通勤中、東京の電車から見える工事の“正体”は? ~エンタメ施設から次世代複合型タウンまで~

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通勤中、東京の電車から見える工事の“正体”は? ~エンタメ施設から次世代複合型タウンまで~

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 毎日の通勤中、ふと、車窓から目に入った作業現場に「あの工事、完了すると何が建つんだろう…」と思ったことはありませんか。今回は、東京都内の電車や駅から見える数々の、“工事が終わると何ができるのか”をご紹介します。

浜松町ビルディングが大リニューアル

 JR浜松町駅のすぐそば、旧浜松町ビルディングが2021年10月から、リニューアル工事に入りました。東京ドームと同程度の広さにわたって行われる同工事は、完了までに10年かかる一大プロジェクトです。2030年ごろには、S棟とN棟からなる超高層ツインタワーが完成します。

再開発が進む芝浦一丁目エリア(画像:PIXTA)



「芝浦一丁目プロジェクト」と銘打たれた今回のリニューアルの設計を手掛けるのは「建築界のノーベル賞」と言われるプリツカー賞の受賞歴がある槇文彦氏。米ニューヨークのワールドトレードセンター跡地に建つ「フォーワールドトレードセンター」を設計した世界的建築家のデザインにより、東京湾岸部の新たなシンボルが生まれることになります。

 デザイン性だけでなく、ビルの機能性も追求。「街区全体でCO2排出量実質ゼロ」をテーマの一つに掲げ、太陽光発電はもちろんのこと、地球に優しい「カーボンニュートラル都市ガス」を導入します。さらに、排出したCO2を自ら回収して有効利用する最先端システム導入も検討中。これからの時代にふさわしい、環境に配慮したビルを目指します。

 また、目の前を流れる「芝浦運河」周辺の再開発も進めていきます。商業施設の入る低層フロアから直接、運河沿いへ出られる「水上テラス」が設置され、より身近に水辺を感じられるように。周辺にレストランや広場が設けられ、買い物を終えた後に楽しめるような空間になります。

 運河を渡った先にある、日の出ふ頭は2019年に「Hi-NODE」としてリニューアルオープン済み。海を望むカフェや木々に囲まれた広場などが楽しめる憩いのスペースとなっています。芝浦運河周辺も改装が進めば、この一帯は東京湾沿いとは思えないような最先端の水辺空間となりそうです。

★芝浦一丁目プロジェクトN棟・S棟(2030年完成予定)
JR「浜松町」徒歩5分
都営地下鉄線「大門」徒歩8分

西武新宿駅の真横! まるで噴水のような巨大ビル

 浜松町以外でも、完了が楽しみな工事が続々と進められています。

 西武新宿駅(西武鉄道)から徒歩1分、線路の真横に建設中なのは「東急歌舞伎町タワー」。未完成でありながら、噴水が空に向かって噴き出しているような個性的な外観はすでに歌舞伎町の中でも目を引く存在です。また、高さは225メートルを予定しており、完成すれば新宿区最高層レベルのビルとなります。

水が吹き上がる様をイメージしてデザインされた東急歌舞伎町タワー(画像:PIXTA)



「”好きを極める場”の創出」をコンセプトに掲げる東急歌舞伎町タワー内には、商業施設のほか、B1~B4Fには、新宿エリア最大級の客席数を誇るライブホールが、6~8Fには劇場が入ります。また、9~10Fには映画館が入る予定。さまざまなエンターテインメントが楽しめる施設となっています。

 17~47Fの高層階はホテルになっており、地下でライブを楽しんだ後、ホテルの部屋に直行、そのままベッドにダイブ…なんて、セレブ体験を満喫。39階から上、地上170メートル以上の「ラグジュアリークラス」の部屋では、幅7メートル以上の巨大な窓から、東京の絶景が堪能できます。

開業予定は2023年の春。完成すれば、新宿の新たなエンタメの中心地となるでしょう。

★東急歌舞伎町タワー(2023年春開業予定)
JR「新宿駅」東口より徒歩約10分
西武鉄道新宿線「西武新宿駅」より徒歩約2分

「東京ミッドタウン」に小学校が!?

 東京駅八重洲南口を出た正面、東京の中心地に建設中なのが「東京ミッドタウン八重洲」です。

 三井不動産が手掛ける街づくりプロジェクト「東京ミッドタウン」の第3弾となる「八重洲」。オフィスやショップといった定番のテナントだけではなく、従来のミッドタウンにはなかった施設や日本初上陸のホテルなど、より多様なニーズに応える「街」が建設される予定です。

1つのビルの中に高級ホテルから小学校まで? ミッドタウンの新たな試み(画像:PIXTA)

 メインとなるビルの最上階には、日本初進出となる「ブルガリ ホテル」が開業。ブルガリプロデュースの洗練されたデザインの部屋に泊まれるだけでなく、本場イタリアンスタイルのバーやレストラン、ブルガリならではの独創的な味と見た目が人気のチョコレートショップなどのグルメが楽しめます。また、テニスコート6面分もの総面積を誇るスパも併設されており、都内1等地のホテルとは思えないリゾート気分が味わえます。

 ラグジュアリーなホテルから下がること約35階、1~4Fにはなんと、小学校が入る予定。なぜ、こんな場所に?と思うかもしれませんが、実はもともと、この場所には小学校がありました。東京駅の目の前にあった中央区立城東小学校は2014年に区の「理数教育パイロット校」に指定されたことから、子どもの教育に力を入れたい保護者に人気の小学校でした。そのため、東京ミッドタウン八重洲が建設されることになっても、廃校ではなく、ミッドタウン内に入る形で存続されることになったのです。

 さらに、2~3Fには託児所を設置。上の子を1Fの小学校に送り、下の子どもを2Fの認定こども園に預けた後、自分はエレベーターでさらに上の階にあるオフィスに出勤する…といった新たなライフスタイルが生まれるかもしれません。

 小さな子どもから働く大人まで、さまざまな人々が集う「誰にでも開かれ、新たな価値が生まれる街」を目指す東京ミッドタウン八重洲は2022年秋の完成を予定しています。

★東京ミッドタウン八重洲(2022年8月完成予定)
JR、東京メトロ丸の内線「東京駅」 八重洲地下経由直結
東京メトロ銀座線「京橋駅」 徒歩3分
東京メトロ東西線・銀座線、都営浅草線「日本橋駅」 徒歩6分

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