おおたかの森に新ショッピングセンター「コトエ」誕生――競合店と一味違うテナント構成、その理由は?
2022年4月25日
お出かけ都内から30分とアクセス抜群のおおたかの森に新しくできるショッピングセンター「コトエ」。その魅力について、都市商業研究所の若杉優貴さんが解説します。
おおたかの森に第二のショッピングセンター誕生!
つくばエクスプレス流山おおたかの森駅前に新たなショッピングセンター「コトエ流山おおたかの森」が2022年4月27日に開業します。

流山おおたかの森駅前といえば大手百貨店・高島屋グループの「流山おおたかの森S.C.(ショッピングセンター)」が大きな人気を誇りますが、コトエはそれとは一味違う店づくりを特徴とします。一体どういった内容となるのでしょうか。
高島屋系・おおたかの森SCとは違う「庶民派」ショッピングセンター「コトエ」
「コトエ流山おおたかの森」が出店するのは流山おおたかの森駅の北口。高島屋グループの「流山おおたかの森S.C.」が出店する駅南口とは逆側にあたります。

コトエを運営するのは不動産・住宅設備メーカー大手の大和ハウス工業。同社によるとコトエ(COTOE)とは「事に会う=事会=コトエ」に由来するとのことで、建物は2館体制、延床面積は両館あわせて約33,000㎡。見た目は高島屋グループの「流山おおたかの森S.C.」と同様に普通の箱型ショッピングセンターですが、大きく異なるのはそのテナント構成です。

コトエのコンセプトは「わが家のビッグパントリー」(パントリー=食品倉庫)で、核店舗となるのは川崎市に本社を置くディスカウントスーパーの「食生活ロピア」(4月21日先行開業)。
流山おおたかの森駅の周辺には高島屋グループの「流山おおたかの森S.C.」に出店する「高島屋」と「イトーヨーカドー」をはじめ、イオングループの「マルエツ」と「カスミ」など複数のスーパーがあるものの「ロープライス」「ディスカウント」を標榜する店舗する店舗はなく、流山市のなかでは比較的食品価格が高いエリアでした。

一方、コトエの核店舗となるロピアは「ロープライス+ユートピア」を由来とする店名を持つことからも分かるように「価格競争力の高さ」をウリとするスーパー。現在のおおたかの森エリアでは、コトエの向かいにあるスーパー「ベルク」も精肉が安いことで人気を集めていますが、ロピアの進出によって今後は周囲のスーパーも巻き込むかたちでの価格競争が繰り広げられることになるかも知れません。

このほかのコトエに出店する大型テナントも、これまで流山おおたかの森駅前にあった店とは一線を画すもの。例えば、家電量販店「コジマ×ビックカメラ」、ベビー用品「西松屋」、自転車「サイクルベースあさひ」、ゲオ傘下のリユース店「セカンドストリート」、大衆理容店「QBハウス」、骨董・宝飾品買い取り店「おたからや」、回転寿司「銚子丸」などなど――そう、コトエの最も大きな特徴は「駅前でありながらロードサイド中心に展開する店舗を集積させた」ことなのです。
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