伊豆諸島の最南端 絶海の「青ヶ島」はかつて「独立宣言」を行っていた!
2022年1月16日
知る!TOKYO伊豆諸島の「絶海の孤島」として知られる青ヶ島。そんな青ヶ島がかつて「独立宣言」を行ったことがあるのをご存じでしょうか。離島ライターの大島とおるさんが解説します。
発端は1978年
青ヶ島は伊豆諸島(東京都)の最南端にある島です。その距離は都心から約357kmで、文字通り「絶海の孤島」という言葉が似合います。これまで筆者は
・絶海の日本最小自治体「青ヶ島」は上陸難易度もピカイチだった(2020年8月16日配信)
・絶海の孤島「青ヶ島」に理想を求めた教育者がいた(2021年6月20日配信)
・今月公開のアプリ「東京宝島うみそら便」、これで「青ヶ島」も近くなる?(2021年7月21日配信)
という関連記事をアーバンライフメトロで書いてきました。

そんな魅力あふれる青ヶ島ですが、実はかつて独立を宣言したことがあります。しかし青ヶ島の面積は山梨県の河口湖よりも少し小さい約5.2平方キロメートルで、かつ断崖絶壁に囲まれています。とても国家として呈を成せるとは思えません。
発端となったのは1978(昭和53)年1月。青ヶ島の村議会が、島の周囲3kmを領有すると宣言したことでした。この宣言は、あくまでも住民の気持ちをつづったもの。青ヶ島近海が多くの水産資源に恵まれた好漁場でありながら、ほかの地域の漁船による乱獲が止まらないことを指摘しています。
「青ヶ島住民はこうして祖先伝来の海産資源即ち生命財産を他島他県に横領略奪され生活基盤を失い、遂に挙島転出も止むない事態に追い込まれることになる。200海里時代に至ってこの乱獲はますますシレツを極めている」
その上で、青ヶ島に電話や道路、空港といったインフラが整備されていない状況を明らかにし、領有を求める旨を述べています。
「離島の海産資源の保護、離島住民の産業基盤として一定限の海域(3海里)を離島住民に専有せしめる等法の改正をすると共に一層離島の平等公平なる抜本的開発を強く国都に求め、広く世にアピールせんとするものである」
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