行政書士の将来性を徹底解説|AIによって仕事が無くなる?

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行政書士の将来性を徹底解説|AIによって仕事が無くなる?

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行政書士は独占業務のある資格として人気があります。しかし、将来性がないと心配している人も多くいるようです。この記事では、行政書士を目指そうか迷っている人が安心して資格取得を目指せるよう、今後の需要や活躍するために意識すべきスキルについて紹介します。

 行政書士として働くことに興味をもっている人にとって、仕事内容や収入はもちろん、将来性がどの程度あるかは、気になるところでしょう。

 行政書士業界自体も、AIの影響で仕事を失う人を減らすべく、さまざまな対策を重ねています。

 こうしたことから、一部の仕事は無くなる可能性がありますが、すべての業務が無くなってしまう心配はないと言えます。

行政書士の今後の需要は高い

 行政書士が担う業務の一部は、将来的に無くなるでしょう。しかし、法律改正や新法律の制定による、前例のない対応など、AIでは補えない仕事が多くあります。

 たとえば、国際化が進んだことで入管に関する業務や、国際身分関係の業務は時代の流れで生まれました。

 近年でも、コロナ禍の書類申請やマイナンバー制度、ドローンに対応した法律など、時代の流れに合わせた業務が増え続けています。

 今後は、AIに書類作成や単純な業務を任せ、営業やクライアントからの相談に集中することで、顧客満足度の高い行政書士を目指せるはずです。

 加えて、行政書士手続きのオンライン化が進めば、新しい需要が生まれる可能性もあります。

 オンライン相談など、最新技術の積極的な活用が行政書士としての差別化になるかもしれません。

 社会的機能を守りながら人が生きていくには、いつの時代も法律が欠かせないため、法律に関わる行政書士の仕事が無くなる可能性は非常に低いのです。

将来も活躍できる行政書士とは

 行政書士は今後も需要が高く、将来性がある職業です。

 しかし、需要が高いからといって努力をしなければ、廃業に追い込まれてしまう可能性もあるでしょう。その点はほかの職業と同じです。

 行政書士として扱える業務の幅は非常に広いため、業務の質を保つためには、自身の専門分野を確立することが重要です。

 「自身の得意分野」で、なおかつ「収益を見込める分野」のサービスを、一つだけでなく、複数の柱にすることで、行政書士として活躍しながら様々なスキルを磨いていけるはずです。

 収益化しやすいかどうかは、その分野の競合数はどの程度か、将来性のある分野なのかなど、業界の動向を客観的なデータを鑑みながら見極めてください。

 加えて、常に変化を求められる行政書士は時代の流れにも敏感に対応できなければいけません。

 専門分野を持ちつつ、たとえば最近ならばコロナウイルスによって休業している人の補助金申請など、今の時代に求められている業務にも取り組むようにしましょう。

 下記ではさらに詳しく、将来活躍するために必要なスキルを3つ紹介します。

IT・webのスキル

 行政書士として長く活躍し続けるためにはIT・webスキルを磨く努力が不可欠です。

 近年、さまざまな行政手続きのオンライン化が進んでいます。

 2019年5月に制定された「デジタル手続法」は、過去に行政書士試験で出題されたことがある「行政手続オンライン化法」が新しく作りなおされた法律です。

 デジタル化を推奨したい政府の方針が反映され、全面改正されました。

 このことからも、今後ますますオンライン化が進んでいくことが明らかです。

 行政書士の業務では、今後需要が高まるであろうオンライン業務のひとつに、「オンライン相談」があります。

 時代の流れを先取りし、早めにオンライン相談に対応しておけば、ますます需要が高まったとき、利便性や料金設定でほかと差別化を図れるはずです。

 ITやwebの扱い方(操作法)に精通しておくことはもちろん、社会のIT化の流れにも敏感になっておくことで、行政書士として時代に合った活躍ができるでしょう。

コンサルタントスキル

 「コンサルタントスキル」は、行政書士にとって、今後ますます重要なスキルになります。

 相手の相談に対する的確なアドバイスや、臨機応変に対応する力は、AIが苦手とする分野。すなわち、行政書士自身のスキルがそのまま反映する業務内容です。

 専門知識を持った行政書士のコンサルは、相談者にとって非常に価値のあるサービスです。

 以前は行政書士が相談業務だけを対応することは禁止されていて、独占業務(書類作成や手続き)とセットで提供する必要がありました。

 しかし、現在は、相談だけの依頼でも報酬が発生します。

 その結果、コンサルタント業務をメインとして活躍する行政書士も増えています。

 相談内容はさまざまで、法的知識を活かしたものから、帳簿代行業務を担うとともに財務的なアドバイスをするものまであります。

 AIでは汲み取れないニュアンスや本音の部分をサポートできるのは人間だけです。

 高いコミュニケーション能力が欠かせないコンサルティングサービスは、行政書士として活躍するために磨き続ける必要があるスキルなのです。

専門性を高める

 行政書士業務は多岐にわたります。自身が得意とする分野を確立して、専門性を深めることで、競合との差別化を図る工夫が必要となります。

 幅広い分野を網羅しようとすれば、どうしても法改正や制度の変化に対応できなくなってしまうからです。

 一方で、専門性のない行政書士は独自の特色が生まれにくく、依頼先から選ばれにくくなる可能性もあります。

 専門分野を確立しておけば、その分野の知識に集中できるため、法改正や制度の変化にも遅れをとらないはずです。

 特に、都心部など行政書士が多い場所で開業する場合は、専門性を深めることをおすすめします。

 「街の法律家」とも言われる行政書士は、多くの人の手助けができる、やりがいある仕事です。ただ、将来的に先細りしてしまう職業なら、自分の生活を守るために目指すことを諦めてしまうこともあるかもしれません。

 しかし、心配せずとも、行政書士は非常に将来性があり、今後もその業務への需要が高まると言われています。

 では、なぜ行政書士は将来性を心配されているのでしょうか。心配される理由や、行政書士として活躍するために意識すべきスキルなどを解説していきます。

行政書士に将来性はある?

 行政書士は、官公署(各省庁、都道府県庁、市・区役所、警察署など)に提出する書類の作成や、手続きを相談者の代わりに行います。

 扱える書類の内容は、実に1万種類以上。依頼対応範囲は法人だけでなく個人にも及び、遺言書やクーリングオフ書類の作成など、暮らしに身近な内容まで取り扱うことができます。

 行政書士の業務は、資格を所有している人しかできない独占業務で、弁護士や司法書士と並ぶ「士業」と呼ばれる人気の職業です。

 一昔前だと、士業は安泰な仕事だといわれていました。しかし、現在は「行政書士は将来性がない」と言われることもあります。

 原因として挙げられるのは、AI技術の進化です。将来、AIが行政書士の仕事の一部を肩代わりしてしまう可能性が示唆されているからです。

 では実際に、どのような業務が無くなるのでしょうか。

一部の仕事は無くなる可能性がある

 書類作成業務などの単純な業務は今後、AIの活用によって無くなる可能性が高くなっています。

 ただし、AIには苦手分野があります。行政書士の業務の中で言えば、それは、コンサルタント業務です。繊細なコミュニケーションを用いて相手の要望をしっかり聞きとったり、イレギュラーな事柄にも対応しながら解決策を提示する業務は、AIに向いていません。

 行政書士の仕事は時代の変化に合わせて、日々幅広くなっています。

 常に新しい内容を取り入れなければならない業務は、AIには向いていないため、行政書士の仕事は無くなりにくいのです。

 競争相手が多い中、何らかの分野に精通しているということで、差別化を図ることができれば、仕事を得やすくなるからです。

 ただし、専門分野を確立するときは、ひとつの分野のみを深めるのではなく、軸となる分野と相性の良い分野も対応できるようにしておきましょう。

 そうすることで、得意分野から派生した内容の依頼も獲得でき、より多くのクライアントを獲得できます。

今から行政書士を目指すのは辞めた方がいい?

 結論から言うと、行政書士は目指す価値のある資格です。

 AIやIT・web技術が向上したり、グローバル化が進み時代が変化するたび、行政書士が活躍できる仕事が新たに発生する可能性が、十分にあるからです。

 日本国内に焦点を当てても、高齢化社会が進んでいるため、相続や遺言に関しての相談を望む人がますます増えるでしょう。

 今後、行政書士の資格を目指す人は、将来、司法書士や中小企業診断士などの資格も取得することも念頭に置いてください。

 複数の資格を取得しておけば、資格の組み合わせで業務の幅を広げたり、ステップアップを目指せます。

 行政書士は現在も、毎年5~6万人の受験者がいる人気資格です。それだけ価値がある資格であると同時に、行政書士の将来性は明るいことがわかります。

行政書士に合格だけでもした方がいい理由

 行政書士は、非常に専門性が高く、合格率の低い試験を突破しなければ取得できない資格です。

 そのため、企業に就職した場合は、会社から重宝される人材として扱われるメリットがあります。

 資格合格後、行政書士としての登録をせずとも、資格を取得しているだけで、就活や転職で大きな武器になるでしょう。

 特に、法務部や総務部に所属すれば、学んだ知識は最大限活かすことができます。

さまざまな業界で活かせる行政書士としての知識

  • 建設業:営業許可更新の書類作成
  • 不動産業:公共事業の入札書類作成
  • 一般企業:官公署に提出する書類の作成、株式会社や法人・組合設立の手続きや代理業務など

 行政書士の試験合格率は、10~15% 。そのため、難関試験を突破して資格をもっているだけでも、高い能力の持ち主であることを、客観的事実として周囲に提示できます。

 もし、行政書士を受けようか迷っている場合は、早めに勉強にとりかかることをおすすめします。

 ちなみに、行政書士の知識は仕事以外の日常生活でも、存分に役立ちます。法律知識を学んでいるため、資産管理や行政手続きなどで損をせずに済むでしょう。
 
 将来的に起業を考えている場合も、自分自身で法人登記ができたりと、知識を活かせます。

 仕事に役立つかわからなくても、よりよく日々を過ごすための知識を得るという点で、行政書士の資格取得には、大きな意義があるのです。

行政書士からのステップアップも目指す

 ここまで、行政書士は将来性が高く、需要がある職業だと紹介してきました。

 しかし、「周りの行政書士と同じことをしていては不安だ」「さらに飛躍するために工夫ができないか」と考える人もいるはずです。

 その場合は、ステップアップのために、ほかの資格取得を視野に入れるといいでしょう。

 行政書士と共に所有していると役立つ資格はいくつかあります。ぜひ参考にしてください。

司法書士

 司法書士の業務は、法務局、裁判所、警察庁に提出する書類作成や手続きを代理で行うことを、中心としています。

 行政書士は官公庁(県庁・市役所や警察署など)に提出する書類作成や手続き代理が、主な業務です。

 司法書士と行政書士の業務内容の違いは、作成した書類の提出先です。

 そのため、司法書士の資格を取れば、より広範囲の手続きや書類作成を行え、ステップアップが目指せます。加えて、独占業務(登記)もあるため、経営の安定が図れます。

 試験科目は、行政書士試験と類似していて、扱う内容も近いのが特徴です。つまり試験勉強もしやすいということになります。

 司法書士とのダブルライセンスは、より高い専門性をもった行政書士である証明となります。

 行政書士試験の合格率は10%前後ですが、司法書士の合格率は、3~5%しかありません。

 司法書士資格の取得は非常に高難度なため、合格できれば、ほかの行政書士と比較して大きな独自性が出せます。

 より法律に精通しているプロフェッショナルとして、クライアントの信頼を得るでしょう。

社会保険労務士

 社会保険労務士とは、労働問題と社会保険制度の専門家です。

 労働保険や社会保険の法律に申請書類を作成したり、行政機関に提出・代理手続きを行います。

 行政書士と社会保険労務士は、専門とする分野が違いますが、ダブルライセンスを取得する人が多い傾向にあります。

 複数の手続きが必要なとき、一気に依頼を引き受けられるなどのメリットがあるからです。業務の幅が格段に広がることで、将来性と安定性が増すのです。

 行政書士が社労士資格を活用すると、会社設立の手続きから始まり、会社を運営する際の雇用保険などの手続きサポートができます。

 法人顧客への営業力があがることに加え、長く寄り添える顧客と出会える可能性も高まるでしょう。

中小企業企業診断士

 中小企業診断士は、企業の経営状態を調査・分析して、現状改善や売り上げを高めるためのアドバイスを提供します。

 ダブルライセンスを取得すれば、経営コンサルタントとして相談を請け負いつつ、行政書士として必要書類の作成や提出手続きまでも対応できます。

 一貫して依頼を受けられるため、企業からの信頼も深まり、その結果、今まで以上にさまざまな依頼をしてもらえる可能性が高まるでしょう。

 行政書士の「許認可手続きの業務」と中小企業診断士の「経営コンサルの仕事」を組み合わせた働き方をすることで、行政書士としてさらなる活躍を目指せます。

FP

 FP(ファイナンシャルプランナー)は、節約や税金、投資、住宅ローン、不動産、老後や相続など、生活に身近なお金に関しての知識を持つ専門家です。

 行政書士の資格との組み合わせでは、遺言書の作成や、遺産分割の協議書の作成などのサポートに役立ちます。

 現在日本は、高齢化の一途をたどっているため、今後もニーズが高まり続ける業務になりそうです。

 FPの資格取得は比較的簡単で、挑戦もしやすいでしょう。

 行政書士としてスキルアップを図れるコンサルティング業務も手がけられるため、ほかの行政書士と比べて個性も出せます。

 行政書士の資格取得後にさらに何か資格を取りたいけれど迷っているという人は、ファーストステップとしてFPの資格取得を目指してもいいかもしれません。

まとめ

 今後、AI技術が進歩しても、行政書士の業務は廃れず時代の流れを反映しながら変化していくと予想されます。

 書類作成などの単純業務は自動化が進みますが、むしろそれはコンサルティング業務に注力できるチャンスです。

 相談者のサポートしてほしい箇所を見つけだし、改善案を提示するというコンサルティング業務は、行政書士の本質とも言えます。

 スキルを磨くことで、将来性も見込めるのが、行政書士という仕事なのです。

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