【東京ワクチン体験記】ファイザー接種、2回目の副反応に悩んだ男性ライターが解熱剤以外に買うべきだったものとは
全国各地で進む新型コロナウイルスのワクチン接種。フリーライターの山本肇さんが自身の接種体験を詳細にリポートします。東京都中央区で接種にトライ! 新型コロナウイルスのワクチン接種が進んでいます。感染者の増加している若者のワクチン接種意識が低いと懸念する声もありましたが、8月27日(金)から始まった渋谷区の若者向け接種会場では長い行列ができました。この状況のなかで、まずはワクチン接種を受けて感染や重症化リスクを防ごうという意識は高まっているようです。 ただ、それでもワクチン接種を終えていない人には不安もあるはず。そこで今回は2回の接種を終えた筆者の体験をお伝えします。参考にしていただければ幸いです。 ワクチン接種のイメージ(画像:写真AC) 筆者が住民票を置いているのは東京都中央区です。中央区では高齢者への優先接種が始まった4月から、全世帯に向けて今後の接種予定の案内が郵送されていました。 筆者のところへワクチン接種券が届いたのは7月の1週目。案内によると、インターネットなどで接種希望日を申し込むという仕組みです。早速、予約サイトにログインしてみますが、残念ながら空きはまったくありませんでした。 これは一大事……と焦ったのですが、よく見たら次回の予約枠は7月15日より開放と書いてありました。中央区では事前に日取りを決めて、接種枠を順次追加するシステムです。 この時点では各地で予約が殺到し、予約サイトがダウンしたというニュースも聞いていたので少し不安でした。 そして7月15日当日。開始時間に予約サイトにログインしたら、まったくつながらない……ということを想定していましたが、意外にもスムーズに接続できました。ログイン後は希望日と時間を入力して申し込むだけです。 中央区では、平日の一般接種は聖路加臨床学術センター(中央区築地)だけです。そのほか、日曜日は週ごとに区内各地の施設が持ち回りになっています。ちなみにワクチンのメーカーはファイザーです。 医師と看護師の見事な連携プレー医師と看護師の見事な連携プレー 1度目の発熱はまずないという話を聞いていたので、特に事前の準備はせずに出掛けました。 ワクチン接種会場の看板がある会場前には「10:10」という札を持った係の人が立っています。自分は10時40分からだったので「どこに並んだらよいのでしょうか?」と聞いたところ、5分前に来てほしいとのこと。なるほど、人が滞留しないように10分刻みで人を入れているわけです。取りあえず、時間まで近くの公園で待機します。 中央区築地にある聖路加臨床学術センター(画像:(C)Google) 5分前になると係の人が「10:40」書かれた札を掲げて、列をつくるよう促されます。だいたい列には15人ほどがいました。 そのまま待つことなく、中へと進みます。まず入り口で手を消毒。ここでひとり目の係の人が身分証明書と問診票、接種券の3点を出すよう案内しています。この先に、3点をチェックする受付があるのですが、その前にももうひとり係の人がいて、記入漏れがないかを確認してくれます。そのため受付に到達する前に、書類はきちんとそろっているわけです。 受付で名前を確認して、番号札と接種者であることを示す名札(首から提げる)を渡されて、そのまま通路に沿って問診です。問診は項目をチェック、なにか質問はないかと聞かれますが、特にないのですぐに終了。いよいよ、接種です。 ここも接種の順番待ち用に椅子が用意されており、座って待つよう指示されますが、すぐに自分の番号を呼ばれました ここで筆者はひとつミスしてしまいました。この後、仕事で人に会う予定があったので長袖ワイシャツを着ていたのです。これでは裾をまくっても、注射の針を打つ腕の上がしっかり露出しません。おかげで、ちょっと手間取りながら服を脱ぐことに。当日はTシャツなど、すぐに肌を露出できる服装で出掛けましょう。 さて、注射を担当する医師の前に座るとフルネームで名前をいうように指示されました。その上でアルコールにアレルギーがないかを確認されます。 「アレルギーはありません」と答えると「では、ちょっとチクっとします」といわれた瞬間、針が既に刺さっていました。まったく痛みはありません。医師が針を抜いてばんそうこうを貼っている間に、看護師さんが「今日はお風呂は大丈夫です」などの注意事項を説明します。いやはや見事な連携プレーです。 この後は待機部屋で決められた時間待機、時間が来たら出口で名札を返却。接種済み証をもらって完了です。だいたい注射まで5~10分、プラス待機時間で驚くほどスムーズに終了しました。 接種後の倦怠感との戦い接種後の倦怠感との戦い この後、2回目の接種も予約。当日もスムーズに接種が完了したのですが、問題は2回目は発熱をする場合が多いことでした。そのため、前日に準備をすることにしました。 まずは近所のかかりつけの病院です。受付で「明日ワクチン接種なので解熱剤を処方してほしい」といったところ、こう説明されました。 ・自費になる ・処方はカロナール(アセトアミノフェン) ・1回2錠で1日分600円 ・熱が出る前に飲んだほうがいいので、午前中に接種したら夕方には飲んでおくこと(註:厚労省のウェブサイトでは非推奨とのことですが筆者は「熱が出る前に飲むほうがよい」と説明されました) その後、薬局で冷却シートとウィダーインゼリー、スーパーマーケットでポカリスエットなどを買って準備しました。 さて、2回目の接種を終えたのは10時30分。午後になると、ジワジワと違和感が出てきました。発熱はしていないのですが全身がだるいのです。倦怠(けんたい)感が出るとは聞いていましたが、仕事やスポーツの後で感じるだるさとは異なり、不快なだるさです。 それとともに猛烈な眠気が襲ってきました。取りあえず布団に潜りますが、気がついたらもう夕方。食欲はあるのでいつも通り夕食をとりました(元気を出すためにトンカツを買っておきました)が、食べている間もだるさと眠さが続きます。 もう一度布団に入り、気がつくと朝でした。朝になると接種した左腕に痛みを感じました。1回目の接種翌日は「痛いなぁ」程度でしたが、2回目は「イタタタ……」と増しています。ピンポイントで筋肉痛になっているような痛さです。 倦怠感を感じる男性のイメージ(画像:写真AC) ただそれ以上に強烈なのが、全身のだるさと眠気です。とにかく布団から1歩も動きたくありません。カロナールを飲むと痛みは少し和らいだ気はしますが、だるさは消えません。ずーっと寝たまま過ごすことになりました。 3日目になり、腕の痛みは消えました。この日は布団から起き上がれるようになり、仕事をしたのですが、だるさと眠気はまだ残っていました。あくまでも個人の感想ですが、接種の5日後くらいまではだるさは抜けませんでした。その後は、まったく身体の不調はありません。 接種済み証の保管は慎重に接種済み証の保管は慎重に もちろん個人差はありますが、筆者が困ったのは猛烈なだるさと眠気でした。とにかく布団から出てキッチンやトイレにいくのも面倒くさくなるレベルです。ただ、食欲はいつも通りでした。 そのため、これから接種する人は解熱剤やポカリスエットだけでなく、数日間分の食料を用意しておくことが肝心ではないかと思います。 備蓄食料のイメージ(画像:写真AC) また接種後ですが、接種済み証は各自で保管となります。現在、各自治体では海外渡航者向けにワクチンパスポートの発行を始めていますが、今後、国内でも公共施設や交通機関を利用する際に同様の証明が必要になるという観測もあります。 というわけで、接種済み証は極めて大切に保管しておいたほうがいいでしょう。筆者はここが接種後の一番大事なポイントだと思っています。
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