街なかで力士に出会ってビックリ! 駅前再開発で住みやすさ急上昇中の足立区「西新井」【連載】東京下町「地元」紀行(1)
2021年2月1日
お出かけ地域の歴史や文化、そこに行かないと味わえない食べ物など、東京の「地元」を再発見するまち歩きシリーズ。案内人は、都市文化探検隊員のたまきち川たまきちさんです。
別名「関東の高野山」がある土地
東京の東側エリアに位置する足立区「西新井」をご存じでしょうか。東京に住んでいても行ったことのない人は多いと思いますが、もしかしたら新たな発見があるかもしれません。
そんな西新井ですが、地名の由来は同地にある西新井大師(五智山遍照院總持寺。西新井1)が関係していると言われています。
西新井大師は川崎大師(川崎市)と観福寺大師堂(千葉県香取市)とともに「関東厄除け三大師」のひとつであり、「関東の高野山」の別名もあります。

ちなみに、大師とは平安時代の僧である弘法大師(空海)と、それを祭る寺を指しています。
境内には「ありがたい水」も
西新井大師は、関東を巡錫(じゅんしゃく。僧が各地をめぐり歩いて教えをひろめること)していた空海が826年(天長3)年に建てたと言われています。
本堂の西側には加持水(かじすい。ありがたい水)の井戸があり、それが寺の名前の由来に。また重要文化財を保有し、寺自体も歴史的・文化的価値を持っています。

一方、お正月などは多くの人たちでにぎわうことから、近隣の人たちから愛されていることがわかります。2021年は新型コロナの感染拡大もあり、人出はいつもより少なく見えましたが、それでも出店(でみせ)でにぎわっており、西新井の「顔」にふさわしい存在感を見せていました。
約15年かけて行われた駅前再開発
そんな西新井ですが、足立区の計画によって駅周辺は1998(平成10)年から大規模開発が行われ、2014年に終了しました。
駅周辺は工場が多く立地しており、紡績通りという通りの名前からわかるように再開発地区にはかつて日清紡の工場がありました。現在は大型商業施設のアリオ西新井(足立区西新井栄町)やマンション群、公園、警察署、消防署、病院など、住みやすい環境に激変しています。

足立区には菓子業者が戦後多く立地していたこともあり、アリオ西新井には区内の菓子業者が製造する菓子を並べた「地元の味」コーナーが設けられています。それらは値段も安く、昭和レトロな懐かしさが感じられます。例えば、牛乳入り鈴カステラ(税込み116円)やいちごジャムサンド(税込み235円)などです。

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