意外と知らない? 東京ドーム「地下」にはいったい何があるのか

プロ野球やコンサートなど、さまざまなイベントにも利用される東京ドーム。そんな東京ドームの地下にはいったい何があるのでしょうか? 知られざる秘密に迫ります。


雨水を活用するエコ貯水槽

 まずひとつ目の秘密は、東京ドーム地下に設置された貯水槽です。

 地下の貯水槽では災害への備えとして消防用水をためており、その量はなんと1000t。さらにトイレの洗浄水なども貯水槽から出されているなど、まさに東京ドームの水の要といえます。

貯水槽のイメージ(画像:写真AC)

 貯水槽の水源のひとつは、自然に降った雨。まず東京ドームを覆う屋根膜に落ちた雨水は、そのまま地下に流して防災用水とドーム内用水に振りわけます。ドーム内用の雨水は中水道装置を通してろ過し、ドーム内で再利用する仕組みです。

 貴重な水を無駄にしない、とてもエコな貯水槽です。この雨水再利用システムは全国的に評価されており、国土交通省でも水資源を有効活用する例として、『河川事業概要』で言及されるほどです。

 なお、雨水の再利用先は主にトイレの流し水です。飲み水やお手洗い用には使われていませんのでご安心を。

グラウンド地下に隠された自転車競技バンク(競争路)

 東京ドームが建っている場所には、かつて後楽園競輪場がありました。後楽園競輪場は、都公認の競輪ギャンブルで、大いににぎわっていましたが、1973(昭和48)年の都営競輪廃止をきっかけに衰退。後楽園競技場と改称し、夏期はプール、冬期はゴルフ練習場として営業していましたが、1984年に閉場しました。

東京ドーム(左)と1963年頃の後楽園競輪場(画像:国土地理院、時系列地形図閲覧ソフト「今昔マップ3」〔(C)谷 謙二〕)

 かつて同じ場所に競輪場が存在した名残なのでしょうか。東京ドームの主役である屋内グラウンドの地下には、1周400mの自転車競技用バンクが隠れています。グラウンドの芝を撤去して1からコースを組みたてるため、バンクを作るには19時間もの長い作業が必要とのこと。

「東京ドームで自転車?」と、あまりピンとこない人もいるかもしれません。ですが、東京ドームはかつて自転車にまつわるイベントで、よく会場として利用されていました。2008(平成20)年には北京オリンピック自転車競技選手団の壮行会にも使われ、東京の自転車イベントを受けとめる土台として機能していたのです。

 近年ではスケジュールなどの事情から東京ドームのバンクは使われておらず、東京2020オリンピックでも日の目を見ることはありませんでした。いつかまた、その姿を私たちに現す日はくるのでしょうか。

地下40mを走る南北線


【1987年撮影】懐かしの「後楽園球場」を見る

画像ギャラリー

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