【静岡市】大河ドラマ『どうする家康』で話題!日帰りで行く徳川家康ゆかりのスポット4選

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【静岡市】大河ドラマ『どうする家康』で話題!日帰りで行く徳川家康ゆかりのスポット4選

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シカマアキ

旅行ジャーナリスト、フォトグラファー

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現在の東京に江戸幕府を開いた徳川家康は、人生の約3分の1を駿府(今の静岡市)で過ごしました。静岡市には400年あまり経った今も、徳川家康にまつわるスポットがいくつもます。NHKの大河ドラマ『どうする家康』でも話題の静岡市の見どころを、旅行ジャーナリスト・フォトグラファーのシカマアキさんが紹介します。

 徳川家康は幼少期を有力戦国大名だった今川氏が治める駿府で過ごし、のちに織田信長の下で勢力を広げました。豊臣秀吉の臣下となり、北条氏が滅ぼされると関東へ移封され、天正18(1590)年に江戸へ入城して拠点とし、江戸の街づくりを開始。その後、秀吉なき後、慶長8(1603)年に江戸幕府を開くと、2年後には将軍職を徳川秀忠に譲って大御所となり、慶長12年(1607年)より駿府城へ移って晩年を過ごしたことで知られます。

(画像:シカマアキ)



●徳川家康の居城「駿府城」、その発掘現場が無料で見られる

 徳川家康が二度にわたって築城した駿府城の跡地の本丸と二ノ丸は、現在「駿府城公園」となっています。市街地中心にあり、市民の憩いの場としても親しまれています。

駿府城本丸跡にそびえ立つ徳川家康公之像(画像:シカマアキ)

 2016年8月から2022年3月まで、発掘調査を実施。その結果「天正期」「慶長期」2つの時代の天守台や、天正期の金箔瓦が発見されました。

駿府城跡天守台発掘調査の現場。時代ごとに色の違うポールが立てられている(画像:シカマアキ)

 発掘現場は常時公開され、誰でも見学できます。併設する「発掘情報館 きゃっしる」では、発掘の成果や貴重な出土品などが展示され、映像やパネルなどで駿府城跡天守台の紹介も見られます。

 公園内とその周辺には、「家康手植の蜜柑」(いえやすてうえのみかん・県天然記念物)や紅葉山庭園など、見どころが点在。城代橋付近に、大河ドラマ『どうする家康』で主演の松本潤さんが着用した「金陀美具足(きんだみぐそく)」をモデルとした徳川家康の甲冑プラモニュメントも設置され、プラモデル好きの注目を集めています。

徳川家康の甲冑プラモニュメントは城代橋付近にある(画像:シカマアキ)

●2023年1月オープン「静岡市歴史博物館」で徳川家康の人生をたどる

 駿府城エリアには、2023年1月「静岡市歴史博物館」がグランドオープン。徳川家康や今川氏などの歴史を紹介しつつ、各種体験やミュージアムショップ・カフェもある新スタイルの博物館として話題です。

静岡市歴史博物館の建物は、金沢21世紀美術館などを手掛けたSANAA事務所の設計(画像:シカマアキ)

 博物館のメインは、建設工事前の調査で発見された「戦国時代末期の道と石垣の遺構」です。長さ33メートル、幅2.7メートルにわたり、徳川家康が駿府城を築いた頃に造られたとされています。しかも、この遺構をそのまま展示するため、建物の設計を変更したとのこと。

博物館のメイン展示である「戦国時代末期の道と石垣の遺構」(画像:シカマアキ)

●徳川家康が葬られた「久能山東照宮」と絶景の「日本平ロープウェイ」

 元和2年(1616年)に75年の生涯を終えた徳川家康は、自身の遺言によって久能山へ葬られました。その後、二代将軍・徳川秀忠の命で、久能山東照宮が建立されました。全国に多くある東照宮の原型でもあります。総漆塗りの社殿は、建造物としては静岡県唯一の国宝です。

久能山東照宮の楼門。400年以上経っても変わらず立派(画像:シカマアキ)

 静岡市は、プラモデルの製造品出荷額の割合が全国8割以上を誇り、「模型の世界首都」としてアピール。久能山東照宮の境内に、静岡市に本社があるタミヤ、生産拠点を持つバンダイ、静岡空港が拠点のフジドリームエアラインズ(FDA)のプラモデルなどが奉納されているのも必見です。

 日本平山頂と久能山東照宮を結ぶ全長1,065メートルの「日本平ロープウェイ」からの眺めも、晴れると絶景。大名をイメージしたゴンドラ「お殿様のお駕籠」「お姫様のお駕籠」も運行されています。ゴンドラ内での軽快なガイドもぜひ聞いてみてください。

日本平ロープウェイは日本平山頂と久能山東照宮を5分で結ぶ策道(画像:日本平ロープウェイ)

●東海道で東京から静岡へ新幹線で1時間、日帰り旅行もおすすめ

 世界一の人口を誇る「東京」は、徳川家康が江戸城に入ってから本格的な町づくりを経て形作られました。家康は将軍を退いたあと幼いころからゆかりが深い駿府へ移り住み、江戸同様、自ら城下町として整備したという経緯があります。

 当時、東京・日本橋を起点に東海道を通って京都・三条大橋まで歩くと、15日ほどかかっていました。いまや新幹線で約2時間半足らず、東京から静岡までだと1時間強で着く近さです。そのため、日帰り旅行も十分可能。大河ドラマで話題となった、江戸を作った徳川家康のルーツをたどりに、静岡市へ足を運んでみてはいかがでしょうか。

取材協力:静岡市

■駿府城跡天守台発掘調査現場・発掘情報館 きゃっしる
住所:静岡市葵区駿府城公園1-1
開館時間:9:00~16:30(入館16:00まで)
休館日:年末年始(12月29日~1月3日まで)
見学料:無料
アクセス:JR「静岡駅」より徒歩約15分
静岡鉄道「新静岡駅」より徒歩約10分

■静岡市歴史博物館
住所:静岡市葵区追手町4-16
TEL:054-204-1005
開館時間:9:00~18:00(展示室入場は閉館30分前まで)
休館日:月曜(祝日は開館、翌平日休館)、年末年始(12月29日〜1月3日)
観覧料:基本展示 一般600円ほか(1階無料)
アクセス:JR「静岡駅」より徒歩15分
静岡鉄道「新静岡駅」より徒歩8分

■久能山東照宮
住所:静岡市駿河区根古屋390
TEL:054-237-2438
拝観時間:9:00~17:00
拝観料:高校生以上 社殿500円、博物館400円、共通800円/小中学生 社殿200円、博物館150円、共通300円
アクセス:JR「静岡駅」より路線バス日本平線で「日本平ロープウェイ」下車(約45分)、日本平山頂から日本平ロープウェイにて「久能山駅」下車、徒歩5分

■日本平ロープウェイ
住所:静岡市清水区草薙597-8
TEL:054-334-2026
運行時間:日本平駅発9:10~16:45/久能山駅発9:30~17:00
運賃:大人往復1,250円、片道700円/4~12歳往復630円、片道350円
アクセス:JR「静岡駅」より路線バス日本平線で「日本平ロープウェイ」下車(約45分)

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