コロナ休業中の新宿「特撮カフェバー」 毎日変わるナゾの張り紙が話題に「コロナ後に行ってみたい」

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コロナ休業中の新宿「特撮カフェバー」 毎日変わるナゾの張り紙が話題に「コロナ後に行ってみたい」

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あっと驚く衝撃の場面、感心させられる発見や豆知識、思わず涙を誘う感動の出来事……。SNS上では毎日、新鮮な話題がいくつも発信されています。そのなかから「東京」に関連するものを厳選してご紹介します。

謎めいた張り紙がシャッターに

 長引く新型コロナ禍で、休業を余儀なくされている飲食店が多い東京。特に飲み屋街と言われるエリアなどでは「休業のお知らせ」という貼り紙を出している店が少なくありません。

「緊急事態宣言に伴い、しばらくの間臨時休業をさせていただきます」

といった文言を街なかの至るところで目にする中、新宿ゴールデン街の奥にあるビルのシャッターに張られた紙が独特で謎めいている……とツイッター上で話題になっています。

一般人にはピンと来ない内容?

「諸君、アレハ怪獣デハ アリマセン アレハ、イヤ彼ハ~……」
「合言葉は『アルファ!』『ケンタウルス!』」

 張り紙は基本的に毎日更新されて、一般の人にはあまりピンと来ない文言が並んでいます。

 投稿しているのは、新宿区新宿5丁目のビル2階に店を構える「特撮カフェバーぷらんたん」(@pondiSFX)。どうやら書かれているのはお店のテーマでもある、特撮作品にまつわるマニアックな知識のよう。

 特に注目を集めたのは、2021年8月20日(金)にアップされた張り紙です。

8500件超の いいね が集まった張り紙(画像:特撮カフェバーぷらんたん のツイート)



「帰ってきたウルトラマンにウルトラマンジャックという名前が与えられて、今年で37年になります 休業中 特撮カフェバーぷらんたん」

と書かれています。投稿にはさらに、「特に中高年に多い「帰ってきたウルトラマンをジャックと呼べない病」は保険適用できます」というつぶやきも添えられていました。

 これにはウルトラマンに夢中になったことのある幅広い世代のファンが次々と反応し、、

「ず~っと『帰ってきたウルトラマン』と呼んでいます」
「いや新マンだろ!」
「かと言って帰りマンとは絶対呼びたくない」

などなど熱のこもったリプライ(返信)とともに同月27日(金)18時現在、8500件超の いいね が集まりウルトラマン談議に花が咲きました。

なぜ張り紙を毎日更新するのか

 なかには、

「休業となんも関係ねえ(笑)」
「また、新宿に行きたい店が増えてしまった」

と張り紙そのものに関心を持ったりツッコミを入れたりするユーザーも多数。なぜ毎日のように張り紙を更新し続けているのか? 2021年8月27日(金)、同店オーナーの高木洋さんに話を聞きました。

 2008(平成20)年に開業した特撮カフェバーぷらんたん。営業時間は14時から翌朝7時までで、店内には特撮作品関連のグッズや書籍が所狭しと並んでいます。20代から昭和世代まで多彩な常連客が集まり“特撮談義”に花を咲かせるお店です。

 新型コロナ禍でも、十分な感染対策を行っての営業をと模索してきましたが、都内で感染力の強い変異株(デルタ株)が蔓延(まんえん)したことなどから、長らく休業を続けています。

入り口からして魅惑的。特撮カフェバーぷらんたん(画像:特撮カフェバーぷらんたん のツイート)



 ただその間も、常連さんたちや店の前を通る人々を楽しませたい、話題を提供したいと考えて続けているのがシャッターへの張り紙。

「私やスタッフたちで(張り紙のネタを)考えていますが、あえて分からないぐらいのマニアックな線を攻めています。どんなお店なのだろうと興味を持っていただけたらと思っていますし、ときどき分かる内容があったときの喜びもあるかなと思いますので」(高木さん)

 コロナの感染が収束して再び店を開けられる日に向けて、こうした張り紙のほかにもいろいろな試行錯誤をしているのだそう。

「慣れないながらも動画の配信をしてみたり、お店オリジナルの『怪獣』を制作したりしています。怪獣は中に人間が入って動かせる仕様です。こんなことは普段はできない、休業中でないとなかなかできませんから」

再び「日常」が戻ってくることを願って

 特撮作品に詳しい人だけでなく、最近興味を持ち始めた人、全く知らないけど雰囲気を楽しみたい人など、いろいろな客が訪れるといいます。

「こういうお店は『日常の中の非日常』と捉える人も多いかと思いますが、うちのお店は『日常の中の日常』です。自分の家とか自分の部屋と同じように、あるいはシェアハウスの共用スペースのように過ごしてもらえる『いつもの場所』を目指して13年間やってきました」(高木さん)

 ぷらんたんだけでなく、数多くの個性的な店が軒を連ねる新宿ゴールデン街やその周辺。再び以前と同じ「日常」が戻り、営業を再開できる日を心待ちにしている常連客は少なくありません。

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