにより、試験中に薬の服用が必要な場合は、受験申し込みの前に試験機関まで相談が必要です。
- ひざ掛け・座布団
試験室では、午後0時30分から受験における注意事項の説明が始まります。
午後0時20分までに着席後、試験終了時刻の午後4時まで、長丁場の試験となります。
また、試験開始から午後2時30分までと、試験終了前10分間は、試験室からの退室は許可されていません。
ひざ掛けや座布団を使うには、試験監督の許可が必要ですが、気になる人は持っていくと良いでしょう。
持ち込みできないもの
行政書士試験では、持ち込みが許されていないものもあります。
当日の混乱を防ぎ、気持ちを落ち着けて試験に臨むために、持ち込みできないものを事前に理解しておきましょう。
- 六法、参考書
行政書士試験において六法を使うと、カンニング行為となってしまいます。試験の直前まで勉強をしたいのであれば、最終確認をするためのノートなどを持っていくようにしましょう。
- 計算機類
電卓などはもちろんのこと、計算機能が付いている腕時計も持ち込みはできません。
- 帽子(フードも不可)
試験時間中に帽子をかぶっていると、本人確認が困難になるため、帽子は着用できません。
- 耳栓
試験監督の指示が聞こえなくなってしまうため、耳栓も持ち込みできません。
- スマートフォンや携帯電話など
ほとんどの人が、試験会場へスマートフォンや携帯電話を持ってきますが、試験時間中は使用できません。
電源を切った上で、試験監督から渡された紙の封筒に入れてかばんにしまうよう、試験前に指示が出ます。
行政書士試験当日の注意点
行政書士試験当日は、今まで勉強してきた成果が十分発揮できるように、いくつか注意点をふまえておくことが大切です。
ここでは、特に注意したい受験票・水分補給・トイレについて解説します。
受験票について
試験当日に必須となる受験票は、先述のとおり、10月23日に発送開始となります。当日まで失くさないよう保管しておきましょう。
受験票に、受験番号と試験会場名が書かれているため、場所および現地までの行き方を早めに確認しておくと安心です。
10月27日を過ぎても受験票が届かないときは、余裕を持って行政書士試験研究センターへ連絡し、指示を仰ぎましょう。
当日、万が一受験票を忘れた時には、会場の受付で申請することで仮受験票が発行されます。
ただ、試験当日に緊張しているうえ、ひとつでも忘れ物をしてしまうと、パニックになってしまうかもしれません。
万全の状態で、試験を受けるために、前日までにきちんと準備しておきましょう。
水分補給について
行政書士試験の実施時間中は、水分補給も含めた飲食は一切認められていません。
水分補給が認められるのは、試験問題の配布と注意事項の説明が始まる午後0時30分までです。
行政書士試験の受験者は、早めに昼食をとってから試験会場に入ることがほとんどです。
昼食に甘いものや塩分をとってしまうと、喉が渇く原因となり水分が欲しくなるため、できるだけ控えたほうがよいでしょう。
試験中に水分補給ができないからと言って、直前に水分を摂り過ぎるのも禁物です。
朝起きてから試験が終わるまでの、水分補給のタイミングや量についても、気をつけるようにしましょう。
持病などにより薬を服用する際に水分が必要な場合は、研究センターへ相談する際に、水分の件も合わせて伝えるようにしてください。
トイレについて
行政書士試験では、試験時間中にトイレに行くことも、原則として認められません。
試験途中で体調が悪くなったり、どうしても何らかの事情で離席したくなったりした場合は、試験監督にその旨を伝え指示を仰ぎましょう。
この場合、不正防止のため試験監督がトイレまで同行します。
他の受験者の妨げにならないよう、席を立つ場合や扉の開け閉めなどは、できるだけ音を立てないように配慮しましょう。
試験が始まる前にトイレに行けるのは、水分補給と同じく午後0時半までとなっています。
午後0時30分から、試験が始まる午後1時までにトイレに行きたい場合は、手を挙げて試験監督から許可をもらわないといけません。
行政書士試験当日をリラックスして迎えるコツ
行政書士試験当日をリラックスして迎え、勉強してきた成果を存分に発揮するためには、いくつかのコツを覚えておくと安心です。
必ず持っていく持ち物は、前日までに用意しておき、朝食後家を出るまではリラックスして過ごすのがおすすめです。
家を出るときに、もう一度持ち物をチェックしましょう。
電車の遅延などのハプニングがあっても、余裕を持って会場に到着できるよう、早めに家を出るようにしたいものです。
昼食をしっかり食べてしまうと、脳の働きが落ちてしまう可能性があるため、軽食で済ませておくと良いでしょう。
試験が始まる前に、注意事項等の説明が行われている時間で、氏名や受験番号を書いておくと、試験が始まってすぐに問題を読むことができます。
始まったら、まず問題全体に目を通し、解きやすい問題から始めるのをお勧めします。
問題を全て解き終わったら、最後の見直しが大切です。
万が一解答漏れがあれば、すぐに問題を解きましょう。
まとめ
行政書士試験の当日には、必ず持参する持ち物と、使用が認められているものとをはっきりと区別する必要があります。
また、持ち込みできないものが明確に規定されているため、公式サイトで確認することが大切です。
持ち物に不備があったり、試験の当日に忘れ物をしてしまったりすると、せっかく勉強してきた成果が十分発揮できなくなる可能性もあります。
スムーズな受験のために、持ち物をしっかりと確認するようにしましょう。
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