高卒でも公認会計士を目指せる?高卒の割合と合格率を解説

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高卒でも公認会計士を目指せる?高卒の割合と合格率を解説

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医師や弁護士とともに「三大国家資格」といわれる公認会計士ですが、高卒でもなれることをご存知ですか?高卒で公認会計士を取得するメリットや、どうやったら公認会計士試験に受かるのか、おすすめのスクールなど、高卒で公認会計士を目指すうえで必要な情報を徹底解説!

 医師・弁護士とともに三大国家資格と呼ばれている「公認会計士」ですが、高卒でもなれることをご存知でしょうか?
 国家資格の多くは、年齢や学歴など、一定の条件を満たさなければ試験を受けられませんが、公認会計士に関しては、どなたでも試験を受けることができます。

 しかし「高卒で公認会計士を受けるメリット」「高卒の合格者数」「主な就職先」などの実情を知らない方も多いと思います。

 この記事では、高卒で公認会計士を目指す方向けに公認会計士のリアルな実情を解説していきます。

 ぜひ参考にしてくださいね。

※本記事はアーバンライフメトロが独自に記事を制作し、スクール紹介にはアフィリエイトプログラムの協力をいただいています。

公認会計士は高卒でもなれる

 公認会計士は高卒の方でもとれる資格です。
 実際に高卒で公認会計士の資格を取得し、活躍している方も多くいます。

 公認会計士試験の最年少合格者は16歳(高校2年生)です。
 大学を卒業しなくとも、合格することは十分に可能です。

受験資格に制限がない

 弁護士や医師の場合、受験するには一定の条件を満たさなければなりません。
 たとえば弁護士になるための司法試験を受験するには「法科大学院の卒業」もしくは「予備試験の合格」が必要です。
 また、医師国家試験であれば「医学部を卒業」することが必要となります。

 しかし、公認会計士試験に受験資格は設けられていないため、年齢や学歴、国籍などに関わらず、どなたでも受験できます

 ただし、一定の学歴を目指すことで、短答式試験の一部または全部免除、論文式試験の一部科目が免除になるケースもあることは覚えておきましょう。

高卒の公認会計士の合格率

 公認会計士試験に年齢や学歴などの受験制限はなく、高卒であっても公認会計士試験を受けられます。
 では、実際に高卒で公認会計士を受ける方の人数や合格率はどの程度なのでしょうか。

 また、公認会計士は「競争試験」といって、高得点取得者から順に合格していく試験のため、合格ラインが読みづらく、受験者全員がライバルになります。
 このような厳しい合格基準の中で高卒にチャンスはあるのか気になりますよね。

 ここでは、高卒の公認会計士の合格率が実際にどの程度なのかを見ていきます。

合格率は5.5%

 公認会計士試験は、「短答式試験」と「論文式試験」の2種類があり、短答式試験に合格すると論文式試験を受けられます。
 そして、論文式試験に合格すると、公認会計士試験に合格したことになります。

 令和3年度の公認会計士試験では、高卒の方の願書提出者の人数は1,367人、そのうち論文式試験を受験できたのは254人、最終的な合格者は75人でした。
 つまり、高卒での公認会計士試験の合格率は、5.5%となります。

 全体の合格率と比較すると、高卒での公認会計士試験の合格率が低くなっています。

合格比率の出典:令和3年度公認会計士試験学歴別合格者調 

高卒にもチャンスはある

 高卒の公認会計士試験の合格率は5.5%と、決して高い数値ではありません。

 学歴別の公認会計士試験の合格率は「大卒8.9%」「大学在学中13.7%」です。
 高卒と比較すると、合格率が高いことが分かります。

 一方で「会計専門職・大学院修了区分の方の合格比率5.0%」と比較すると、高卒での公認会計士試験の合格比率は悲観するほど低い数値ではありませんし、むしろ高めの数値です。

 つまり、高卒での公認会計士試験の合格比率が全体的にみて低めだからといって、諦める理由は一つもありません

合格比率の出典:令和3年度公認会計士試験学歴別合格者調 

高卒の公認会計士の割合

 そもそも高卒で公認会計士試験を受験する人数はどの程度なのでしょうか?

 公認会計士と言えば、難関大学出身の方が多いイメージがありますよね?
 高卒で公認会計士になる人をあまり聞いたことがないかもしれません。
 では、実際のところ高卒の公認会計士はどのくらいの割合なのでしょうか?

 次に、高卒・大卒で公認会計士試験を受験する方の人数と割合について、具体的な数字で見ていきましょう。

高卒の公認会計士は少ない

 令和3年度、公認会計士試験の合格者に占める高卒の割合は5.5%でした。
 詳細を見ると大卒で公認会計士試験を受験した方の人数は、6,374人。
 高卒で公認会計士試験を受験した方の人数は1,367人でした。

 大卒の方の人数と比較すると、高卒の方の人数が圧倒的に少ないことが分かりますね。
 つまり高卒での合格比率5.5%とという数字は、受験人数自体が少ないために、合格比率も低くなっているだけなのです。

合格比率の出典:令和3年度公認会計士試験学歴別合格者調 

大卒以上の公認会計士が多い

 合格比率とは、「合格者数÷受験者数」の計算で導き出すものですので、受験者数が多ければ必然的に、合格者や合格比率も高くなります。

 つまり、大卒での公認会計士試験の合格比率が高い理由には、受験者の人数の多さも関係しているのです。

合格比率の出典:令和3年度公認会計士試験学歴別合格者調 

公認会計士合格に必要な勉強時間

 公認会計士になるためには、4科目の短答式試験と、5科目の論文式試験を一度に受験しなければならないため、多くの勉強時間を要します。

 ここでは「初めて公認会計士の勉強をする方」と「簿記などの基礎知識がある方」に分けて、それぞれの必要な勉強時間について説明していきます。

 これから公認会計士の勉強を始める方は、ぜひ参考にしてください。

初めて会計士の勉強をする方

 一般的に、初めて公認会計士の勉強をする方が、合格するために必要な勉強時間は3,500時間以上と言われています。
 単純に計算すると、1日10時間勉強をすると1年間で公認会計士試験の勉強が完了します。
 しかし、1年6カ月~2年ほどかけて勉強していくのが一般的な受験プランですので、実際には1日5~6時間ほど勉強していけば良いでしょう。

 さらに、試験までのスケジュール別に具体的な勉強時間を見ていくと、
 試験に合格するために最低限必要な基礎知識の勉強の場合は、1日6.2時間、本試験の約6カ月前から始める追い込みの勉強の場合は、1日8.6時間の勉強時間が必要になります。
(TAC公認会計士講座の合格体験記内アンケートより)

簿記などの基礎知識がある方

 簿記の資格を取得するには、3級の場合100時間、2級の場合300時間の勉強時間を要すといわれています。
 そこからさらに1級を取得するには、最低800時間は勉強しなくてはならず、ゼロから簿記1級を取得するまでにはトータルで1,000~1,500時間ほどかかります。

 つまり、すでに簿記1級の知識のある方であれば、公認会計士試験の勉強は2,000時間ほどで完了します。
 2,000時間を1日あたりの勉強時間に換算すると、1年で受験する場合5.5時間、1年6カ月で受験する場合3.6時間、2年で受験する場合2.7時間ほどになります。

高卒の公認会計士の年収

 一般的な職種では、採用時の最終学歴が年収に響いてくる場合も多く見受けられますが、公認会計士の場合はどうなのでしょうか?

 ここからは、公認会計士の年収と、大卒と高卒に年収の差があるのかどうかについて説明していきます。

平均年収は992万円

 厚生労働省の賃金構造基本統計調査2017~2019年平均値によると、公認会計士の平均年収は、992万円です。
 産業全体の平均年収は506万円のため、公認会計士は高収入であることが分かります。

 また、15年前の平均年収と比較すると、約15%も金額がアップしており、今後も安定した給与をもらえることが予想されます。

 さらに、平均年収に男女差がないことも特徴で、2018年の男女別平均年収は、男性が910万円、女性が804万円です。

大卒と高卒に差はない

 公認会計士の場合、採用時の給与に学歴の差は関係がなく、大卒であっても高卒であっても変わりはありません
 公認会計士の資格を持っていることを重視していますし、公認会計士の人数が少ないことから、多くの会計事務所が学歴を問わず採用しています。

 公認会計士の年収は、学歴よりも役職についているかどうかや就職場所で大きく変わります。

高卒の公認会計士の就職先

 公認会計士の場合、就職の際に学歴は問われないため、大卒と同様に監査法人や会計事務所、税理士法人やコンサル会社、その他事業会社などに就職することができます。

 ここでは、高卒の会計士の主な就職先である「監査法人」「会計事務所」「税理士法人」「コンサル」「事業会社」の仕事内容について紹介していきます。

監査法人

 公認会計士になった方が選ぶ就職先として最も多いのが監査法人です。
 監査法人に就職した方は、基本的に監査部門に配属されるため、監査業務が仕事内容になります。
 つまり、会計士を登録する際の実務要件となる監査業務に携わります。

 監査法人の中でも、四大監査法人である「あずさ」「新日本」「PwCあらた」「トーマツ」、通称「Big4」への就職が最も人気です。
 大手の監査法人は、給与や福利厚生といった待遇が良く、人材の層も厚いため、先輩から指導を受けやすく、負担の少ない業務から働き始めることができます。
 その反面、責任がある仕事ができるようになるまでには時間を要すことも覚えておきましょう。

 一方、中堅規模の監査法人の場合は、人手が少ないため、一人あたりの仕事量は増えますが、早めに責任のある仕事を任せてもらうことができます。

会計事務所

 監査法人に次いで、就職先として人気があるのが会計事務所です。
 会計事務所では、定期監査や期末監査、税務申告書の作成などに携わります。

 ただし、多くの上場企業は、大手または中堅の監査法人と契約をしているため、会計事務所で携わる監査の案件は、小規模または一般企業の場合がほとんどです。

 公認会計士として登録できるようになるには、試験合格後、「業務補助」「実務補習」「修了考査」の三つの実務経験に合格してからになります。

 ちなみに、資本金が5億円以上ある依頼人の財務分析に関する実務は、実務要件に該当しますが、一般的な会計や税務業務に関しては該当しませんので、注意しましょう。

 また、小規模の会計事務所の場合、監査以外の税務業務とは別に、専門的なことに特化したコンサルティングなどの業務が行えるチャンスがある事務所もあります。
 比較的早い段階で責任のある仕事に携われる場合も多く、経験を積みたい方にはおすすめです。

税理士法人

 税理士法人も会計事務所同様、監査法人の次に人気のある就職先です。
 税理士法人は、税理士2名以上で設立された特別法人のことで、広義では会計事務所に含まれます。

 会計事務所と税理士法人は、組織上の定義において分類されているだけですので、業務内容に関しては、会計事務所と同様になります。

コンサル

 コンサルとは、「コンサルティングファーム」の略で、事業の戦略やシステムの構築など、企業が抱える経営課題に対して解決策を考案し、解決まで導く企業のことです。
 コンサルティング以外にも、投資するにあたって、投資対象となる企業や、投資先の価値・リスクなどを調べる「デューデリジェンス」も仕事内容のひとつです。

 コンサルティングやデューデリジェンスなどにおいて、公認会計士が活躍していますが、一方、会計士登録の実務要件に関する仕事は少なめです。

 そのため、公認会計士合格後すぐ、コンサルに就職する方は少なく、公認会計士としての経験を積んでから転職する方が多いです。

事業会社

 事業会社とは一般企業のことです。
 経理財務などの会計部門や経理部門に公認会計士を採用する事業会社が増えてきています
 会計や税務、監査などの業務が中心ですが、M&A(企業の合併と買収)を行うために企業内の公認会計士を採用することもあります。

 また、会計事務所や税理士法人と同様、資本金が5億円以上ある依頼人の財務分析に関する実務は、実務要件に該当します。

 監査法人と比較すると、実務補習の理解や支援が得られにくい場合があります。
ほかにも、公認会計士としての登録を望まれない場合もあり、監査法人と比較すると給与は低めのことが多いため、事前に確認しておくことが必要です。

 しかし、会社によっては福利厚生が充実し、残業が少なく働きやすい環境もあります。

高卒が公認会計士を目指すメリット

 高卒で難関の公認会計士を目指すには、覚悟が必要になりますが、その分、一般的な職種よりも多くのメリットがあります。
 また、たとえ試験に不合格になってしまった場合でも、高卒で公認会計士を目指すことにはメリットがあり、挑戦する価値のある資格です。

 ここからは、高卒で公認会計士を目指すことで得られる、四つのメリットについて説明していきます。
 高卒での公認会計士試験に迷っている方はぜひ参考にしてください。

年収が上がる

 一般的な高卒と、公認会計士の資格を持つ高卒とでは、年収に500万円以上の差が出る可能性があります。

 厚生労働省が調査した「令和2年賃金構造基本統計調査」の結果によると、一般的な高卒の平均月収は29万5,000円です。
 ここに、年間賞与3カ月分が追加されると、年収は442万5,000円になります。

 それに対して、統計局が調査した2020年賃金構造基本調査によると、公認会計士の年収平均は約1030万円であり500万円以上の年収差があることが分かります。

平等な試験を受けることができる

 一般的に資格を取得するための試験を受ける場合、学歴や年齢などの条件が設けられています。
 しかし、公認会計士試験では、学歴はもちろん、年齢や国籍などの受験条件が一切ありません。

 大学卒業などの受験条件があると、大学の入学費や学費などといった高額な費用がかかるため、受験を諦めなければならない方も出てきます。
 しかし、公認会計士試験では大学や専門学校卒業といった条件はありませんし、独学で勉強し、受験することもできます。

 誰でも平等な試験を受けることができるのは、公認会計士試験のメリットです。

社会的な信用を得ることができる

 公認会計士は、医師・弁護士と同様に、国家試験の中でも難関であるといわれる「三大国家資格」の一つです。

 一般的に、高卒は大卒と比較すると社会的信用が低いと言われています。
 社会人経験を積み上げて行くうえで、着実に社会的信用を得ていくことになります。
 しかし、公認会計士の資格を持っていることにより、高卒であってもすぐに社会的信用を得ることができます
 社会的信用の有無によって、就職活動時や給与の面における大きなメリットを享受することができます。

不合格であっても就職に役立つ

 公認会計士の試験範囲はとても幅広く難易度が高いです。
 そのため、公認会計士の試験勉強をしながら、簿記などの会計に関する資格の取得も可能です。
 したがって、たとえ公認会計士試験に不合格であっても会計事務所や税理士法人などへの就職が有利になります。

 このように、公認会計士試験の勉強は決して無駄にはならず、高卒で働くことも検討している方には特におすすめです。

高卒が公認会計士を目指すデメリット

 高卒が公認会計士を目指すメリットは多くありますが、もちろん、合格率約10%の難関資格を目指すうえでのデメリットもあります。

 特に高卒で公認会計士を目指す方は少ないため、周りとの温度差で勉強が嫌になってしまうなどといった高卒ならではのデメリットがあります。

 この見出しでは、高卒が公認会計士を目指すデメリットを説明していきます。
 公認会計士の勉強をしている途中で受験を諦めてしまうようなことがあってはもったいないので、メリットだけではなく、デメリットに関してもあらかじめ理解しておきましょう。

勉強に苦労する

 公認会計士の勉強は高卒に限らず、大卒や社会人などであっても非常に難しい内容です。
 そのため、これまで勉強の習慣がなかった高卒の方にとって、公認会計士の試験勉強は大変です。
 難関試験対策のための正しい勉強の仕方が分からずに苦労し、嫌になってしまうかもしれません。

 また、公認会計士試験の勉強時間は3,500時間以上が必須です。
 周りの友人たちが遊んでいる中、一人だけ勉強しなければならないという環境は、強い覚悟がなければ続きません。

 しかし、解決策を講じればデメリットも気にならなくなります。
 ここからは解決策を2点ご説明します。

専門学校・資格スクールに通う

 専門学校や専門スクールは、生徒の合格率をいかに高めるかを考えて運営されています。
 そのため、公認会計士試験の受験経験者を採用し、過去の傾向から予想されるテストの実施や、最新の試験対策ができます。

 また、周りには同じ目標に向かって頑張る仲間やライバルがいるため、孤独を感じることもありません。

 専門学校・資格スクールは、勉強のスケジュール管理もおこなってくれるため、何から手をつければよいのか分からないなどの、勉強に慣れていない方にもおすすめです。

勉強術の本を読む

 公認会計士試験の勉強範囲は非常に広範囲です。
 そのため、いざ勉強を始めようと思っても、どこから手をつければよいのか分からなくなってしまいます。
 特に、勉強に慣れていない高卒の方であれば、なおさらです。

 そのため、本格的な試験勉強を始める前に、勉強術に関する本を読んでおくことで、勉強に関するスケジュールを組むことができ、スムーズに勉強を進められます

高卒の公認会計士についてよくある質問

 公認会計士の予備校の相場は、約28~84万円ほどで、決して安くありません。
 また、公認会計士試験の勉強が完了するまでには、1日5~6時間ほど勉強して1年6カ月~2年ほどの年月がかかります。

 予備校に通い始めるなど、勉強を始めてから「こんなはずじゃなかった」となることがないように、高卒の公認会計士についてよくある質問をまとめましたので、参考にしてください。

高卒の30歳でも就職できる?

 結論から伝えると、高卒の30歳で未経験の方でも就職できます
 公認会計士は、資格を持っていることが重要です。そのため、比較的、経験値や年齢は問題になりにくいとされています。
 ただし、面接での心証は大切になります。

 面接の際には「高校を卒業してから今まで何をしてきたのか」を質問されることがあります。
 「高校卒業後に何をしてきたのか」「なぜ、公認会計士を目指したのか」といった自身の経歴を論理的に説明しなければなりません。

 受験が長引いてしまった理由が特別なものでなくても問題はありません。
 これまでの経験を、面接官が納得する理由で答えられるよう考えておきましょう。

高卒は求人の応募で不利になる?

 基本的には、公認会計士として就職する際に学歴は問われないことが多いです。
 また、公認会計士は人員不足ですので、採用される可能性が高く、高卒だからといって求人の応募で不利になることは比較的少ないとされています。

 中には、高卒での就職は不利になるといった情報を見かけることもありますが、実際には高卒であっても公認会計士として働いている方は多くいますので深く心配する必要はありません。

高卒におすすめの予備校5選

 高卒で公認会計士試験を受ける際には、合格に必要なポイントを絞って教えてくれる予備校を選ぶことがポイントです。

 そこでこの見出しでは、数ある公認会計士の予備校の中でも高卒におすすめな予備校5選を紹介していきます。

 まずは、「TAC」「資格の大原」「CPA会計学院」「クレアール」「LEC」の、費用や通信講座の有無、合格実績について比較した表をご覧ください。

スクール名特徴料金受講形態合格実績
クレアール
クレアールロゴ
範囲を絞り徹底する非常識合格法
▶公式サイト
初学者対象
2024年合格目標1.5年合格全力投球コース
520,000円
オンライン2021年最終合格者数309名
LEC東京リーガルマインド
LECロゴ
短答式試験にいち早く合格
▶公式サイト
2023年短答合格コース 278,000円
一発合格したら論文コースが50,000円
合計 328,000円
通学・オンライン・DVD
資格の大原
大原ロゴ
振替講座や映像・音声でのフォローあり
▶公式サイト
2023年合格目標初学者合格コース
(教室・映像/Web)
1年:各740.000円/720,000円
2年:各780,000円/760,000円
通学・オンライン・DVD2021年度397名
CPA会計学院
CPAロゴ
自習室や視聴ブース、女性専用ブースを完備
▶公式サイト
・2年スタンダードコース (短答2回対応):720,000円~
・1年スタンダードコース(短答1回対応):620,000円~
通信講座・通学講座2022年:合格者数:606名・合格者占有率:41.6%
TAC
TACロゴ
コースが豊富で自分にあったプランを選択
▶公式サイト
【2024年合格目標】教室(ビデオブース)+Web講座/Web通信講座
・1.5年S本科生
(Aレベル):各760,000円
(Bレベル):各755,000円
(Cレベル):各750,000円
通学・オンライン・DVD合格者累計実績9,307名

クレアール

クレアールバナー

 クレアールは、1講座30分のウェブ通信専用のスクールで、学習する範囲を絞って、その部分を徹底的に学習をする「非常識合格法」を取り入れています。

  • 声に出して記憶を脳に定着させることで論文式試験がスラスラ解けるようになる
  • 学習する部分が絞られているから、必要のない勉強はしなくて良い
  • 入学費やオプションなどの追加料金は一切なし
  • 講義動画のダウンロードはもちろん、答練のPDF化、講義のDVDの送付もしている
  • 担任制で、メールやFAXなど質疑応答の手段が多様

費用・キャンペーン・割引情報

クレアールの主な費用は以下のようになっています。

プラン通信コース料金
2023年合格目標
1年合格全力投球コース
515,000円~
2024年合格目標
2年スタンダードコース
540,000円~

 メールでコースを提案してもらった方に約100,000円の割引特典や、一発合格するための情報が濃縮されたテキストの無料配布をしています。

 その他、コースによって様々な特典があります。

奨学金制度・特待生制度

 初学生対象インターネット特待生試験を無料で受験でき、費用が最大35%割引になります。
 試験内容は簡単な作文で、対象者は「一般の方」「国家試験等受験経験者」「学生」の3つに分かれています。

通信講座

 クレアールは通信専門のスクールになります。

Windows、Mac、スマホ、タブレットのすべてに対応しており、新たに購入する必要はなく、自宅にある機器のみで講座が受けられます。

サポート体制

 担任制度を取っており、一人ひとりの進捗状況や不安などに合わせて講座を進めていける体制が整っています。
 また、通信のデメリットになりうる「その場で質疑ができない」といった問題を解決する万全の質問体勢を整えており、電話やメールをはじめ、ネットやFAXなどでも質問できます。

合格実績

 具体的な合格実績に関しては記載がありませんが、クレアールのホームページ内の「合格体験記」には、実際にクレアールを受講し、公認会計士に合格した方の声が載っています。

クレアールがおすすめの人

  • 必要最低限のみの勉強をしたい方
  • プライベートも充実させたい方
  • 好きな場所で好きな時間に勉強したい方
  • 複数人の先生に教わるのではなく、合格まで寄り添ってくれる先生1人を希望している方
  • 出来るだけ安く受講したい方

LEC

LEC FV

 LECは、近年の公認会計士試験の傾向に基づき、短答式試験にいち早く合格できるようなカリキュラムを組んでいます。

  • 科目別の専門講師制を取り入れ、専門性を高めた講義で受講生をフォロー
  • LECの答練や模試は、本試験の論点を多数的確
  • 合格者交流会を開催し、公認会計士としての有益な情報交換の場を提供
  • 短答式試験と論文式試験の講義を分け、リーズナブルな価格設定を実現
  • レジュメ・板書はPDFでの確認が可能

費用・キャンペーン・割引情報

LECの主なコース費用は以下のようになっています。

プラン通学コース料金通信コース料金
2023年
短答合格コース<春生>
短答式:298,000円~
論文式:50,000円
短答式:298,000円~
論文式:50,000円

 再受講者割引や早期申込割引など、六つの割引プランが用意されており、最大30%の割引がされます。

奨学金制度・特待生制度

 受験料無料で、財務会計論・管理会計論の試験を受け、成績によって最大80%の割引がされる奨学生制度があります。

テキスト

 短答式試験の総まとめ問題集として「一問一答問題集」を用意しています。
 高い網羅性を誇るLEC独自のバイブルを用意し、日々この問題集を反復することで、短答式試験で学習効果を発揮します。

通信講座

 「視聴率」で1回の学習時間を確認でき、学習状況を一目で確認できます。
 また、レジュメ・板書はPDFで簡単に確認できるため、見たいときにすぐに復習可能です。

サポート体制

 インターネット専用コンテンツで、専任のアドバイザーが質疑に答えてくれます。

 このインターネットのページは、LEC側と相談者のみが閲覧できるページのため、周りを気にすることなく、自分の進捗状況に合わせた質疑ができます。

合格実績

 具体的な合格実績に関しては記載がありませんが、LECのホームページ内の「合格体験記」には、実際にLECを受講し、公認会計士に合格した方の声が載っています。

LECがおすすめの人

  • 短答式試験に特に力を入れたい方
  • 答練や模試で本番同様の問題を解いていきたい方
  • 合格後も仲良くできる仲間が欲しい方
  • 公認会計士についての有益な情報を得たい方
  • 各科目ごとに専門性の高い勉強をしていきたい方

>>LEC公認会計士の講座の口コミ・評判はこちら

資格の大原

 資格の大原は、欠席や聞き逃し、見逃しなどの対応が充実しているため、講義の内容をすべて学べます。
 また、体調不良の際にも、講義の欠席を心配する必要がないため、体調を治すことに専念できます。
 無理して受講する必要がないため、結果的に講義の内容をしっかり学ぶことができます。

  • 欠席した場合、振替講座や映像・音声でのフォローあり
  • 通信制の生徒でも教室内で模試が受けられる
  • 採点・添削指導があり、弱点を克服できる
  • 途中入学や、別都道府県への転校にも対応
  • 自習室やパウダールーム、ラウンジも完備しているためリラックスしながら勉強できる

費用・キャンペーン・割引情報

資格の大原の主な費用は以下のようになっています。

プラン通学コース料金通信コース料金
2023年合格目標
2年初学者合格コース
780,000円~780,000円~
2024年合格目標
2年初学者合格コース
780,000円~780,000円~

 定期的に、オンラインや会場での体験講座を実施しています。

 大原人材開発センターとの提携割引で最大20%割引、過去に大原受講生だった方は3%の割引があります。

奨学金制度・特待生制度

 他校受講生も含め今年合格できなかった方を対象に、試験結果によって割引でバックアップしています。

 短答式選抜特待生試験の成績によって最大20%割引、論文式選抜特待生試験の成績によって最大50%割引があり。

テキスト

 講義を行う常勤の講師によって作られたオリジナルのテキストを使用しています。
 論文式試験のテキストは、B6のポケットサイズで作られているため、通学の合間のちょっとした時間に確認できます。

通信講座

 スマホやタブレットでのスピード再生視聴はもちろん、専用のアプリをインストールし、講義の動画をダウンロードしておくことで、ネット環境のない場所でも勉強できます。

 DVD視聴での講義も可能なため、スマホの充電を気にする必要もありません。

サポート体制

 資格の大原は、万一欠席してしまった際のサポート体制が特に充実しており、別クラスでの振替講義が可能、予約制で補講も可能です。

 また、転居にも対応しており、今まで受講していた学校へ行けなくなってしまった場合でも、他校で受講を継続できます。

合格実績

 2020年の合格実績は、全国1・2・5・9位の合格者を輩出。
 合格者のうち全科目を大原で受講した方は399名、そのうち初学者コースでの合格者は187名です。

 2013、2014、2015、2015年にも総合成績全国1位の合格者を輩出しています。

資格の大原がおすすめの人

  • 体調を崩しやすい方
  • 体調不良の際も授業内容の遅れが不安で無理してしまう方
  • 弱点の克服に力を入れたい方
  • ラウンジやパウダールームを利用しながら友人との息抜きもしたい方
  • 講義前後の予習復習をスクール内でやっていきたい方

CPA会計学院

CPA会計学院 バナー

 CPA会計学院は、全6回の公認会計士プレ講座を無料で受講できます。
 講義内容や、スクール全体の雰囲気、講師への質問のしやすさなどを無料で確認できるため、契約してから「自分とは合っていなかった」といった事態になることを避けられます。

  • 自習室や動画視聴ブース、女性専用ブースを完備
  • 無利子の奨学金制度あり
  • 遠方の方へのサポート体制も充実
  • 合格祝賀パーティーの開催
  • 全科目の講師が常駐しているため、分からないことはその場で解決できる

費用・キャンペーン・割引情報

CPA会計学院の主なコース費用は以下のようになっています。

プラン通学コース料金通信コース料金
2年スタンダードコース
(短答式2回対応)
760,000円~680,000円~
2年速習コース
(短答式3回対応)
760,000円~554,000円~
1年コースあり

奨学金制度・特待生制度

 学費の支払いが厳しい、18歳以上の公認会計士受験者を対象に、受講料全額を無利子で借りられる「CPA奨学金制度」があります。

 2021年は、初学者・受験経験者ともに、100名が奨学生制度を利用しています。

テキスト

 50年以上の指導実績のあるベテラン講師と、公認会計士試験一発合格の若手の講師が協力して作成したオリジナルテキストを使用しています。
 テキストと問題集のすべてに、本試験での出題の可能性と重要性のポイントが記載されています。

通信講座

 合格を強力にバックアップするための「質の高い講義」と「徹底した個別サポート」を実施しています。
 重要部分の繰り返しの視聴や、必要でない部分の倍速視聴にも対応しているため、自分にとって重要な部分のみを重点的に学べて、効率の良い学習ができます。

サポート体制

 公認会計士試験合格者の「全科目合格者」が常駐しているため、疑問に感じたことをその場ですぐに解決できます。
 遠方の方には、電話での質疑応答を行っています。

 疑問をそのままにせず、効率よく、スムーズに学習を進めることができます。

合格実績

 初学者であったとしても、高い一発合格率を誇っています。2022年の実績は、公認会計士試験の合格者1,456名のうち、受講者が606名、合格者全体に占める割合は41.6%です。

CPA会計学院がおすすめの人

  • スクールが自分に合っているかを確認してから契約したい方
  • 公認会計士の試験に合格したあとに、合格したメンバーで祝賀パーティーなどで楽しみたい方
  • 合格後も付き合える友人と出会いたい方
  • 奨学金制度を利用しながら公認会計士を目指したい方
  • スクールが近くになく、遠方からの利用を検討している方

TAC

 TACの講師は、公認会計士試験に合格した方を厳選して採用しており、講師自らの実績に基づいた講義で受講者を合格へと導いてくれます。
 受講者一人ひとりに合った個別のアドバイスを、公認会計士試験に合格した講師からもらえるため、何が足らないのかがわかり、確実に合格へと近づけます。

  • 受講生に行ったアンケート2,050件のうち、93.1%が講師に満足している
  • 戦略的なカリキュラムを組み、無駄のない学習で一発合格を目指す
  • 高校生限定のコースあり
  • 合格後の就職までサポート
  • コースが豊富で自分にあったプランを選択できる

費用・キャンペーン・割引情報

TACの高卒向け講座の主な費用は以下のようになっています。

プラン通学コース料金通信コース料金
2023年合格目標初学者コース短期集中L本科生:745,000円~短期集中L本科生740,000円~
2024年合格目標初学者コース2年L本科生:780,000円~
2年S本科生:770,000円~
高校生向け本科生:600,000円~
2年L本科生:780,000円~
2年S本科生:770,000円~
高校生向け本科生:600,000円~

奨学金制度・特待生制度

 2023年の公認会計士試験合格を目指す方を対象に「奨学生選抜試験」を実施しています。

 受験料は無料、複数回の受験が可能です。
 成績に応じて、コース料金の割引がされます。
 短答式は最大60%オフ、論文式は最大80%オフです。

テキスト

 TACで使用するテキストは、TACオリジナルのもので、毎年内容を改正しています。

 受講生の立場に立って作ったテキストは、効率的で使いやすく、TACが行ったアンケートによると、89.2%の方がテキストの内容に満足していると回答しています。

通信講座

 いつでも、どこでも、何回でも見られるウェブ講座の通信講座は、スマホやタブレットでの高速再生に対応しているため、好きな時間に無駄なく学べます。
 もちろん、疑問点に関しては講師やスタッフに質問できるため、通学講座と同じように疑問を解決できます。

サポート体制

 TACに在籍する講師は、実際に公認会計士の試験に合格した方を厳選して採用しており、講師自らの実績に基づいた講義で受講者を合格へと導いてくれます。
 受講者一人ひとりに合った個別のアドバイスを、公認会計士の試験に合格した講師からもらえるため、何が足らないのかが分かり、確実に合格へと近づけます。

 講義の内容は、教室講座を撮影した「Webフォロー」や、講義音声をダウンロードできる「音声ダウンロードフォロー」で再確認できます。
 ほかにも、スマホ・タブレットからテキスト内容を確認できたり、短答式の試験のトレーニングアプリを利用して、スキマ時間を使って勉強が可能です。
 さらに、Web講義は講師2人のW配信のため、自身にあった講師の講座を受講できます。

 さらに、公認会計士試験に合格後の就職までしっかりサポートをしてくれるため、安心です。

合格実績

 2006年〜2021年の合格者数累計9,307名で、多くの公認会計士受験生に選ばれ続けています。
 2006年~2021年の合格者占有率は37.9%で、合格者の約40%がTAC出身者です。
 また、最年少合格者もTACから輩出されています。

TACがおすすめの人

  • がむしゃらに勉強に打ち込んでしまい、苦手な部分が分からない方
  • 苦手な部分の学習にどうやって取り組めばいいかわからず、アドバイスが欲しい方
  • 公認会計士試験の勉強の合間に、日商簿記検定1級の資格も取りたい方
  • 公認会計士試験の勉強仲間を作りたい方

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スクール名特徴
CPA会計学院
CPAロゴ
・公認会計士に特化した人気資格スクール
・圧倒的な実績を誇る(2022年:合格者606名、占有率41.6%)
▶公式サイト
クレアール
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・効率的な学習プランを提供
・担任制度や質問会等のサポート体制が充実!
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・高い合格実績を誇る人気講座
・一発合格を目指すための理想的なカリキュラム!
▶公式サイト

まとめ

 公認会計士試験は、学歴や年齢を問わずに受験できるため、高卒の方でも受験ができます。

 公認会計士は、「三大国家試験」といわれる非常に難関の資格ですので、合格するまでの勉強は長期間粘り強く計画的に取り組む必要があります。
 しかし、公認会計士になれば多くのメリットがありますし、目指すだけでも価値のある資格です。
高卒で公認会計士を目指している方は、勉強方法をよく検討して、ぜひ挑戦してみてくださいね。

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