行政書士の補助者とは?業務内容だけでなく年収や求人について解説

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行政書士の補助者とは?業務内容だけでなく年収や求人について解説

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行政書士を目指す上で行政書士補助者としてアルバイトをしながら実務経験を積むのがおすすめです。行政書士の資格は必須ではありません。行政書士登録者より収入が低かったり業務に制限があったりします。キャリアのために挑戦してみましょう。

 行政書士として独立を考えている場合、行政書士補助者として働きながら実務経験を積むのがおすすめです。行政書士の資格が必要なく、行政書士の業務に近い内容で働けます。補助者の具体的な仕事内容や収入、求人の実態について解説するので、補助者として働くことを検討している人は参考にしてください。

行政書士補助者とは?

 行政書士を目指すには、補助者として実務経験を積むのが有効です。

 行政書士法施行規則(昭和二十六年総理府令第五号)第五条に補助者に関する記述があり、「行政書士は、その事務に関して補助者を置くことができる」とされています。

 行政書士補助者の主な仕事内容は、行政書士に代わっての書類作成と官公署への書類提出です。事務所内での業務はパソコンを使うため、WordやExcelなどの基本的な操作が必要です。

 補助者として働く上で、行政書士の資格は必要ありません。しかし、行政書士の監視のもとで仕事をしなければならない、という決まりがあります。言い換えれば、単独で書類を作成したり独自に仕事を引き受ける権限はありません。

業務内容

 仕事は事務所だけでなく事務所外でも行われます。

 事務所で行われる主な業務は書類作成のサポートです。パソコンを使用して書類作成や調べ物をするため、パソコン操作の基礎を身につけておく必要があります。

 事務職員がいない場合は電話対応や郵便物の処理なども業務に含まれます。

 行政書士の代理として書類を提出に行くことがあります。許認可の申請の多くは官公署の窓口に書類を持参する必要があるためです。

 補助者の立場上、その場での書類の訂正はできません。訂正する必要がある場合は行政書士に伝えなければなりません。

 ほかにも、住民票や履歴事項証明書等の証明書類を行政書士に代わって請求することもあります。

行政書士との違い

 行政書士登録者と補助者の違いは、資格が必要かどうかです。補助者の場合は行政書士の資格取得が必須ではありません。

 ただし、補助者であっても資格を持っているとプラスになると言われています。

 補助者は書類作成や顧客対応を行い、あくまでも行政書士の監視のもとで仕事をしなければいけない決まりがあります。補助者に与えられる業務は、名前のとおり行政書士のサポートです。

 そのため、補助者には単独で書類を作成したり独自に仕事を引き受ける権限はありません。

 行政書士の月収は約33万円で、補助者は約20万円と言われています。なお、行政書士に関しては企業に勤めているか、独立開業しているかで収入に差があります。

行政書士補助者になるには

 補助者になるには事前に登録が必要です。勤務先の事務所が属する都道府県の行政書士会へ申請をします。

 登録に必要な書類は都道府県によって異なります。たとえば東京都では次の書類が必要です。

  1. 補助者採用届 – 1枚
    ※ 職印欄は、採用する行政書士による職印押印
    ※ 法人で採用する場合、行政書士法人の職印押印
  2. 補助者の住民票(発行後3カ月以内)- 1通
    ※ 外国籍の方の場合は、在留資格と在留期間等の記載のあるもの
  3. 写真(縦3cm×横2.5cm)- 2枚
    ※ 無帽、正面上半身、無背景
    ※ 写真裏面に補助者氏名を記入
  4. 手数料 2,000円(郵送の場合、現金書留か郵便小為替)
  5. 返信用封筒(郵送の場合 ※補助者5名までは84円(簡易書留の場合は404円)切手貼付)

(参考:東京都行政書士会「補助者採用・解職のご案内」

行政書士補助者の仕事は難しい?

 行政書士補助者の仕事は未経験でも問題なく行えます。法律の専門知識は必要なく、基本的なビジネススキルと、地域によっては自動車免許が求められます。

 書類作成業務があるため法律に関する知識が欠かせないと思われがちです。

 しかし、最も重要なのはパソコンのスキルです。書類作成や調べ物など、事務所内の業務のほとんどはパソコンを使うため、WordやExcelの基本操作ができるスキルが求められます。

 また、小規模の事務所では電話対応や来客対応をする場合があるため、ビジネスマナーも必要です。

 業務内容は事務作業だけでなく、行政書士に代わって官公署へ書類を提出しに行ったり必要な書類を取りに行ったりすることも含まれます。

 都市圏の場合は公共機関の利用で十分なケースが多い傾向にあります。地域によっては車の移動が必要な場合があるため自動車免許が必要です。

行政書士補助者の求人

 行政書士補助者の求人は多く、求人の数は行政書士を上回っている傾向にあります。理由は行政書士のほとんどが独立開業をしているためです。事務所に雇用されている行政書士は全体の1%程度とかなり少ないのが現状です。

 一方で、行政書士補助者はパートやアルバイト雇用のケースが多く見受けられます。求人を探す際にはハローワークや転職サイトを活用しましょう。

 求人に応募する際、未経験であっても合否にあまり影響を及ぼしません。そもそも、実務経験者が補助者の求人に応募するケースは稀です。

 補助者の業務を行いながら行政書士の勉強をして、資格試験の合格後に独立を目指すのがおすすめの働き方です。

 行政書士法人の数が多い地域ほど、求人数は多い傾向にあります。法人会員数が多い順に都道府県を並べると、東京都、大阪府、神奈川県、愛知県、埼玉県の順です。

行政書士補助者の年収

 行政書士補助者の収入は低い傾向があるのが実状です。理由は正社員の求人が少なくアルバイトやパートの雇用形態が多いためです。

 他の職種と比べても収入が高いわけではありません。ただし、キャリアを積んで行政書士になったり、企業の法務部へ就職したりした場合には行政書士補助者よりも多くの収入を得られるチャンスがあります。

 行政書士補助者は未経験からでも目指せる職業です。実務経験を積んで年収アップを目指しましょう。

年収は低い傾向にある

 行政書士補助者の年収は低い傾向にあります。その理由は正社員採用が少なく、アルバイト求人が多いためです。

 正社員の場合の月収は16万円〜20万円、アルバイトの場合の時給は1,200〜1,500円程度が相場となっています。正社員の求人は首都圏に集中しており、倍率も高いのが現状です。

 行政書士補助者の給料はほかの職業と比べ飛び抜けて高い訳ではありません。

 しかし、行政書士の実務に関する経験や知識が得られるメリットがあります。行政書士を目指す人にとっては勉強になるのでおすすめの職場です。

行政書士登録者との比較

 行政書士登録者と補助者の年収を比べると、行政書士登録者の方が年収は高い傾向にあります。行政書士登録者の年収が約400万円なのに対して、補助者の年収は約240万円となっています。

 月収に換算すると、行政書士登録者は33万円で補助者は20万円のため、1カ月で13万円の差があるのが実状です。

 年収に差がある背景として、行政書士補助者のの雇用形態がアルバイトやパートが多いことがあります。

 ただし、行政書士登録者の正社員の給料分布によると、最も多いのは287〜355万円となっています。全体の給与幅は287〜826万円と幅広いため、勤務先の規模やキャリアによっても差があります。

 独立して開業している場合には、働き方次第で正社員よりもさらに多くの収入を得られる可能性があります。

行政書士補助者の年収を上げるには

 行政書士補助者が収入を上げるには、補助者から次のキャリアへステップアップする必要があります。

 最もスタンダードなのは試験に合格して行政書士になる方法です。行政書士登録者と補助者では平均年収に100万円以上の差があります。

 収入を上げたい場合は補助者のまま働くのではなく、実務経験を積んだ後に行政書士登録をするのがおすすめです。行政書士として独立開業を目指しましょう。

 ほかにも、行政書士の業務に関連した企業へ転職する方法もあります。行政書士の専門知識を活かして、事業会社の法務部で働くのも選択肢のひとつです。

 大企業であるほど年収が高い傾向にあるため、転職が成功すれば補助者よりも大幅な年収アップが狙えます。

行政書士補助者のバッジ

 行政書士補助者は業務中にバッジの着用が義務付けられています。また、バッジは行政書士会で購入できます。紛失したり破損したりした場合は再度購入しなければならないため、大切に扱いましょう。

 バッジのデザインはコスモスの花がモチーフです。行政書士がつけるバッジと色が違い、書かれている文字も異なります。

補助者バッジの意味

 行政書士のバッジの色が金色なのに対して補助者は銀色という違いがあり、中央には「補」の文字が書かれているのが特徴です。行政書士のバッジには「行」と書かれています。

 行政書士補助者のバッジには「調和と真心」という意味が込められています。これはコスモスの花言葉である、「調和」「真心」が由来です。

 行政書士補助者の業務は多岐にわたるため、常に調和が求められます。

 親しみやすい法律家となり、常に困っている人に優しく寄り添うため、謙虚に真心を持って職務を果たすことが重要という思いが込められているシンボルマークです。

補助者の着用義務

 行政書士補助者のバッジは、業務中に着用が義務付けられています。

※日本行政書士会連合会行政書士微章等規則第7条1項

 反対に、行政書士補助者以外の人がバッジをつけることは違法です。ほかの人に貸すのは控えましょう。

 万が一バッジを紛失したり破損してしまった場合、行政書士会で新しいバッジを購入できます。

 近年ではオークションサイトやフリマアプリでも販売されているケースが見受けられます。

 しかし、本物である確証はないためそのような場所での購入は控えましょう。バッジを購入する際には行政書士会を利用するのがベストです。

まとめ

 行政書士を目指す人にとって、行政書士補助者として働くのは有効な手段です。

 行政書士補助者は資格が必要なく、未経験からでも目指せる職業です。主な業務は事務作業のため、基本的なパソコンスキルやビジネススキルを身につけておきましょう。

 アルバイトやパートでの雇用が多いため、収入は全体的に低い傾向にあります。

 月収でいうと、補助者が約20万円なのに対して行政書士登録者は約33万円です。まずは補助者として働きながら実務経験を積み、行政書士登録者を目指しましょう。

 企業の法務部門で働くのも収入アップにつながります。

 行政書士補助者が身につけるバッジはコスモスの花がモチーフになっており、「調和と真心」という意味が込められています。行政書士補助者の業務は多岐にわたるため、親しみやすい法律家となり、謙虚に真心を持って職務を果たすことが重要という思いが込められています。

 このバッジを身につけて、行政書士補助者として働いてみませんか。

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