アルコール離れなんてもったいない? 首都圏「飲みに行きたい横丁」トップ10

  • おでかけ
アルコール離れなんてもったいない? 首都圏「飲みに行きたい横丁」トップ10

\ この記事を書いた人 /

アーバンライフ東京編集部のプロフィール画像

アーバンライフ東京編集部

ライターページへ

ホットペッパーグルメ外食総研が「飲みに行きたい横丁 首都圏」トップ10をこのたび、発表しました。いったいどの横丁が1位だったのでしょうか。

「横丁はテーマパーク」

 リクルートライフスタイル(千代田区丸の内)の調査機関・ホットペッパーグルメ外食総研が東京と神奈川、埼玉、千葉に住む20代~50代男女を対象に行ったインターネット調査「飲みに行きたい横丁 首都圏」で、新宿ゴールデン街(新宿区歌舞伎町)が1位にランクインしたことが分かりました。

1位に輝いた新宿ゴールデン街(画像:123RF)



 同社が本調査を行ったのは、今回が初めて。人気のトップ10は次のとおりです。

1位 : 新宿ゴールデン街(新宿区歌舞伎町)
2位 : 月島もんじゃストリート(中央区月島)
3位 : 新宿西口思い出横丁(新宿区西新宿)
4位 : 上野アメヤ横丁(台東区上野)
5位 : 有楽町ガード下(千代田区有楽町)
6位 : 浅草ホッピー通り(台東区浅草)
7位 : 恵比寿横丁 994(渋谷区恵比寿)
8位 : 吉祥寺ハモニカ横丁(武蔵野市吉祥寺本町)
9位 : 新橋ガード下横丁(港区新橋)
10位 : 銀座コリドー街(中央区銀座)

 今回の結果について、同総研の上席研究員・稲垣昌宏さんに聞きました。

ーー横丁とは。

 横丁は「テーマパーク」です。「レトロ感=おしゃれ」という風潮がある中で、レトロな空間で飲食を楽しめる横丁は、身近なエンターテインメントです。

 また、2軒目や3軒目もすぐ近くで探せるため、移動時間が「極小」です。そのような効率の高さに加え、比較的安価な店が多く、数軒行ってもお財布に優しいので、コストパフォーマンスが高く魅力的です。

ーー1~3位にランクインした横丁について。

 新宿ゴールデン街や月島もんじゃストリート、新宿西口思い出横丁は、いずれも有名な観光地です。海外からの観光客も多く、ガイドブックにも載っています。単なる飲食の場所ではなく、昭和のテーマパーク的な娯楽性を兼ねています。

 1位の新宿ゴールデン街は「ディープさ」が突出しており、もっとも「横丁らしい横丁」です。個性的なオーナーの店がところ狭しと軒を連ね、ある種、「ごちゃごちゃ感」が魅力です。今後も都内の有名観光地として、国内外の観光客が訪れるでしょう。

 2位の月島もんじゃストリートは、もんじゃ店という同じ業態の飲食店のみが集まる、稀有(けう)な横丁です。銀座から近い立地で、下町風情が味わえることも魅力。老舗の店がスタンダードなもんじゃを提供する中、新しい店が新たなスタイルのもんじゃに挑戦しており、今後、もんじゃの最新系が楽しめる街として続くでしょう。

 3位の思い出横丁は、新宿駅からのアクセスの良さが魅力です。新宿はゴールデン街はもちろんのこと、歌舞伎町や高層ビル街、南口のニュウマン周辺、近年では代々木エリアにも飲食店が増え、ひとつの街でさまざまな顔を持っています。

 2018年の(リクルートが発行するクーポンマガジン)「ホットペッパー」の「飲みたい街ランキング2018」で、新宿が1位を獲得したように、新宿自体の人気が上昇しています。その中で手軽に楽しめる横丁として、思い出横丁の人気が高まっていると言えます。

ランキング外でも魅力ある横丁が

ーー4~10位の中で注目している横丁はありますか。

 7位の恵比寿横丁 994と10位の銀座コリドー街です。恵比寿横丁 994は再生型の、仕掛けられた飲食街で、銀座のコリドー街は近年、自然発生的に横丁化してきた場所です。生い立ちがそれぞれ違いますが、共通するのは、出会いを求める人が集う場所へと変化していることです。

 1~3位が「飲食+昭和テーマパーク」であることに対し、この2つの横丁は「飲食+出会いスポット」という性格を有しています。

ーーランキング外で、おすすめの横丁を教えてください。

 渋谷のんべい横丁(渋谷区渋谷)です。このところ、再開発で駅周辺がどんどん新しくなる中、ここだけが古き渋谷の面影を残しています。入居する飲食店は、世代交代しながらレベルが上がっています。しかしトイレが共同トイレだったり、女性には行きづらかったりする面があるかもしれません。

渋谷のんべい横丁の入口(画像:写真AC)



ーー最後に。

 お酒を飲む街は近年、働く場所である「都心エリア」と、帰ってからゆっくり過ごせる「地元エリア」、その中間に位置する「ハブ駅エリア」の3種類に大別されます。

 以前は、職場の仲間と飲む風習が強く、「会社帰りに都心で飲む」という飲み方が主流でした。しかし昨今は、働き方改革や深夜タクシー代が会社負担にならないなどの影響もあり、仕事を終わらせたら、ハブ駅エリアや地元エリアなど、より「自宅に近い場所で飲む」というスタイルが増えています。

 お酒好きに赤羽や北千住、大森・蒲田、野毛など、都心から少し離れた街が人気なのは、そのような変化の表れです。

※ ※ ※

 これまで横丁に行く機会がなかった、そこのあなた。今こそその魅力に浸かってみるチャンスかもしれませんよ。

関連記事