昭和の小学校に必ずあった「家庭訪問」が知らぬ間に姿を消したワケ

印象的な昭和時代の小学校の思い出――そのひとつが「家庭訪問」です。そんな家庭訪問は現在その姿を消しつつあります。一体何故でしょうか。エデュケーショナルライターの日野京子さんが解説します。


家庭訪問と保護者のパフォーマンス

 子どもの小学校生活で保護者が最も緊張したり、慌てたりする日――といえば、やはり家庭訪問でしょう。

家庭訪問のイメージ(画像:写真AC)

 地域によって異なりますが、家庭訪問は

「4月下旬~5月」

にかけて行われることが多く、先生と保護者の顔合わせの意味合いもあります。先生は移動時間を短くしようと、住所が近い家庭への訪問日を同じ日にまとめるなど、努力しています。

 家庭訪問期間は下校時間が早くなるため、子どもにとってはうれしい行事でしたが、多くの保護者にとっては神経をとがらせるものでした。

 家庭訪問の「副作用」は、家庭の生活ぶりが分かってしまうこと。そんなわけで家はいつも以上に掃除され、普段は食卓に登場しないような高級洋菓子が用意され、保護者は

「わが家はしっかりしている」

を、先生にさりげなくアピールしていました。家庭訪問とは単に先生と家で話をする以上の、「見栄」としての存在価値があったのです。昭和生まれの筆者にとっては、懐かしい風景です。

 そんな家庭訪問ですが、

・平日の日中に行われる時間制限性
・コロナ禍という社会状況

などの観点から、その存在は風前のともしびとなっています。

 2011(平成23)年3月に公開された「三鷹市教育委員会定例会会議録」では、家庭訪問が議題として取り上げられ、当時の三鷹市内の公立小中学校では既に一律の家庭訪問を行っていないことが記されています。昭和スタイルの家庭訪問は10年前に姿を消しつつあったのです。

概念は明治時代からスタート


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