コロナ禍でもハロウィーン参加するのは一体どんな人? イベント肯定派・否定派の意見も聞いてみた
恒例行事となったハロウィーン 10月後半と言えば、すっかり日本でも恒例行事として定着してきたハロウィーンの季節です。渋谷や六本木では仮装した若者が多く集まり、残念ながらなかにはエスカレートする行為も見られ、自治体が条例で取り締まる状況になりました。 過去に行われた渋谷駅前のハロウィーンの様子(画像:123RF) ただ2020年はコロナ禍で例年とは事情が異なっているため、変化が起こっているようです。 弊社(リクルートライフスタイル)で2015年から毎年行っているハロウィーンの過ごし方調査から、その変化を見てみましょう。 過ごし方の希望は「家で」「スイーツ」 調査の結果、2020年のハロウィーンに関連した飲食、パーティー、イベントについて、参加予定があるという人は15.2%で、2019年同時期の調査から6.0ポイント減少し、過去6年間で最低の値となっています。 参加意向が最も高いのは男女とも20代で、20代女性では23.0%、20代男性では22.0%が参加予定と回答。 2019年の参加実績(調査は2020年)と2020年の参加予定を比べると、20代男性(7.6ポイント減)、30代女性(7.1ポイント減)を筆頭に減少幅が大きく、参加を予定している世代は例年通り若い世代が多いものの、参加予定者の減少幅も大きくなっています。 また、過ごし方の希望を聞いたところ、「ハロウィーンを意識して過ごすつもりはない」以外でのトップ5が、 1位:家で過ごしたい(22.2%) 2位:ハロウィーンスイーツを食べたい(12.2%) 3位:飲酒を楽しみたい(8.9%) 4位:手作りの料理を食べたい(8.8%) 5位:会話を楽しみたい(8.5%) でした。 設問「今年のハロウィーンはどのように過ごしたいか」の結果(画像:リクルートライフスタイル) 特に20・30代女性では「ハロウィーンスイーツを食べたい」「かぼちゃ料理を食べたい」「ハロウィーンに合った料理やお菓子を作りたい」を中心に多くの希望がありました。 一緒に居たいのは「夫婦」「家族・親族」一緒に居たいのは「夫婦」「家族・親族」 さらに、ハロウィーンを誰と過ごしたいかを聞いたところ、「ハロウィーンを意識して過ごすつもりはない」以外でのトップ5は僅差で、 1位:夫婦2人で(8.6%) 2位:家族・親族(小学生以上18歳以下の子連れ)(8.5%) 3位:友人・知人(7.7%) 3位:家族・親族(未就学児連れ)(7.7%) 5位:家族・親族(19歳以上のみ)(7.6%) となりました。 設問「今年のハロウィーンは誰と過ごしたいか」の結果(画像:リクルートライフスタイル) どうやら、コロナ禍でハロウィーンの過ごし方も「夫婦」「家族・親族」と「家で」「ハロウィーンスイーツ」等を楽しむというスタイルに希望が集まっており、ここ数年とは流れが変わっているようです。 すべてが自粛というのも息苦しいですが、繁華街近隣の住民にとってラグビーワールドカップによる訪日外国人が多く、仮装と各国のラグビー代表ユニホーム着用者でにぎやかだった2019年に比べると、かなり静かなハロウィーンとなるでしょう。 4割超が「新型コロナウイルス感染拡大危惧」 調査では、ハロウィーンに対して、肯定的な理由と否定的な理由についても聞いて います。 ハロウィーンに肯定的な理由は、 1位:本来の意味と違っても日本風に楽しめば良い(37.8%) 2位:子どものためのお祭りとして良い(33.8%) 3位:経済効果がある(31.3%) でした。 コロナ禍のハロウィーンのイメージ(画像:写真AC) トップ3の順位は2019年と変わりませんが、肯定的な理由全体で2019年より数値が減少しています。 2019年と比べて設問の構成を若干変更した影響もありますが、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、イベント性の高いハロウィーンに対する肯定的な考え方が減退しています。 性年代別に見ると、20~40代男性と20代女性では「たまにはめを外す機会として良い」が高く、また20~40代女性では「飾り付け等が楽しい」が高い一方、男性全体でスコアが低く、男女差が大きくなっています。 ハロウィーン否定派「自分には関係がない」ハロウィーン否定派「自分には関係がない」 一方、ハロウィーンに否定的な理由では、 1位:自分には関係がないように思う(43.4%) 2位:新型コロナウイルス感染症の感染拡大につながりそう(41.6%) 3位:何かと理由をつけて騒ぐのは良くない(37.5%) となっています。 性年代別では、20~30代女性で「新型コロナウイルス感染症の感染拡大につながりそう」という回答が多く、女性の若年層はハロウィーンに参加予定と回答した人が多い一方で(前述)、新型コロナウイルスの感染拡大を懸念している人も多いことが伺えます。 設問「ハロウィーンに関連した飲食、パーティー、イベントについて、今年の参加予定」の結果(画像:リクルートライフスタイル) ハロウィーンを楽しみにしながら、恐れる気持ちも強い若年層は2020年、どのようなハロウィーンを過ごすのでしょうか。 仮装グッズの売り上げなど、経済効果も一定以上あった日本のハロウィーンも感染拡大と景気回復のはざまで揺れ動くことになりそうです。 ●調査概要 調査方法:インターネットによる調査 調査対象:首都圏(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、茨城県)、関西圏(大阪府、京都府、兵庫県、奈良県、滋賀県)、東海圏(愛知県、岐阜県、三重県)に住む20~69歳の男女 調査対象:夕方以降で1日2軒までの外食・中食 調査期間:2020年9月1日(火)~2020年9月8日(火) 有効回答数:平均1万0260件(首都圏5891件、関西圏2804件、東海圏1564件、補正後数値) ※調査結果は、平成30年人口推計に基づく割り付け(性年代別10区分×地域別25区分=250セル)別の構成比に合わせてサンプル数を補正したウエートバック集計を行っている。
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