東京都内で外国人の人口が多いエリアTOP3!コロナでどう変わった?
東京に住んでいると、海外から来たと思われる方の姿をよく見かけます。東京都の外国人人口の推移とコロナの影響について、不動産ライターの逆瀬川勇造さんが解説します。2010年代前半より、アベノミクス等の効果もあり、日本でも多く外国人を見られるようになったことを実感された方も多いのではないでしょうか。 一方、2020年に新型コロナウイルスが流行して以降は、逆に街で外国人を見かけることが少なくなりました。 本記事では、コロナ禍による影響も含めて、東京都内における外国人の多いエリアや推移など、データを見ながら解説していきたいと思います。 日本における外国人流入の推移まずは、日本における外国人流入の推移について、いくつかのテーマに分けて見ていきましょう。 2012年のアベノミクス発足以降、安倍政権はインバウンド需要を狙った戦略に基づき、ビザ発給要件の緩和措置などさまざまな政策を行っています。 結果として、コロナ禍により外国人の流入がストップする2020年まで訪日外国人数は右肩上がりに増加。 JNTO(日本政府観光局)のデータによると、2012年には835万人程だった訪日外国人数は、2019年には3,188万人程まで増えています。 訪日外国人の増加により、東京の都心部などでは、インバウンド需要に対応するための再開発が計画されたり、飲食店や各種ショップなど外国人への対応が進んだりしたことは記憶に新しいのではないでしょうか。 都心部は海外からの観光客への対応が進められた(画像:photoAC)なお、こうした訪日外国人数の増加により、都内の宿泊施設は予約が難しくなったり、宿泊料金が高くなったり といった状況にもなりました。 一方、2020年に国内で新型コロナウイルスが蔓延してからは、外国人の入国を大幅に制限。 先程のJNTOのデータによると、2020年の訪日外国人数は411万人程と、大きく下がっていることが分かります。 なお、2019年までは訪日外国人で大いに賑わった東京都内の浅草や、北海道、沖縄といったエリアは、2020年以降閑散としてしまいます。 こうした中、毎年7月に発表される相続税路線価などは、1月1日時点の地価を調査するもののため、特に訪日外国人で賑わった観光地ほど2020年1月時点と7月の発表時点の地価に大きな乖離がある状況となってしまいました。 【東京都内】2022年時点で外国人が多いエリアTOP3【東京都内】2022年時点で外国人が多いエリアTOP3ここ数年の訪日外国人の推移など見てきましたが、ここでは、東京都内において、2022年時点で外国人が多い3つのエリアについて見ていきたいと思います。 なお、東京都全体でみると、2019年10月1日時点の外国人の総数が569,822人と 過去最高になったのに対し、2022年4月には517,881人と大きく 減少していることが分かるでしょう。 外国人人口の多いエリアNo.1:江戸川区最も外国人人口の多いエリアは江戸川区で、35,220人となっています。 地域別では中国人が最も多く、14,325人。その他、特徴的なこととして、インド人が5,201人と2番目に多いです。 東京ではインド料理屋も数多く見られる(画像:photoAC)これは、年の桁が変わることでコンピュータの誤作動が懸念された2,000年問題への対応など、IT系人材としてインド人の技術者が多く来日したことなどが要因として考えられるようです。 IT系の企業が集まるエリアへのアクセスが良好な地下鉄があることにより、江戸川区の西葛西エリアは「リトルインディア」などと呼ばれるようになりました。 外国人人口の多いエリアNo.2:新宿区2番目に外国人人口の多いエリアは新宿区で、33,907人です。 地域別で多いのは中国人の11,468人、次いで韓国人の8,654人となっています。 中国人は東京23区のどの区にも満遍なく存在していますが、新宿においては、韓国人が多いことが一つの特徴といえるでしょう。 新宿区といえば、新宿区新大久保にあるコリアンタウンは有名です。 韓国料理店や韓国食材の揃うスーパー、韓流アイドルのグッズショップなどが建ち並びます。 外国人人口の多いエリアNo.3:足立区3番目に外国人人口の多いエリアは足立区で、33,138人。 地域別で多いのは中国人の14,561人、韓国人の6,899人です。 足立区については、新宿区に次いで韓国人が多い他、フィリピン人が3,644人と最も多くなっています。 特に足立区内にあるJR「竹ノ塚」駅の東口には、都内最大級といわれるフィリピンパブの歓楽街「リトルマニラ」が広がっていることが一つの理由として挙げられるでしょう。 まとめ日本における訪日外国人数の推移や、東京都内における外国人数の多いエリアTOP3についてお伝えしました。 外国人数を見てみると、「リトルインディア」や「コリアンタウン」、「リトルマニラ」など、各エリアの特徴が分かってきます。 コロナ禍により、外国人の流入が制限されていますが、今後円安が進むことで再びインバウンド需要が大きくあることも予想されます。 そうした中で、東京都内の街の変化に目を向けてみるのも面白いのではないでしょうか。
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